↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜天使長ルメルの審判  作者: 三色団子
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/17

おっさんを地獄に送ったらメスガキになって帰ってきました④


 帰ろうとする俺たちを呼び止めたのはメスガキだった。


 そういえばいたなこいつも。なんか可哀そうだし、名前でも付けてあげようかな。前の事務所の天使長から付けてもらっていなかったよね?


「あんたはいったいなんなんだ」


 なんて名前にしようかな。元はおっさんだけど、今の見た目は可愛らしいし。それに相応しいのがいいよな。


 というか質問の意味も意図もよく分からないんだが?


「何が聞きたいの?」


「簡潔に言いなさい」


「お、おう。……なんであんな魂葬のやり方をしてんだ」


 なんだそんなことか。改まって何を訊いてくるのかと思えば、見かけによらず繊細な頭をしているらしい。


「あぶねーし、仕事も増えるだけじゃねーか」


「そうなんですか?」


「まあ、そうだね」


 魂の履歴書に判を押して転生させる魂はその実、すぐに現界へと送られるわけではない。


 判を押した責任者、この場合は天使長である俺が、転生先の選定をすることになるのだ。


 これが魂一つであれば大した苦労もかからない。


 ただし、十、二十と増えていくと?


 転生先とて雑に決めていいものでもないわけで。


 その星や宇宙などにかかる影響を鑑みて精査、選定している。


 加えて言うなら、他の魂は自動的に転生されるシステムではあるものの、転生先の最終承認は各魂葬地点を管轄している天使長に委ねられている。


 幾億もの魂の転生を処理しつつ、手動で転生先を見繕わなければならないなど、面倒過ぎて誰もやりたがらないことは明白だった。


 ゆえに、天使長は社畜と呼ばれている。


 ここで言う社とは神々と世界そのもののことを差している。


 似てはいるものの、俗にいう会社や社会という意味では決してない。


 まあつまるところ、天使長とは神々とそのシステムの奴隷というわけだ。


 ではなぜそんな面倒な仕事を増やしてまで手ずから魂葬しているのかというと、


「先代、先々代からのうちの伝統だよ」


 ただの古臭い慣習だ。


 いわく、「一度道を外れただけで振り出しに戻されることを私は公平だとは思わない」とのこと。なんとも身勝手なことだ。


 ただまあ、言わんとしていることは理解している。


 俺も情状酌量の余地くらいはあっていいと思っているし。


 もちろん二度目はないので、甘やかすのはその一度だけだ。


 それにこんな考えだからこそあいつは——。


「でもそんなん、魂の一部を取り込むなんて自殺行為じゃ」


「その辺は大丈夫だよ。俺は格が高いし、アルカは対策してる」


「対策しましたっけ?」


「名付けだよ。あと代行章」


「そうだよそれもおかしい! たかが末端天使に」


「そうなんですか?」


「さあ? 他所は他所だしなぁ」


「だそうですよ」


「なんで通訳してんの?」


「格の違いを見せようかと」


「名付けってそんな軽いもんじゃねーだろ」


「なんで怒ってんの?」


「付けて欲しいんじゃないですか?」


「あー、なるほどね」


 それならそうと早く言えばいいのに。なんだっけ、さっきまで考えてたんだけどな、忘れちゃった。


「いや別に俺は」


「可愛い名前にしましょう」


「おい」


「でも中身おっさんだよ?」


「えっ」


 あっ、思い出した。


「ネネにしよう」


「ネネにしようちゃんですか」


「おいって」


「違うよネネだよ」


「ネネだよちゃんですか」


「ネネね」


「ネネネ?」


「お前もう黙ってろよ」


「先輩に向かって口の利き方がなっていませんね」


 うんうん、中々相性もよさそうじゃない?


 なんて考えていると、メスガキもといネネが胸を押さえてうずくまる。


「くそっ、マジで付けやがった」


 そりゃ付けるだろ。何やら苦々しい表情をしているが、別にデメリットなんてないはずなんだけど。


「俺らにはねーけどよ、あんたにはあるだろ」


「ないよ」


「どっちですか?」


「ないよ」


「……あんたがそう言うならいいよもうそれで」


「あとでこっそり教えてください」


「そういうのはこっそり言えよバカ」


 おっとアルカの暴言に対する閾値を超えてしまったようだ。


 ネネがヘッドロックをかけられて肩をタップしている。


 最近は完璧美人秘書なるものを自称しており、その手の罵詈雑言には厳しいのだ。本当に完璧なら気にしないはずなのにね。


「元気がいいね君ら」


 そんなに元気ならちょっと体を動かそうか。


 俺が何かを提案するより先に、アルカがきれいに挙手をした。


「帰って休憩にしましょう」


「急にどうしたお前」


「よくない空気を察知しました」


 よくない空気だなんて失礼な。


 まったく、察しが良すぎるのも考えものだな。


「大丈夫だよ。ちゃんと自己啓発(きゅうけい)するから」


「字が違う気がしたんだが」


「ルメル様。私はもう腹パンです」


「それならちょうどいいね。食後の軽い運動にはぴったりだよ」


 別に魂葬して魂を取り込むなんてことはしないから安心してほしい。


 まだ何か抗議をしてくるアルカをよそに、俺はパチンと指を鳴らして、二人もろとも転移した。


~~~~~テンプレート~~~~~

・評価:(∩^o^)⊃-☆

・感想:φ (..)

・リアクション:(`・ω・´)b

上記等の反応を頂けると嬉しいです!

よろしくお願いします m(_ _)m

~~~~~テンプレート~~~~~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。