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第十二話 いざ東京へ…?


「ほら、大阪港へはこっちですよ!」


「ふう、ここか。ところで新幹線はどの駅で止まるんだい?」


「新大阪ですよ。こっから結構乗り換えないといけないですけど」


「まあ、電車も速いことだし、すぐ着くだろう」


 僕らがホームに着くと、待っていたかのように

 電車が現着する。


「ほら、早速来ました。早く乗りましょう」


「ふう、やっと少し羽を休めるよ」


 地下鉄だから、ホームも電車の中もどこが涼しくて、電車のガタンゴトンという音も合わさり、

 とてつもなく心地がよい空間が出来上がっている。


「どこで乗り換えだい?」


「えーと、大阪メトロだから…」


「ツギハベンテンチョウーベンテンチョウー」


「ああそうだ、ここですよ。こっから環状線に乗り換えます。」


 電車が緩やかに速度を緩め、ホームへと吸い付くように停車した。


「ここか! いやはや、ついに東京か…」


「まだ気が早いですよ。新大阪にすら着いてないじゃないですか」


「なんか感慨深くてね…」


「大阪も滞在したの2日か3日ぐらいでしょ…」


 僕たちはそんな話をしながら、新大阪行きの電車へ乗り込む。


 今が何月頃かは知らないが、外の空気はもうすでに夏の湿気ではなく、秋の涼し気な水蒸気を纏い始めているように感じる。


「ふう、新大阪まではどのくらいかな?」


「多分…7分くらいですよ。というか外でも結構涼しくなってきましたね。」


「まあねー、多分もう9月の中頃だろうから」


「そんな経ってるんですか?てっきり8月の終わり頃かと、」


「それならもっと暑いだろう。まあ、冷夏とかだったら知らないけど」


 最近は地球温暖化が進んで、40度が普通みたいな感じだったから久々に「涼しさ」を体感できる。

コレも人がいなくなった影響、か?


 でも地球温暖化って2ヶ月程度で治るものなのだろうか…


「ツギハー、シンオオサカーシンオオサカー」


 おお、もう着いたか。

 見立てより少し早かったかもしれない


「ついに、新大阪ですよ! 

 さあさあ早く新幹線乗りましょ」


「そうだな!」


 いつもは人が多すぎて通りづらかったけど、

 今は堂々と走って行ける。


「あ、アレですよ! 急行、東京行き」


「リニアモーターカーじゃないか! 今も現役なのだな…」


「おお、中々近未来的なデザインですね…」


 もう登場してから20年は経つせいか、ところどころで傷がある。


「せっかくなら一番前に行こう!」


「別に景色とかは見れないですけどね…」


「気持ちの問題だよ! こういうのはね」


「そういう問題なんですかね」


「トウキョウイキトッキュウ、ハッシャイタシマス」


 リニアモーターカー独特のウォーという磁気音を立てて、大阪東京間を通り過ぎてゆく。


「なんだか小腹が減ったな…何かないかい?少年」


「そんなものは…あ!」


 涼介はおもむろに後ろがけのバックを探って何個かの缶詰を出す。


「缶詰! 気が利くな少年、目に見えぬとこで調達していたのかい?」


「いやいや、最初のスーパーで一緒に詰め込んだじゃないですか」


「ああ! 完全に忘れてた、アレか!」


 コトハさんは指を少しとがったかたちにすると、まずは焼き鳥から食べ始める。


「うーん、この味濃いのがたまらないね」


「僕にもくださいよー」


「はいはい、好きに食べな」


 うーん! 久々に缶詰食べたけど、たまにはこのジャンキーな味もいいよね…


 いろんな缶詰をたべて、もう30分たっただろうか

もうそろそろ神奈川あたりにはついただろう…


 シュウー


 いきなりそんな音がした。なんかちょっとやな感じな、聞いたことのない音。


「なんだこの音は!?」


「わかりません…なんかトラブルでしょうか?」


「エー、ノコレッシャハトウキョウイキトッキュウデシタガ、イジョウガハッセイシタタメツギノヨコハマニテキンキュウテイシャイタシマス」


「な…異常ってなんなんでしょう…」


「わからないが…またバグった奴の仕業かもしれない…」


「また!? もうあんなヤツと会うのは勘弁ですよ」


 少し時間が立ち、横浜に停車した。


「だ、大丈夫かな…」


「多分ここにはいない…はず」


「そのはずが一番怖いんですよ!」


 少し外に出てリニアモーターカーをみてみると、どうやら磁気部分に異常があるっぽく、ぎりぎりで少し着いては離れてを繰り返しているように見える


「ああ、おそらくコレだな、原因…」


「で、ですね。さすがに次も使うのは怖いですね…」


 とほほ、中々順調に東京へは行かせてくれないらしい…

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