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6-5

 

 20階層への階段は祭壇構造の奥に設置されていた。普通は神像などが置かれている場所なので聖職者が見たら複雑な表情をしそうである。


 階段を下りるとボス部屋の扉が見えてきた。

 ランプはと見ると青い方が光っている。

 確か土のゴーレムという魔獣が出現すると言っていたので、試しに入ってみて土のゴーレムが居たら異常無しということでいいだろう。




 ――ボス部屋の扉を開くと、広い部屋の向こう側でオーガよりひと回り大きい人影がのそりと立ち上がるのが見えた。ゴーレムとやらは人型をしているらしい。


 扉を閉めて近付いていくと、確かに体が土で出来ているようだ。

 畑の土のような柔らかい土を勝手に想像していたのだが、どちらかと言うと粘土のような硬い土で構成されている模様。

 それだと呼び方が『粘土ゴーレム』になるのではないかとは思うが、冒険者はきっとその辺りをあまり気にしないのだろう。


 さて、どう戦おうか。

 先ほどのパーティーはゴーレム戦用にハンマーを準備していたな。

 確かに無機物を動かしているだけに斬っても突いても効果が薄そうであるし、恐らく痛覚も無いだろう。ここは先人の知恵に倣ってみるか。


 とりあえずメリルに作ってやったものと同じハンマーを作成、両手で持って構えてみる。片手剣ばかりであまりこういう武器を扱ったことはないが、長めの斧だと思えば大丈夫だろう。ああ、斧でも良かったかもな⋯⋯。


 使い方が合っていると良いがと思いつつ駆け寄る。

 ゴーレムはこちらの動きが見えているのか右腕を振り上げた。


 ――あまり動きは速くないな。回避はそう難しくない。


 振り降ろされた右腕は跳び退った私の前の床面を叩き、思ったより大きな音を立てる。けっこう力が強いようだ、ノイに受けさせるのは厳しいかも知れない。子どもたちを連れて来るのは止めておいた方が良さそうである。


 しかし折角ハンマーを作成したので物理攻撃での攻略も試しておこう。

 これなら別に難敵とも言えない程度であろうし。


 床に叩き付けられた右腕をハンマーで破壊する。

 次いで振り上げられた左腕もすれ違い様に破壊。

 これくらいでは倒れないか。


 振り向こうとするゴーレムの頭部を粉砕。

 しかし別に急所ではなかったようでまだ動く。


 脚を壊すと倒れて来そうなので子どもたちに教える攻略情報としては微妙だな。次は胴体を狙ってみよう。


 円運動を利用しつつ何回か叩いて上から胴体を削っていくと、人間なら心臓がある辺りに透明な立方体が埋まっているのを発見した。弱点だろうか。

 ――試しに叩いてみるとガラスくらいの感触で砕け散り、ゴーレムは急に動きを止めて黒いモヤへと舞い散った。


 ⋯⋯これは最初から場所が分かっていればかなり短縮できるのでは?

 もう1度試してみよう。


 証拠として魔力石を回収し、扉の前に戻りランプが青くなるまで待って再度ボス部屋へ。

 右腕の振り下ろしを回避したあと背後に回り、背中から心臓部を狙う。


 ――埋まったハンマーの先端部に多少の手応えがあり、簡単に倒せてしまった。恐らくヒビが入る程度でも致命傷なのだろう。


 なるほどな、ハンマーがあれば楽勝というわけだ。





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