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枯れ葉  作者: 花染
3.精霊と女神と
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10.闘技場と狐と機械都市!(1)

 ビーナスから出ることしたラルクたちは、ホヌ帝国の中心地プルートへと向かうことにした。


「ルリラナちゃん。プルートってどんな街なん?ワシ、ホヌ帝国に行ったことないんよ」

「…昔は、多くの緑があって自然が豊かな国だったらしいわ。でも今は、その欠片もない機械が溢れる機械都市になっているわ。その中心地となるプルートに住む史上最年少で皇帝陛下になったフォンエッド陛下。本来は、双子の兄であるフィンドット殿下がなるはずだったらしいけれど今、行方不明らしいわ」


 そう言ってルリラナは、遠くをみた。すると緑が溢れる道が突如、草も木も花もない荒れ地へと変わった。ふとビオラは、不思議そうに辺りをみた。


「どうしたんですか?」

「精霊と妖精の気配が感じないの…」

「ボクら人魚が、ホヌ帝国へ住むことが出来ない理由でもありますが…きっとこの周辺の水が汚染されているせいでしょうね」


 ザックは、少しだけ考え何かに納得したのかラルクをみた。


「エルフの人たちは、大丈夫なん?こんな国に暮らしたら死んでしまうじゃろ?」

「俺もホヌ帝国は、行ったこと無いから知らないけどな、噂によると食料は、全て機械で育てたりしているらしいし飲み水も除菌、殺菌なんてお手の物。全て機械で魔法なんて忘れてしまったエルフが溢れている国になっている」

「パパは、そんな人たちをよく“哀れなで愚かで可愛そうな異端な者たち”って言っていたわ」


 誇り高きエルフ。しかしそれは、大昔の話し。自然の大切さを忘れ草花は、全て人工で作られた生命の無い偽物の芝生と色鮮やかな木。


「これじゃあ精霊も妖精も生きられないよ…もしかしたらイフティナも…」

「どいうこと?」

「精霊は、自然を作り出す力があって、妖精は、その手伝いをする力があるの。汚染された水と空気では、草木も育たないし精霊も妖精も生きられないの」

「ビオラの力でなんとか出来ないの?」


 ビオラの力。一度は、見たことある。しかし、彼女の力をよく知らないルリラナは、首をかしげてビオラをみた。ビオラは、首をふり


「あたしは、勇気の精霊。精霊と妖精を生むことが出来るのは、イフティナだけだから」


 イフティナは、生きているだろうか?何故か不安が過った。イフティナまでも死んでいたらヘルを殺す手段がない。精霊の剣。かつて、ビオラが使っていた精霊が持つ剣。


「イフティナは、生きているだろからとりあえず、俺たちは、目の前の事を良く考えた方がいいぜ。ビオラと俺とトラードは、どうやってプルートに入るんだ?」

「え?どうしたんですか?」


 ミウは、首をかしげてラルクをみた。トラードは、人間。ビオラは、見た目だけ人間。そしてラルクは、ハーフエルフ。少しだけ考え、何かに納得したのかラルクをみる。


「ラルクは、純潔なエルフと言えば良いと思います。あと、人間ぽいビオラと純潔な人間であるトラードは、ルリラナの奴隷だと言えば良いと思います」

「それは無理だわ。いくら私がお嬢様だからと言ってパパが居ないから簡単に通れないわ」

「んなら、闘技場に参加するって言う理由は、どうだ?」


 ラルクの言葉に少しだけ考えミウは、首をかしげてザックをみた。


「闘技場って何ですか?」

「戦う所。ミウには、全く縁がない所じゃな」

「戦う所!おお!その手がありますね!闘技場!…ん?ザック、闘技場で何と戦うのですか?」

「基本的に戦う側に立つ奴は、腕に自信があるやつとかが罪人と奴隷、魔物と戦う。そして、基本的にお金持ちの貴族たちは、戦っている奴らを見て誰が勝つか予想をしてお金をかけて楽しむ遊びだ」


 ミウは、ラルクの説明に納得したのか少しだけ考えた。


「と言うことは、誰が死ぬかとか生きるとか生死をお金をかけて楽しむと言うことですか?」

「そうじゃな」

「~~~っ!許しません!人の命をもて遊ぶなんて…っ!誰が死ぬかとか生きるとかいっこも楽しくないです!たった一つの命なのに…たった一度きりの人生なのにそんなことで命を落とすなんて…そんなことで笑って喜ぶなんて…考えた人をボクは、断じて許しません!ザック!闘技場へ殴り込みしましょう!」


 そう言ってミウは、プルートの大きな門へと向かおうとした。するとザックは、呆れた顔でミウを持ち上げた。


「殴り込みは、おえんけんな。ミウ、とりあえず落ち着いて、ワシらと一緒に行動しような?」

「むー…解りました。殴り込みは、止めます。あ、でも闘技場で“偶然”にも主催者を見つけて“偶然”にその主催者に魔法とか攻撃が当たっても“偶然”なので仕方がないですよね?“偶然”だから罪に問われないですよねー?」


 そう言って微笑んだ。しかし目が笑ってない。全く笑ってない。口では、何時ものようにやんわりと言っているが殺意がわいたあの目付きは、人目を輝にすることもなく恐ろしい。


「ミウさん、止めて、そんな顔で見つめないで。いくらおっさんでも怖いけんな?」

「ミウ、偶然でも罪に問われるわ。だって主催者は、皇帝陛下だもの。私たちが殺そうとした瞬間にお尋ね者になるわ」

「はう!?それは嫌です!」


 そう言ってプルートをみた。プルート。機械都市。多くの機械があり門の外から込み上げる煙り。空気までも汚染されているのだろうか?ルティス王国とは、違う漂う空気。


 機械都市になってしまったこの街は、自然の欠片もない鉄の塊の錆び臭い街。


 そんな錆び臭い街にある闘技場。この街に入るため、情報収集のため、嘘をつかないとダメなのだ。


「さてと、入るとしますか…」

「そうだな。嘘なら俺に任せろ」

「おお!流石ラルク!嘘つきの代表と言うことですね!」

「うるせー」


 ラルクは、口をとんがらしながらそう言った。

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