✒ ツルッパゲの宴 1
──*──*──*── 3週間後
──*──*──*── ギルド街
──*──*──*── 冒険者ギルド
──*──*──*── 午前・8時頃
アイベルファラ
「 ハインツ、今日から依頼を受けましょう 」
ハイベルツィウンツ
「 良いの?
お父さん! 」
アイベルファラ
「 肉体付きが良くなり、剣の扱いにも慣れて来ましたからね。
ワタシも居ますから、Eランクの依頼なら受けても大丈夫ですよ 」
ハイベルツィウンツ
「 やったぁ! 」
アイベルファラ
「 先ずは掲示板に貼られている依頼書を確認しますよ 」
ハイベルツィウンツ
「 うん 」
ハイベルツィウンツはアイベルファラと一緒に掲示板が設置されている壁側へ向かった。
ハイベルツィウンツ
「 お姉ちゃんとお姉様は何処で何をしてるのかな? 」
アイベルファラ
「 マルチナが居ますから、《 フィールド 》でLV上げをしていると思いますよ。
セフィ様も居ますから、無茶はしてないと思いますけどね 」
ハイベルツィウンツ
「 お姉ちゃん、どのくらいLVが上がったのかな~ 」
アイベルファラ
「 そうですね。
LV50には到達しているかも知れませんね 」
ハイベルツィウンツ
「 50も?
ボクも頑張ってLV上げるよ! 」
アイベルファラ
「 偉いですね、ハインツ。
レンダを守れるくらい頑張りましょう 」
アイベルファラはEランクの依頼書を掲示板から剥がす。
アイベルファラ
「 この辺りが良いですね 」
ハイベルツィウンツ
「 どんな依頼なの? 」
アイベルファラ
「 防腐効果の有る葉っぱの採取ですよ。
種類の違う防腐葉を森の中で探すんです。
依頼書には防腐葉の特徴が詳細に書かれています。
絵も描いてありますから、この絵を見ながら探すんです 」
ハイベルツィウンツ
「 宝探しみたい!
楽しそうだね 」
アイベルファラ
「 どんな依頼に対しても “ 楽しむ ” 事を忘れないようにしましょう 」
アイベルファラはハイベルツィウンツを促し、依頼書を[ 受付カウンター ]に出す。
受付嬢が依頼書を受理すると、アイベルファラはハイベルツィウンツを連れて《 冒険者ギルド 》を出て行った。
──*──*──*── 3時間後
──*──*──*── 午前・11時頃
《 冒険者ギルド 》にレンディムダンテルとディリアディアズが入って来る。
≪ 都 ≫ のギルド長から受けた厄介な依頼を見事に片付けて来たのだ。
レンディムダンテルとディリアディアズは[ 受付カウンター ]に移動する。
レンディムダンテルは[ 受付カウンター ]に依頼書を出す。
[ 受付カウンター ]に立っている若い受付嬢は、レンディムダンテルの美貌に見惚れている。
レンディムダンテル
「 ギルド長を呼んでくれないか?
…………………… 」
ディリアディアズ
「 この受付嬢は駄目だな。
オレが[ ギルド長室 ]へ行って来る 」
ぽぅ~~としている受付嬢に呆れたディリアディアズは[ ギルド長室 ]へ向かう事にした。
レンディムダンテル
「 任せる 」
レンディムダンテルはディリアディアズに手を振ると、依頼書を回収するとソファへ移動した。
ソファに腰を下ろし座っていると、聞き慣れた声が聞こえた。
レンディムダンテル
「 テイナ?! 」
???
レミィンダティナ
「 ニィニ!?
うわっぁ!
ニィニだ!
久し振りだね!
依頼は終わったの? 」
《 冒険者ギルド 》に入って来たのは、レミィンダティナとマルチェントティスナだ。
レンディムダンテルと会えると思ってなかったレミィンダティナは、ソファに座っているレンディムダンテルの姿を見て嬉しそうに笑う。
マルチェントティスナ
「 戻って来たのか。
随分と日数が掛かったな 」
レンディムダンテル
「 厄介な依頼ばっかりだったからな。
殆んどが移動に時間を取られたがな 」
マルチェントティスナ
「 1人か?
ディアスはどうした? 」
レンディムダンテル
「 [ ギルド長室 ]へ行ってるな 」
レミィンダティナ
「 お兄ちゃんも一緒に帰って来たんだね!
──そうだ!
お帰り、ニィニ♥️ 」
レンディムダンテル
「 ただいま、テイナ。
顔色も良いし、元気そうだな 」
レミィンダティナ
「 うん、元気だったよ。
あっ、そうだ。
あのね、ニィニ──。
{ アタシね、精霊魔法が使えるようになったんだよ☆ }」
レンディムダンテル
「 は?
何だと!?
LV100になったと言う事か!? 」
レミィンダティナ
「 うん!
留守してたニィニの代わりにお姉ちゃんがLVを譲渡してくれてるお蔭だよ 」
レンディムダンテル
「 はぁ!?
姉さんは女だぞ! 」
レミィンダティナ
「 えと……?? 」
セフィ
〔 その話は《 宿泊施設 》に戻ってからにしましょう。
此処でする話では無いです 〕
レンディムダンテル
「 そ…そうだな…… 」
レミィンダティナ
「 御免ね、セフィ……。
場所を考えないで余計な事、言っちゃって── 」
セフィ
〔 謝らないでください、エイミ。
あぁ……もう直ぐ、エイミのLVは300に到達しますよ。
従魔召喚が出来るようになります♥️
マルチェントティスナのお蔭で♪ 〕
レンディムダンテル
「 な゛っ何だと!? 」
ニィニは驚いた顔をしてソファから腰を浮かせて立ち上がる。
ニィニってば、幾ら何でも驚き過ぎじゃないかな??
