↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生貴族と黄金の宿命  作者: KiedeJWL


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/34

⸻第三章 実技の授業と剣の才

このエピソードは本当に俺の人生かよが言いたかっただけです。個人的な感情ですいません。

 学院生活が始まって数日。レオンは実技棟での初めての魔法実践授業に臨んでいた。


「では各自、得意な属性で標的を攻撃してみせなさい」


 担当教官のグリフィス先生の号令で、生徒たちが次々と魔法を放っていく。火球、水弾、風の刃――それぞれの適性に応じた魔法が的を射抜いていく中、レオンの番が回ってきた。


「レイヴンフォード、お前は好きな属性でいい。無理に全部使おうとするな」


「はい」


 レオンは掌を的に向けた。脳裏に浮かぶのは、幼い頃から独学で研究してきた魔法理論。全属性を持つからこそできる、複合魔法の理論だ。


「――複合魔法、『黄金烈火』」


 掌から放たれたのは、火と光属性を掛け合わせた、黄金色に輝く炎の奔流だった。的は跡形もなく消し飛び、後ろの防護結界にまで衝撃が達する。


「なっ……!?」


 グリフィス先生が目を見開いた。


「複合魔法だと……!? それも学院生が独学で編み出しただと……!」


 複合魔法は本来、高度な魔力操作と理論知識を要する上級魔導士向けの技術だ。入学したての生徒が扱えるようなものではない。


「レオン様、すごいですわ……」


 見学していたミアが目を輝かせる一方、アリシアは腕を組んで感心したように呟いた。


「はぁ……本当に規格外ですわね、あなたという人は」


 授業後、剣術の授業でもレオンは異彩を放った。前世の記憶にあった剣道の心得と、この世界で幼い頃から積んできた鍛錬が組み合わさり、同年代の生徒はおろか、上級生相手にも引けを取らない太刀筋を見せたのだ。


「レオン・レイヴンフォード、か。噂以上だな」


 剣術指南役のバロン先生――元王国騎士団の教官――は、稽古の後、レオンに一本の古びた鞘を手渡した。


「これは?」


「学院の宝物庫に眠っていた、由来不明の魔剣だ。誰が触れても反応しなかったが……お前なら、あるいはな」


 半信半疑で鞘を握ったレオンの手に、剣が微かに振動を伝えた。鞘から抜くと、刀身に七色の紋様が浮かび上がる。


「これは、まさか……」バロン先生が息を呑んだ。「全属性の魔剣、『レインボウフェイト』……! 伝説にしか出てこない代物だぞ!」


 剣を握るレオンの脳裏に、直接語りかけてくるような声にならない声が響いた気がした。まるで剣自体が、自分の主を待ちわびていたかのように。


(――やっと会えたね、僕の使い手)


「……喋った、のか?」


「どうした、レイヴンフォード?」


「い、いえ、何でもありません」


 レオンは動揺を隠しながら、剣を鞘に収めた。神から授かった力、伝説の首飾り、そして今、意思を持つ魔剣まで。前世でよく読んでいたラノベさながらの展開に、レオン自身、内心では笑いを堪えきれずにいた。


(これ、本当に俺の人生かよ……)


 けれど同時に、確かな高揚感もあった。冒険者として、いつかこの世界を巡ってみたい――そんな夢が、レオンの中で静かに芽生え始めていた。

よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。