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元プロゲーマー、VRで銃が当たらないので投げナイフだけで無双します。  作者: 那須 儒一
三章 NF杯編

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50/79

50話 NF杯②

《ネオンフラグ》NF杯――準決勝。


「さぁ、各チーム――転送されました。

マップはヘリオス――横長の巨大な太陽熱発電施設になります。A/B/Cのスリーサイトが特徴的ですが、すべて隣接しているため、どこから攻めて、どこを守るかより重要度が増すマップですねえ」


黒田くろだの実況が響き渡る。


「ねえねえ黒田、アストラってかつて世界を獲ったのよね?」


「その通りシュガーちゃん、よく知ってたね。

泉海人が現役時代――まだ、キーマウゲームだったNF(ネオンフラグ)で、一度だけ世界大会で優勝しています!」


「ふ〜ん。で、VRゲー厶になって、弱くなったんだ……」


「弱くなったわけではありませんが、

競技性自体がかなり変わりましたからね」


「なら、当時はあんな、えぐい合体技――なかったの?」


「えっ、合体技?」


開幕数秒――チーム︰風呂でカタパルト攻撃側、

背後に赤い死神が――降り立つ。


一瞬にして、二人、投げナイフの餌食となる。


味方が気づき振り向いた瞬間――回収された投げナイフが二本飛び更に二人落ちる。


チーム︰俺たちVSチーム︰風呂でカタパルト

5VS1


「「レイ選手!? どうしてそんな場所に!

てか、どうやってそこまで飛んだ!?

フロッグのウルトでも、相手の初期位置には飛べないはずですが……開幕、あっという間に投げナイフで四人落とされたぞ!」


「残るは、プロゲーマーチーム︰ゼニス所属の村雲むらくもなつめ選手――再び投げナイフを回収したレイ選手が一直線に迫る!」


棗はサブマシンガンの引き金を引く――直後、レイは斜めに飛び、発電施設の壁面を駆ける。


「えぐっ、壁走りじゃん!」

シュガーの声がワントーン低くなる。


アビリティ︰ドッペルゲンガー

二体の分身が放たれる。


「おおっと、ここでレイが三人に分かれる!

壁を走り続けるレイ、下に降りて棗に迫るレイ、後退して投げナイフを構えるレイ――さあ、棗選手、確率は三分の一だ!

選択をミスれば待つのは――死のみ!」


ウルト︰ビッグバン


棗の上空に巨大な光が瞬く――

「おおっと、棗選手――第四の手を打ってきた!

フラッシュを使い、全員仕留めるつもりだ!」


「レイちゃんの勝ちね――」

シュガーの声が鋭く飛ぶ。


瞬く光の最中、目を閉じていたままの霧雨レイが、ナイフを投げる――

棗は銃を撃つ間もなく赤い光に還る。


「な、なんと……開幕、わずか20秒で……チーム︰俺たち……いや、赤い死神……霧雨レイがラウンドをもぎ取りました!」


なんで、開幕敵陣にいたんだ?

全然、わからん

チート? グリッジ?

赤い死神えぐすぎ!


コメント欄も困惑の嵐。


「えぇ~すみません。シュガーちゃん?

何が起こったか見てました?」


「えぇ~、黒田ってば実況なのに見逃してたんだ?」


「え、ええ……霧雨レイ選手と白雪ユキノ選手が準備フェーズ時に二人で固まってたのは見ましたが……イチャイチャタイムかと思い、イラッとして目を逸らしました……」


「黒田……」

シュガーの深いため息が、コメントの熱に溶ける。


「……ったく、仕方ない……シュガーが解説してあげるわよ。グレイシャルのアビリティで氷柱を出して、その上に乗ったフロッグが、ウルトで敵陣まで飛んだのよ!」


「な、なるほど……この、ヘリオスの横長マップだからこそ、成立する奇襲ですね」


「そのうち、修正されそう……」


「どうでしょうか……そもそも、フロッグを使うプレイヤーが稀ですからねぇ」


§


「さあ、準決勝――一戦目を下したのは、チーム︰俺たち!

結局、風呂でカタパルトは、突然、現れる霧雨レイの影に怯え、動きが消極的になってましたね」


「いや、神出鬼没の死神がいたら誰だってそうなるわよ……しかも、フロッグのジャンプするウルトって毎ラウンド使えるんでしょ?

終わってるわぁ〜」


「ははは、確かに終わってますね〜」


レイちゃん、ガチ死神じゃん!

俺のとこにも現れてえ〜

壁ってどうやって走るんだ?

歴史に残る試合だった……


スコア6-0でチーム︰俺たちの勝利画面がでかでかと輝いていた。


今回、登場したヒーローの解説だけ乗せますね。

興味がありましたお読みください。


【フロッグ】 使用者:霧雨レイ

ラーク特化のキャラ。

機動力と隠密で敵の懐に入るのが基本的な立ち回り。撃ち合いには不向き。

ランク使用率最下位で1%未満。


パッシブ︰サイレントステップ

移動時の足音を大幅に軽減。機動力も上がる。

常時発動。


アビリティ︰ドッペルゲンガー

分身を二体までだす。簡単な行動パターンなら動かすことができる。

リキャスト20秒。


ウルト︰グランドエスケープ

マップの選択した地点まで大ジャンプをする。

壁の高さによっては乗り越えられる。

飛べる距離に制限あり。

毎ラウンド1回使用可能。


メイン︰ハンドガン

小回りが利き、機動力にボーナスがつく。


サブ︰投げナイフ✕二本

ヒットすれば、一撃必殺。

ただし、再使用には投げナイフを回収する必要あり。



【グレイシャル】 使用者:白雪ユキノ 

ラークヒーロー。

パッシブにより、近接での撃ち合いも強く、近接武器を所持している。

アビリティで壁や足場の作成が可能。

ボム設置に有利なヒーローでもある。


パッシブ︰スノウカーテン

粉雪をまとい、自身の位置を誤認させる。

射撃時ミニマップに映らない。

敵視点で狙った位置と実際の位置にズレが生じる。体感的にはラグのように感じる。


アビリティ︰アイシクル

半径2メートルの巨大な氷柱を落とす。

ダメージ20、直接ヒットすることはまずない。

氷柱は壊されるまで存在し続ける。

耐久値300

足場や壁として活用できる。

毎ラウンド1回使用可能。


ウルト︰スノーバイト

氷の狼を走らせる。噛まれると爆ぜる。

ダメージ50

ヒット時は5秒間敵の視覚が遮断される。

素早いが、射撃で簡単に壊れる。

2ラウンドに一度使用可能。

使用後は次のラウンドは使用不可になる。


メイン︰サブマシンガン


サブ︰レイピア(近接武器)

射程距離1m

ダメージ50

 

【ルクス】 使用者:叢雲棗

光と重力操作を軸に、

突破するエントリーヒーロー。


パッシブ︰ライトウェイト

ジャンプ力が1.5倍になる。

 

アビリティ︰アクセラレート

慣性を無視して任意の方向に加速する。

リキャスト20秒


ウルト︰ビックバン

巨大な閃光弾が上空に爆ぜる。

ただし、目を閉じれば回避可能。

直視した場合は5秒間視界が真っ白になる。

敵味方に当たる。

2ゲームに一度使用可能。

使用した次のラウンドは使用不可。


武器

メイン︰サブマシン


サブ︰ハンドガン


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