???
「 兄さん、ギルド長に話を付けて来た。
報酬は明日、取りに来るようにと言われたぞ 」
レンディムダンテル
「 あ…あぁ……分かった。
有り難う、ディアス 」
レミィンダティナ
「 お兄ちゃん、お帰り! 」
ディリアディアズ
「 ティナ──。
ただいま 」
レミィンダティナ
「 お兄ちゃんも元気そうで良かった~~ 」
ディリアディアズ
「 兄さんが居てくれたからな。
厄介な依頼だったが、大した問題は起きなかったぞ 」
レミィンダティナ
「 ニィニとお兄ちゃんが無事で良かったよ 」
レンディムダンテル
「 依頼書を出して来る。
姉さん達は《 冒険者ギルド 》へ何しに来たんだ? 」
マルチェントティスナ
「 久し振りに依頼を受けに来たんだ。
金なんぞ勝手に入って来るんだが、レミィには経験が必要だからな 」
レミィンダティナ
「 ニィニとお兄ちゃんは《 宿泊施設 》に戻って休むの? 」
レンディムダンテル
「 いや、[ 訓練場 ]で体を解す予定だ 」
レミィンダティナ
「 えと……疲れてるのに態々ストレッチするって事?? 」
レンディムダンテル
「 すとれっち?? 」
ディリアディアズ
「 休む前の準備運動みたいなものだな。
確り動いて体を解すと、ぐっすり眠れるんだ 」
レミィンダティナ
「 そうなんだ。
ニィニもお兄ちゃんも無理しないでね 」
レンディムダンテル
「 テイナも程々にな 」
レミィンダティナ
「 うん!
セフィとお姉ちゃんが居てくれるから大丈夫だよ 」
マルチェントティスナ
「 レミィにLVを譲渡しているからオレのLVは600に減ってるが、アベルを泣かせるくらいは強いから大丈夫だ! 」
レンディムダンテル
「 あの父さんを泣かせる!?
それは頼もしいな 」
ディリアディアズ
「 ははは………。
是非とも父さんを泣かせてほしいものだな 」
マルチェントティスナ
「 レミィ、依頼書を見に行くぞ 」
レミィンダティナ
「 うん 」
アタシはニィニとお兄ちゃんに手を振って別れた。
──*──*──*── 掲示板
レミィンダティナ
「 受けれるのはEランク,Dランクの依頼だよね 」
マルチェントティスナ
「 そうだな。
Cランクの依頼を受けても問題無いだろう 」
レミィンダティナ
「 怪物や魔物の住み処を見付けて壊滅させるんだよね? 」
マルチェントティスナ
「 そうだな。
まぁ、そんな依頼はそうそう無いがな 」
レミィンダティナ
「 そうなんだ? 」
マルチェントティスナ
「 Eランク,Dランクの依頼を達成し、BPを貯めるとしよう 」
レミィンダティナ
「 もう少しでBRも上がるもんね 」
マルチェントティスナ
「 おっ──、珍しい場所から依頼が有るな 」
レミィンダティナ
「 珍しい場所? 」
マルチェントティスナ
「 あぁ──、《 神殿 》からの依頼だ 」
レミィンダティナ
「 《 神殿 》って──、此処は≪ 都 ≫だから《 中神殿 》なんだよね? 」
マルチェントティスナ
「 そうだな。
《 中神殿 》は《 冒険者ギルド 》に対して、どんな依頼を出したんだろうな? 」
レミィンダティナ
「 気になっちゃうね! 」
お姉ちゃんは貼られている依頼書を剥がすと、アタシにも分かるように記載されている内容を読んで聞かせてくれる。
マルチェントティスナ
「 何々──、抜けた全身の毛を生やす薬を探してほしい…………抜けた全身の毛だぁ!? 」
レミィンダティナ
「 全身の毛が抜けるのが流行ってるのかな? 」
セフィ
〔 エイミの願いを叶えました♪ 〕
レミィンダティナ
「 え?
アタシの願い?? 」
セフィ
〔 はい♪
『 神様の信頼を裏切り、神様を冒涜している神職者,聖職者は、全身の毛が抜けてツルッパゲになる 』と言っていたでしょう 〕
レミィンダティナ
「 あぁ~~…………そんな事、言ってたかも!
地図って高級品だから、《 神殿 》に貢がないと地図を貰えないんだよね 」
マルチェントティスナ
「 うん?
レミィは神職者,聖職者が抜け毛に苦しんでる原因を知ってるのか? 」
レミィンダティナ
「 え?
えぇとぉ~~~~ 」
セフィ
〔 精霊魔法でツルッパゲにしましたから、薬は効きませんよ 〕
マルチェントティスナ
「 何っ?
そうなのか? 」
レミィンダティナ
「 あははは……。
お姉ちゃん、その依頼を受けるの? 」
マルチェントティスナ
「 そうだな~~。
面白そうだからな 」
レミィンダティナ
「 た…確かに!
ハゲチャビンになった神職者を見てみたいかも~~ 」
マルチェントティスナ
「 よし、受けるか! 」
お姉ちゃんは剥がした依頼書を[ 受付カウンター ]へ持って行く。
依頼書は無事に受理してもらえた。
そんな訳で、アタシはお姉ちゃんと一緒に《 冒険者ギルド 》を出る。
目指す場所は、≪ 都 ≫で初めて向かう事になる《 中神殿 》だよ!
一寸ワクワクしてるのは、お姉ちゃんとセフィには内緒だよ★




