第六話 ホテルの朝食ってなんかわくわくするよね
ジジジ、ジジジ!
「うるさい!」
はあっ、よく寝た。こんな寝たのは久々だ。
「おおっ少年。ちゃんと6時に起きてる」
コトハが驚いたような顔をしてこちらを見つめる。
「コトハさん、もう起きてたんですか!」
「君が中々起きないだろうと思って10分前に起きるようにタイマーをセットしたのだが…意外と朝が強いのだな」
「いつもはこんなに目覚めよくないんですけどね。やっぱりリラックスしてると目覚めがよくなるのかもしれないです」
「それじゃ、ホテルの朝食を食べて、また人を探そう」
「そうですね!ホテルのご飯なんて何年ぶりだかな。めちゃくちゃ美味しいわけじゃないけどなんだかワクワクするですよね」
「私は初めてだよ。と言っても普通の店と味にそこまで違いはないだろうけど、確かに不思議なワクワク感があるようなきがするよ」
ホテルの朝食はいつだってワクワクする。というか朝食自体ちゃんととるのがホテルに泊まったときぐらいしかないからな…確か会場は2階だったはず。
「ここか。朝食の会場は。にしてもここまで人がいなくてロボットだけだと違和感があるな」
「それは今に始まったことじゃないでしょ。いやー朝の雰囲気とこの違和感が合わさって、ちょうどいい感じに落ち着くー」
「それじゃあ早速取ろう」
「僕たちしかいないから取りまくりますよ!まずはこのチキンを…」
「ちょっと待て、それは私も狙ってるんだ。」
「ちぇ、それじゃ分け分けしましょう。」
「ああ、にしてもほんとにバリエーションが豊富だな」
「三つ星のいいホテルですからねー。僕も東横INNぐらいしか泊まったことないからこんな種類が豊富なのは初めてですよ」
そういうと涼介はエビやら蟹やらを取り、机に並ぶ頃にはプレートからはみ出しそんな程に食材達が注がれていた。
「強欲だな、少年」
「こんなときこそ食べなきゃでしょ。どうせ僕たちが食わなかったら食品ロスになるんですし」
「それもそうだな…私ももうちょっと取ってくるか!」
そうしてコトハも大量に食材を取り、涼介たちが座っている机はかなり混沌とした状況になっていた。
「凄くとってきましたね。っていうかシグマロイドて料理食べるんですか?今更ですけど」
「味や食感を君たち人間と同じように感じるように設計されいるんだ。それに食べた料理はバイオ燃料として役に立つんだ。」
「知れば知るほどすごいですね。一体どうやって人類は量産したんでしょうね…」
「まあ、あんだけ秘密裏にされていた製造方法を知る人間もおそらく全員死んでいるだろうからな。真実は神のみぞ知ってところだね」
「それ言ってみたかっただけでしょ」
「バレたかい! 最近は言ってみたかった事を言う事にハマってるんだよ」
「まあ、気持ちは分からないこともないですけどね。っていうか早く食べましょ。昨日夜ご飯食べ忘れてたからお腹減ってるんです」
「わかったわかった。じゃあ早速食べよう」
コトハたちはさっきまで流暢に喋っていたのが嘘のように、ただ無心で目の前にある料理を食べた。人もロボットも、カニを食べている時は無口になるのは変わらないようである。
「うまかったな、少年」
「そうですねー、昨日食べない分も食べれたし、満足…」
「それじゃあ、これからどこに向かう?」
うーん、難波や天王寺のほうもありだが、何か一つ面白味にかける…
「そうですね…大阪湾の方はどうでしょう。IRはかなり賑わっていましたし、ユニバもある」
「確かに、ナイスアイデアだ!少年。それに加え、関空もあるし、大阪にいなかったら東京まで行ったらいい。」
「空港はたぶん封鎖されてると思いますけどね…」
「ああ、確かにそうだったな…まあ、新幹線でも十分東京ならいける」
「ま、それじゃ大阪がだめだったら東京に行きましょうか。東京ならさすがにいる気がしますし」
「それもそうだな! それじゃまずIRがある夢洲駅に向かうか」
「ええ、でもあそこちょっと乗り換えめんどくさいですけどね…」
「それは面倒くさいが…でも時間はあるし、ここからは出発だったら幾分か楽だろう」
「それもそうか。じゃ、大阪メトロの方にいきましょうか」
「メトロなのか! 駅はどこに?」
「僕たちがついた阪急梅田駅のすぐ真下ですよ」
「わかりやすいね。梅田ダンジョンとか聞いてたから、てっきりもっとややこしいのかと思っていたよ」
「まあ、無闇に突っ込んだらすぐ迷いますけどね…梅田は」




