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第89話

大物を釣り上げ意気揚々と戻ってきた俺だったがそこにはすでに王妃とビャクが待っていた。


そして俺は今また正座をしている。

俺は戻ってきてそうそうに釣り上げた巨大ヒラメを見せてしまったのだ。

嬉しそうに大物を掲げて報告する俺と対比し王妃とビャクから不穏なオーラが出てくる。


ここでハッと気づく、これでは大物をつって自慢しまくったユキさんと同じではないかと・・・

だが気づいた時には遅かった王妃は笑みなのだが何故か恐怖を感じてしまい、ビャクは顔を真っ赤にしプルプルとしており今にも爆発しそうなのだ。


そう、そして正座させられ説教が始まってしまった。言い訳としてこれは狙っていたものではなく空き時間でたまたま連れたものだと言ったがダメだった・・・・。


延々とつづく説教だったが日も落ち始めそろそろ釣り場へ向かわないとと説明したことでどうにか説教地獄を終えることが出来た。


王妃【それでは楽しいつりへ向かいましょうか】

ビャク【なのだ!】


二人を魔道車へ乗せ護衛と共に防波堤へとやって来た。


(はじめ)【それじゃあ今日の釣りの説明をするね】 

 【今日の釣りは基本待ちの釣りです】

 【すごい雑食で色んなエサに食いついてきます、今日はサバとイカの切り身を用意してるのでそれを試してみましょう】


今日はひとり竿二本体制でやってみる

竿先に鈴をつけた竿を一本は足元に垂らし、いっぽんをほんの10mほどちょい投げし糸を張りあとは鈴がなるのを待つだけだ


匂いがすごいのでエサは俺か護衛の方がつけた方がといったのだが二人とも自分でやりたいと聞かない

しかたないので良く手を洗ってくださいねと海水をバケツに組んでおく


俺がやったように片方を足元にたらし、もう一本はカワイイ掛け声とともにちょい投げし糸を張りあたりがくるのを待つ。


そうして数分もまてばリンリンと鈴が鳴り始めた。

俺の竿ではないなと二人のほうを見れば王妃様がビャクのほうを見ておりビャク自身は自分の竿をジーーッと見ている。

どうやらビャクの竿へあたりが来たみたいだな。


一【ビャク、もし狙っている魚ならそこまで大口じゃないので餌を食べるのに時間がかかるからすぐに合わせるんじゃなく少しまってから合わせてみるんだ】

 

ビャク【わ、わかったのだ】


ビャクはちょい投げした方の竿をつかみその時を待っている。

竿先はクンクンと軽く引っ張っており鈴がリンリンとなる。

狙っている魚は抵抗は結構するが引きずり込むようなほどではない、この世界ではどうなるかわからないのでアイコンタクトを護衛の方へ送る。

護衛の方ももう心得たものでビャクの邪魔にならない程度に備え、万が一の時すぐに助けれるように配置している。

そして今までとは違いグイーっと竿を引っ張り始めた。


一【今だビャク、合わせてみろ】


ビャク【よいしょー!】


掛け声とともに竿をシャクリ上げあわせをいれるビャク。

竿が抵抗を受けきれな放物線を描く。

大物そうだがこれぐらいのしなりなら地球サイズかな?と一安心。


それでもビャクからすれば超大物であり、ふぬぬぬと気合をいれて一生懸命魚と格闘しリールを巻いている。

徐々に海面へと上がってくる魚影は永細くどうやら本命が釣れているようだ。


おれはたも網を準備し

一【ビャク、もう少しだぞ頑張れ!】


ふうふうと息を吐き一生懸命魚を手繰り寄せるビャク。

海面まで上がってきたそいつをたも網に入れることに成功。


一【よしビャク、もう大丈夫だぞ】


俺はたも網た引き縮めそれがはいいたたも網をビャクの方へ持っていく。

ビャクは嬉しそうに、王妃はどういった魚かと二人仲良くその網へと近づき


ビャク【ギャーーーーーーーヘビなのだ】

王妃【キャーーーーーーヘビーーーーーー】


はは、ある意味予想通りの反応だな。

まあ一応鑑定をっと。


【名:マアナゴ 毒あり*血、粘膜 食用可】


お、なんか鑑定が詳しく出たぞ。

そうアナゴの血には毒が含まれてるがちゃんと料理すれば問題ない。


一【二人とも大丈夫ですよ、これは今日狙っているマアナゴというれっきとした魚ですよ】


そう説明するも怖がってズサササーと効果音がでるくらい離れて行った二人が戻ってくるのに少し時間を要したのだった。



約三年ぶりの復帰です

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