↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
53/91

6-3

 

 では異常の本拠地と目される19階層へと向かおう。

 20階層がボス部屋で、そこには別種の魔獣がボスとして登場するという話なので、『オーガの大量発生』ならば19階層が本拠地で間違いないであろう。


 かといってそこに何があるのか、何が居るのか、何を以て『大量発生の収束』と判断できるのかなど分からないことも多い。

 一際大きいオーガが居てそれを倒したら終わり、などの分かりやすいパターンであれば助かるのだが⋯⋯。


 とりあえずは一通り全部倒してみるしかない。

 空間収納に入れた魔力石の数を、作成した18階層の地図に書き込み数量報告とする。位置情報にはもはやあまり意味が無いので省略して構わないだろう。






 ――19階層への階段は静かなものだった。

 戦力の逐次投入を避けているのだろうか。

 それとも19階層で何らかの迎撃準備を進めているのか⋯⋯。

 どちらにせよ18階層での撃破数を書き直さなくて済むというのはありがたい。出てくる前に19階層に進ませてもらおう。


 階段を下りて19階層の通路に飛び出すと、不思議なことに通路には何の姿も無かった。準備していた雷撃魔術を霧散させる。


 ふむ? よく分からないがとりあえず探知してみるか⋯⋯。


 地図を作成しついでに状況を探知してみると、19階層は神殿構造の大締めということなのか中央部分の礼拝堂を模した大部屋がやたらと広い造りになっている。部屋の配置としてはタウロスダンジョンに近い。


 オーガ達の反応は――整列しているな。10列×10列で100体なので⋯⋯1500くらいは居るだろうか。凄い数である。


 しかも何やら複雑な陣形を組んでいる様子。想定より少々知能が高すぎる気がするのだがオーガ以外にも何かが居るのだろうか。援護しやすい形に組まれているようなので飛び道具もあると思っておいた方がいいであろう。


 そして1番奥、祭壇構造のある場所に大きな反応があるのでボスといえる存在も待ち構えているようだ。ボス部屋でもないのにボスが居るというのも変な話なのだが、『特殊な個体は必ずボス部屋に居る』ことを常識だと感じる辺り、私もこの世界に毒されてきたものだと思う。






 ――大部屋に高速飛行で突っ込む。


 準備していた多数の圧縮雷球から正面に向けて次々と轟雷が放たれた。

 まずはボスへの道を切り拓く。


 奥行きのある部屋を白光が擦り潰し、縦深を瞬く間に消滅させる。

 号令と共に放たれた矢は私に命中することなく高速で置き去りにされた。


 ⋯⋯できればボスを単体の状態で倒すのは避けたい。

 ボスからスキルオーブが得られれば、さすがに良いスキルが期待できるだろう。そちらも一応目的の1つなので、無理のない範囲ならば努力はすべきだ。


 奥に鎮座する一際大きいオーガは、環兜のようにも見える冠を戴いているようだ。王の周囲に兵や隊長格しか居ないというのも変だが、肩の所に飾りの付いた赤いマントも羽織っているのでアレはきっと王なのだろう。オーガの王国は人材不足らしい。


「――ゴルルゥアァァァ!」


 まるで叱責するかのような大音声を発するオーガの王。

 その咆哮に突き動かされるように左右の部隊が中央に寄ってきた。


 ――両手に収束、圧縮していた魔力を雷撃に変換。

 王を庇う壁が如く密集していた地点を中心に、超広範囲を雷撃の渦が舞う。


 兵たちが一斉に黒いモヤへと溶け消える瞬間を見計らい、オーガの王を空間ごと両断した。


 さて、どうなるか――。




 ――不確定要素の多い試みの結果は、玉座に転がる光る玉という形で良い結果を私に報せてくれた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。