表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元プロゲーマー、VRで銃が当たらないので投げナイフだけで無双します。  作者: 那須 儒一
三章 NF杯編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/79

44話 チーム発表

第一回NF(ネオンフラグ)杯――

割当てられたメンバーが発表される。


坂本さかもと由里ゆり

霧雨きりさめレイ

白雪しらゆきユキノ

東雲しののめミリア

・やさぐれワンカップ


由里と同じチームか……この前、挨拶しただけに、なんか気まずい。


ユキノちゃんと同じチームなのはありがたい。

さすがに知らないメンバーが多いと緊張するからなあ。


それと、東雲ミリアさん……この前、交流戦で実況してくれた別箱のVTuberの人だよな。


もともとVTuberの配信を見ないから、

あんまり詳しくは知らないけど……。


……やさぐれワンカップ?

名前からして終わってる。有名配信者なのかな。


やさぐれニキいんじゃんw

なかなか濃いメンバーだな

由里さんがいる! かっこよくて好きなんだよね!

てか、海人と由里のドリームマッチじゃね?

めっちゃエモい!

ユキノちゃんは泉から引き離せ!


コメント欄も盛り上がってんね。

身バレしてから、霧雨レイ呼びと泉海人呼びが混在してて、ややこしい。


それに、ユキノちゃんのファンから、やたら警戒されているし。


§


さっそく、各自ボイスチャットを繋ぎ、

チームメンバーとの顔合わせが始まる。


「こんばんは」

「おつかれっす〜」

「初めまして!」


なんか、この雰囲気――新鮮だな。


「私は、今回コーチ枠兼プレイヤーとして参加させていただいた坂本由里だ。試合までの一ヶ月間――よろしく頼む!」


アストラは普段は充が引っ張っているけど、

由里も充分にリーダーに向いているんだよな。


「あなたの死神――ルミナスイリア所属の霧雨レイだ。投げナイフしか使えないけど、よろしくね!」


そういえば、この霧雨レイってキャラ、

由里に少し似ている気がするな。


「あなたの心にしんしんと――ルミナスイリア所属……白雪……ユキノ……」


他のメンバーの反応が薄い。


「ユキノちゃん……何その挨拶?

初めて聞いたんだけど……」


「うん……いいでしょ!」


うん。もう、可愛いから何でもいいか。


「は〜い☆

ぶいこれ所属、みんなのアイドル――東雲ミリアだよ〜☆」


なるほど、賑やかし枠ね。

まあ、チームバランスはいいか。


最後はやさぐれワンカップさん……

いったいどんな人なんだ?


「どうも〜、心に沁みるワンカップ――やさぐれニキで〜す!」


字面だけ見ると、可愛らしい感じもするが、ゴリゴリの渋い男の低音が響く。


やさぐれニキきた〜!

やさぐれニキめっちゃ好き!

こいつのせいでワンカップにはまったw


なんで、こんなに人気なんだ……?


まぁ、チーム雰囲気のバランスとしていいのか?

――うん。そう思うようにしよう。


「一通り、自己紹介は終わったね。

さっそくなんだけど、みんなのランク知りたいから教えてほしいかな」


由里がさっそく仕切っていく。

こいつ、こういうのは得意だからな。


「俺は、今――マスターランクかな。そんで、ユキノちゃんは?」


「レジェンド……」

最高クラスに到達したのか……さすがだな。


「私は〜プラチナだよ〜!」


東雲さんはプラチナか……由里は当然レジェンドとして、やさぐれニキは――。


「オレっちは昨日、NF(ネオンフラグ)をインストールしたぜ!」


「わかった……初心者ね……今日はとりあえず顔合わせだから、明日から、時間が合う人たちで本格的に練習始めるわよ!では、解散!」


「「おつかれさま〜」」


ひとまず解散となった。

これから忙しくなりそうだ。


§


配信を終えると、

ダイレクトメールの通知が点滅する。


「泉……この後、時間ある?

ご飯行かない……?」


由里か……そうだな。

臨時とはいえ、また、同じチームになるんだ。

わだかまりを抱えたままじゃ――支障をきたすよな。


わかった……待ち合わせ場所はいつものところで――そう返信した。


いつも待ち合わせていた公園に着くと、由里が立っていた――横には大型バイク。


「おまたせ……」


「私も、いま来たとこ……後ろに乗って」


「うん、頼む……」

岬から貰ったヘルメットとライダースを羽織る。


「そのライダース、えらく年季が入ってるわね?」


「友達からのもらいもんなんだ」


「ふ〜ん。女の子でしょ?」


「うっ……なんで、わかったんだ」


「なんとなく……ね」


短いやり取りをして、二人で行きつけだったファミレスに向かう。


――窓際の隅の席に座る。


「泉……来てくれてありがとう」


由里の顔は沈んでいた。


「こちらこそ、誘ってくれてありがと」


昔みたいには話せない。

互いに距離があるのは分かっていた。


――上辺だけの会話が続いた。


「泉……何にする?」


「俺は決まったよ」


「そうか……」


しばらくして、店員さんが来た。


「いらっしゃいませ。ご注文は?」


「ミートソースパスタの大盛りを一つと、苺パフェを一つ――以上で!」


「えっ……!?」


俺の注文に由里が困惑していた。


「泉……」


由里は必死に声を押し殺し――静かに肩を揺らす。


「泣くなよ、俺が泣かせたみたいじゃん……」

 

「泉が泣かせたんだ……」

彼女は、必死に目元をこする。


プロゲーマー時代――金がなかった俺らは、ミートソースパスタ大盛りを半分こして、苺パフェを分け合って食べていた。


由里と会わなくなって――ここには来なくなった。


「由里……昔みたいには、戻れないかもしれない。

でも、これからもよろしくお願いします」


彼女は、目元を押さえながら、何度も頷いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