狙撃手
「スラ太郎、再召喚!」
ぷるんっ!
「ぴっきゅ〜」
散々な目にあった、と訴えるようにスライムがぷるぷると体を震わす
「にしても、ホークメイジの攻撃はやまないね…
何か良い手があれば良いんだけど…」
アルトが言う
「もう、こっそり私たちだけ逃げちゃう?」
リーナが言う
「僕たちの馬車だけが狙われる可能性が大きすぎるよ」
「じゃあどうすれば良いのよ?」
「ぴきゅっ!」
スラ太郎が飛び出す
「ガードスライム、スライムの援護を!」
「ぴきゅ!」
盾を持ったスライムはガードスライムと名付けられ、スラ太郎の護衛に当たる
「ぴきゅ〜〜っ!」
スラ太郎は先ほどの暴発して投げ捨てられた魔導銃に辿り着くと魔導銃を捕食し始めた
「ぴっきゅーっ!」
スラ太郎が強く輝き、その光が収まると…
そこにはすごく小さなスナイパーライフルを装備したスライムがいた
「さらに新しいスライムが⁉︎
なんか、めちゃめちゃ遠距離攻撃ができそう…
とりあえず、スラ太郎再召喚!」
「ぴきゅっ!」
「きゅ…」
スナイパーライフルを手にしたスライムはガードスライムの作った盾からわずかに体を出してホークメイジに向けて銃を構えた
ドンッ!
見た目に似合わない重い発砲音が鳴った瞬間
バシュンッ!
ホークメイジの眉間に穴が空き、そのまま落下した
「おおー!
ヘッドショットだ!
すげぇ!」
幸明が拍手する
「きゅ…」
ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ!
連続でライフルの引き金が引かれる
そして、発砲音がなるたびにボトボトとホークメイジが地面に落ちていく
幸明をはじめとする国境警備隊及び冒険者たちの3時間以上に及ぶ戦闘はラスト10分の一方的銃撃により終結した
「やばい、強っ!
よし、お前は今からスナイプスライムだ!」
「きゅ…」
スナイプは小さく頷くように揺れる
「なんか今までのスライムたちに比べて落ち着いてるというか、渋いというか…ダンディ?」
「ぴきゅーっ!」
スラ太郎が文句あんのか、と言わんばかりに騒ぐ
「いや、元気なのは良いことだよ」
「ほら、幸明たちもさっさと馬車に乗りなさいよ!
ロザリードまであと少し!
ここからは一気に行くわよー!」
「「おおーっ!」」
「「「ぴきゅーっ!」」」
アルトと幸明、それにスライムたちが意気揚々と馬車に乗り、ロザリードの王都へと軽快に歩み始めた




