流星のスライム
ロザリード領内
国境を超えてすぐの森で兵士たちが一匹の魔物と戦っていた
「テスラ様、ここはお逃げください
ヤツはゴブリンオークです!
時間稼ぎしかできません!」
兵士たちが言う
「そんな…」
「魔眼のないサイクロプスの何倍も危険なんです…」
「明らかに我々は狙われてるとしか思えない…ならば私が逃げたとて…」
テスラが言う
「グォォォォッ!」
ゴブリンオークが咆哮し、テスラを見て笑いながら近づく
そして、棍棒を高く掲げた
「神よ、どうか…」
「だめです、テスラ様お逃げください!」
「ブォォォッ!」
ゴブリンオークが振り下ろそうと咆哮を上げた時だった
ゴォッッッ!
今までの何倍も勢いのあるスライムが摩擦による炎を纏い、そして…
ドチュンッ!!!
「ぶ…ぉ…」
ゴブリンオークは眉間に穴を開けてその場に倒れ込んだ
ドゴンッ!
そして近くには小さなクレーターを作り落下したスラ太郎
「す、スライム様…」
テスラがスラ太郎を潤んだ瞳で見つめた
「あなたは何度、私の命を救ってくださるのですか…!!
ああ、神様、スライム様…心から感謝を申し上げます…
あのスライム様を手厚く保護しなければ!」
テスラが立ち上がりスラ太郎の方へ行こうとした瞬間だった
「テスラ様、ご無事ですかぁーーー!」
ウルスが走ってくる
「だめです、今すぐ止まりなさい!!」
「え?
な、何を…っと、っと、っと…」
テスラの声に応えると同時に小さなクレーターにバランスを崩したウルスは転んでしまう
ドテッ…ぱちゅんっ!
転ぶ音と同時にウルスの腹部で呆気なく踏み潰されたスラ太郎だった
「ウルス…あなたは今夜、寝る前にスライム様に100回祈りなさい」
ステラが冷たく言い放った




