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元プロゲーマー、VRで銃が当たらないので投げナイフだけで無双します。  作者: 那須 儒一
四章 ジャパンリーグ編

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71話 決着

NF(ネオンフラグ)――ジャパンリーグ最終戦。


「ルミナスイリアVSアストラ戦!

5ー5の接戦を繰り広げている。

さぁ、泣いても笑っても最後のラウンドです!」


実況の黒田の声が、日本全土を熱気の渦に巻き込む。


VTuberでプロと渡り合うなんて前代未聞だぞ!

アストラが弱すぎんじゃね?

お前、それアストラに負けたチームまで下げてるぞ

勝利のカツ丼食べてきました!ちなみにわたくし、カツ丼ニキはユキノちゃん推しです!


ラウンド開始――一分が経過した。


「これは……厳しいわね……」

実況席に座る、甘噛シュガーが爪を噛む。


「そうですね……ルミナスイリアの4名でのラッシュを完全に読まれていましたね……後はレイちゃんだけですね……」

東雲ミリアがあからさまに肩を落とす。



§


俺が、中央ルートから攻め込んでいる間に……Aサイトが全滅か……敵の初期位置まで抜けれたけど……楓が落としたボムも見張られているだろう。


「レイちゃん……私たちが最後までついているから!」

アカリちゃんの力強い声が飛ぶ。


「詩音ちゃんには50ダメージ入れたわよ!」


「ムラサキ……その報告はいらん。

どうせ投げナイフなら一撃必殺だから」


「泉先輩……後は頼んだっす!

負けたら許さないっす!」


「泉……私の仇をとって……死んでも死にきれないから」


「ははは、うちの後輩たちは手厳しいな。

わかったよ……1と0は違う――俺が全員倒す!」


俺は投げナイフを構え裏からAサイトに駆けた。



§


「泉は必ず来る!

深追いして一人で当たるなよ!」


充の指示が飛ぶ。


「裏から、泉先輩が二人で走ってきます!

須藤、二人でそれぞれを迎撃するぞ!」


「了解っす!

町崎先輩、投げナイフモーションに入ってますよ!」


「本体なら、ナイフが届く前に倒せる――撃て!」


充たちの後方で射撃音が響く。


「詩音は中央ルート――由里は上空警戒!

俺は、敵の初期位置を見張る!

フロッグが二体とも分身なら、他三方向から奇襲してくるはずだ!

泉はアビリティの無駄打ちはしない!」


充の声で戦場に緊張が走る。


「充さん、裏ルートの二体は分身です!」

町崎の報告に、他のメンバーは周囲を警戒する。


「町崎先輩……分身って投げナイフ、投げれましたっけ?」


「いや……そんな仕様はないはず……

って、ナイフが飛んできている!」

直後、裏ルートを警戒していた、町崎と須藤に投げナイフが刺さる!


二人は青い光となって消えた。


3VS2


「おい! 何があった!」


充の声に町崎が説明する。


「たぶん、分身のモーションに合わせて、分身の背後から投げナイフを遠投してたみたいです!」


「由里、詩音! 裏ルートに行って、二人で投げナイフを囲め!

そいつを回収しない限り、泉は攻撃できない!

俺は、ボムを見張る」


「「了解!」」


由里と詩音は二人で投げナイフを囲んだ。


そのまま一分が経過した。


「残り30秒だ――泉はフロッグの分身のリキャストを回復させた。分身は二体までしかストックできない――計三体倒したら、一体は確実に本体だ!

分身も含めて、視界に入ったらすぐに仕留めろ!」


充の声に、詩音と由里の表情が引き締まる。


「詩音! 裏ルートから泉が来た!」


「撃ちます!」

詩音がレイに向けて銃弾を飛ばす。


「ウルトで、上から来たわ!」

由里の真横にレイが降り立つ――そのまま投げナイフを回収しようと飛び込む。


「泉……甘いわね!」

由里が投げナイフを回収しようとするレイを撃ち抜いた……がレイは影となって消えた。


正面のレイも詩音に撃ち抜かれていた。


「な、分身!? 本体はどこ?」

由里が周囲を見渡すと同時に、投げナイフの上に別のレイが降り立つ。


「由里先輩! 目の前!」

詩音の声に反応して、由里と詩音が同時に銃口を向ける――しかし、それよりも早く投げナイフを回収した泉が、前後に投げナイフを放つ。


二人は青い光に溶ける。


1VS1


「充……すまない。

ウルトの大ジャンプ中に、先に分身を地上に降ろしたんだわ……」


落ち込む由里とは対照的に、充は笑みを漏らす。


「……ふっ、それでこそ泉だ」


「充先輩……残り10秒です。

分身はもう無いですよ。分身のリキャストは20秒――多少の誤差があったとしても間に合いません!」


詩音の報告に、充は後方にスナイパーを構える。


「分身も大ジャンプもない……さぁ、来い!泉!」


残り――5秒。


充の視界にレイが映る。

――レイが投げナイフに手をかけた。


「惜しかったな……」

充の弾道が――レイの頭を撃ち抜いた……。


レイは笑みだけ残し消えた。


直後、充の背中に投げナイフが刺さる。


「どういうことだ……分身はもう使えないはず――」


背後に立つライバルに、充の言葉は光とともにかき消された。


§


「なんと、1VS5からの大逆転!

チームルミナスイリアの勝利です!」


黒田の叫び声でコメント欄が湧き上がる!


「ね、どうしてレイちゃんは三体目の分身を出せたの? アビリティのリキャスト時間が間に合わなくない?」

ミリアの質問にシュガーが答える。


「たぶんだけど、詩音さんが倒した、最初の分身を早めに出していたんじゃないかしら?

私もフロッグなんて、使わないからよくわからないけど、アビリティのリキャスト時間の開始が分身が消えてからじゃなくて、分身を発動してからなんじゃないかしら?」


「ははは、誰もフロッグを使ってなせいで、細かい仕様までは分かりませんねぇ……さ、これは優勝インタビューで霧雨レイ選手に種明かしをしてもらいましょう!」


勝利インタビューとともに

――ジャパンリーグ2026の優勝はルミナスイリアに決定した。

ヒーロー§

基本耐久値100

アバター作成できるため、

外見からヒーローの判別はできない。

近接攻撃不可。特定のヒーローのみ例外あり。


【フロッグ】 使用者:霧雨レイ

ラーク特化のキャラ。

機動力と隠密で敵の懐に入るのが基本的な立ち回り。撃ち合いには不向き。

ランク使用率最下位で1%未満。


パッシブ︰サイレントステップ

移動時の足音を大幅に軽減。機動力も上がる。

常時発動。


アビリティ︰ドッペルゲンガー

分身を二体まで召喚する。簡単な行動パターンなら動かすことができる。

リキャスト20秒。

※一体目の分身を召喚した時点でリキャスト開始。


ウルト︰グランドエスケープ

マップの選択した地点まで大ジャンプをする。

壁の高さによっては乗り越えられる。

飛べる距離に制限あり。

毎ラウンド1回使用可能。


メイン︰ハンドガン

小回りが利き、機動力にボーナスがつく。


サブ︰投げナイフ✕二本

ヒットすれば、一撃必殺。

ただし、再使用には投げナイフを回収する必要あり。


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