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5-5

 

 翌日、さっそく中央ダンジョンの調査を開始することにした。

 ――とはいえ別々に行く必要は無いのでアリシアと子どもたちを伴って5階層までは一緒に行く。

 もちろん特に問題なくボス部屋前まで到着した。


「では悪いが私が先に入らせてもらう。帰り用に地図を渡しておこうか?」


「いえ、大丈夫です。道順をフロッサがメモしてましたし、アタシも大体覚えてます」


 見ると掲げられたフロッサのメモ帳に矢印が羅列されているのが見えた。

 アレを左右反転で辿れば帰れるわけだな。ならば大丈夫か。


 加勢用に木刀を作ろうか訊くと、そんなの蹴りで充分だからさっさと行ってくださいとすげなく追い払われてしまった。

 むう……アリシアを信頼していないわけではないが心配くらいはさせて欲しいものだ。




 それでは気持ちを入れ替えボス部屋へ。

 扉を閉めて動き出したスケルトンに光球を飛ばし、魔力石を拾って空間収納に放り込み6階層に向かう。


 正面奥にあった大扉を開くと、5階層までとは違い薄暗い迷宮が広がっていた。アンデッドだけに魔王城で見たような墓場階層が広がっているものと勝手に思っていたが違ったようだ。


 恐らく扉を閉めないと次が入れないのできちんと閉め、明かり代わりに光球を3つほど作成して周囲に展開する。まずは地図からだな。


 空中にインクを作成し、探知波を強めに放って迷宮の形状を縮小すると紙にそのまま転写する。

 これが階段だとすると……遠回りするならこっちか。


 私の目的はダンジョンの探索ではなく調査なので最短で階段を目指しては意味がない。時間短縮のため少しだけ浮いて滑るように移動しつつ観察を開始した――。




 ――前方に見えたスケルトンに光球を射出、通り過ぎざまに魔力石を空間収納へと落とす。

 移動速度を落とさずに探索を継続する工夫である。

 一応このような調子で調査を進めているのだが、今のところ特に異常発生の兆候は見られない。

 地図に丸を付けて1と書き込み次の反応へと移動を開始。




 6階層、7階層と巡っていき8階層を回っている時にふと気付いた。

 探知である程度魔獣の分布が分かるのならば、もしかして目視確認まで行なう必要は無いのではなかろうか。神託によると都市に溢れる勢いだというし、数体程度の群れは除外して考えてもいいかも知れない。

 ふむ、さっさと次の階層を目指すか……。


 ――大群が居る様子は無かったので8階層の探索を切り上げ階段へ。

 9階層に降りて地図を作成すると、残念ながら階段の候補が2つあるようだ。

 時間短縮を図ろうと思った矢先にコレである。


 魔王城の時は上り階段だったので障害物の塊が探知に引っかかる形で分かりやすかったのだが、このダンジョンだと下り階段なので少々分かりづらい。階段のスペースを形成する空間と小部屋の違いが曖昧なのだ。


 ここは私の精神衛生上ハズレと思える方から攻めてみよう。

 階段スペースと同じサイズの部屋があるのだが、どこにも通路が繋がっていない。明らかに怪しい方だ。


 目的地の近くに着地すると、どうやら迷宮の行き止まりの先のようである。

 どう見ても階段ではなさそうなので無視してもいいのだが、今まで無かったものがあるので念のため調べていこう。異変と言えなくもない。


 行き止まりの端の方に行くと、そこには通路の真ん中に1つの墓標が脈絡なく設置してあった。

 飾り気の少ない平たい石板が数枚重ねられて地面に敷かれているような墓標である。


 ……スケルトン繋がりだろうか?

 その割には今までずっと無関係な内装だったのであまり納得感が無い。

 さすがに不自然なので調べてみるか……。





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