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Marker Which Puppet Sent   作者: カトウ
第一幕
6/7

狩りの始まり

 第一幕と言っておきながら、前までの二話はこの話の為の導入でした。本番の第一幕はこの話からです。……なんて言ったらハードル上がっちゃいますね。どうか程々にご期待ください。

 ―逃げても逃げても追いかけてくる。喰うものと喰われる者。静寂に閉ざされた真理。虚しく響く嗜虐の音。それもいつの間にか消えてしまった―


 「おはようございます」今日も僕は礼奈さんの自宅&仕事場に出勤する

 「おはよう」礼奈さんは今朝もテレビを眺めている

 「ニュースですか?今朝は驚きましたね」

 「ああ、驚いたな。趣味の悪い殺しだ」

 「あんな死に方はしたくないですよね」

 「そうだな」

 「………」何か盛り上がりに欠ける。もっとも、残酷な殺人事件を題材に盛り上がろうなんて不謹慎にも程があるのだが…

 「どうした、早く茶を淹れろ」礼奈さんが急かす

 「はい」

 綾式(あやしき)礼奈(れな)、僕の雇い主である。見た目は少女なのだが、口振りといい、本人曰く子供でないらしい。そして、それは多分本当なのだろう。

 「どうぞ」礼奈さんは黙って啜る

 「礼奈さん、なんか機嫌が悪いですね」

 「当たり前だ!朝からあんな趣味の悪い物を見せおって…」ああ、朝のニュースの話だ

 「あれは僕も驚きましたよ。まさか壁に人間を打ち付けて、血で紋章を描くなんて」

 「妾が憤っているのは、紋章の内容だ!」はあ

 「ちょっと、外出する。栞はここで待て」

 「えっ、どこに行くんですか?仕事はどうするんですか」

 「少し行ってくるだけだ。大丈夫、今日は誰も来ないはずだ」なんでわかるんだ

 「じゃあ頼んだぞ」そう言い残すと礼奈さんは階段を駆け下りていった

 ……暇である。建物はいつも以上の静けさに包まれた

 リリリリ!小一時間程経ち僕がお茶を淹れてホッと息をついた頃、電話が掛かってきた

 「はい、栞です。すみません、礼奈さんは今外出していまして…」

 「△&Ξζ★Ц…」受話器からは聴いたことのない言葉が流れてきた。

 どうやら悪い呪文らしい。頭痛に襲われる。目がクラクラする。真っ暗になった。宙に浮いたような感覚、懐かしい感覚だ…

 「大丈夫かい?」目覚めるとアルシャッドさんが心配そうに僕をのぞき込んでいた

 「ええ、大丈夫です。どうなったんですか?僕は」

 「人形を操る呪文だよ。一階は酷いことになってる」

 「君は倒れていたらしいけど、何を聞いたんだ」

 「よくわかりませんでした。礼奈さんは?外出した後に電話が鳴ったんですけど」

 「まだ、戻ってきていない」心配そうに言う

 「礼奈さんが飛び出していった事と呪文に何か関係があるのでしょうか?」

 「さあ、そうだとすると電話の主は礼奈さんが家にいないことを知っている人物だね」

 「アルシャッドさん、礼奈さんはどうして出て行ったんですか?」

 「君はどこまで僕たちのことを知っているんだね?」僕も礼奈さんがただ者で無い事くらいは知っている。きっと怪しい術やらも使えるのだろう。

 「礼奈さんが遠い存在という事はわかります。殆ど話してくれませんけど。アルシャッドさんは前に礼奈さんが魔術師と言っていました」

 「そう、私は魔術師だ。礼奈さんは世界でも有名な錬金術師」うん、何となくわかってた

 「君も今日のニュースを見ただろう。あの紋章」ああ、栞さんは随分といやそうだったな

 「あの紋章は普通の人にはただの紋章でも私たちに対しては違う意味を持つんだ」

 「なんですか?」

 「魔女狩りだよ」ああ、だからあんなに…

 「昔から今も魔術はね、迫害を受けているんだね。でも、魔術には黒と白がある。イスラム教は魔術に厳しい宗教だけどね、それでも古来からの白魔術の一部は許されいる。でも、あの紋章は無差別攻撃の予告なんだよ。趣味が悪いとしか言いようがないね」

 「それで、なんで礼奈さんは飛び出したんです?」元の質問に戻る

 「今回、殺されたのは私達の同胞。いても経っても居られなくなったんだろうね」なる程、『見せおって』は『見せつけおって』と言う意味か…

 「今度は私の質問だよ」何だろうか

 「君は何者だい?」何者、人形の事だろう

 「僕の身体は礼奈さんの人形です」

 「成る程ね。君は既に操られていたのか。」

 「何のことか全くわかりません」

 「いいかい?君は人間じゃない」

 「じゃあ、なんなんですか?」

 「もちろん、君は生きている。ただ、人間とは違う成り立ちをしているんだ」

 「身体と意志は脳で互いの要素を共有しているね。だから、いくら礼奈さんでも脳は作れない。意志と言うのは身体よりも複雑で難しいものだからね。」そう言えば、礼奈さんは人形には心臓のほかに脳がないと言っていた

 アルシャッドは続ける「君が人間の身体を持っているなら、君の脳は生まれたときから君の頭の中にあるはずだ。でも君の身体は義身だよ。つまり血液がない。すると、君の脳はどうやって君の身体で生きていけばいいんだね?生きていけないだろう。つまり、身体が人形の君の頭には脳がない」何が言いたいか全くわからない

 「君は人形だ。でも、人形じゃあんな美味しいお茶は作れない。だから、君は脳を持っている筈だね。」それじゃ矛盾しているじゃないか

 「じゃあ脳はどこにあるんです?」

 「それはわからない。でも、君の身体と脳は離れているんだ。脳はまた別の場所で養われているんだよ」なる程

 「この前、礼奈さんが言っていた話ですか?」

 「そうかもしれないね。つまり、『車』はここにあるのに、『栞』は乗らないで遠隔操作している。つまり、操っている。」

 「だから、呪文の影響を受けてしまったんだよ」

 「成る程、ラジコンが妨害電波で駄目になるような感じですね」

 「君は結構braveなメンタルを持っているね」

 「実感が湧いてないんですよ」

 「そういえば、礼奈さんも同じ様な体の筈です」

 「それは心配だね」心配である

 「礼奈さんの事だから、何か対策があるのだと思うんですけど」

 「僕に一つ提案があるよ」アルシャッドさんが指を一本上げた

電話での呪いの主は誰なのか!魔女狩りとの関係はあるのか!そして、出て行ったきり帰ってこない綾式礼奈の運命はいかに!?そんな中、アルシャッドの出した提案とは……!?

乞う御期待!!

 ……よろしくお願いします。

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