⸻第二十六章 島国レガリオンへ
古代文明に憧れてます。
「見えてきましたわ、あれが島国レガリオンですのね」
グリフォンの背から見下ろす先に、青い海に浮かぶ美しい島影が広がっていた。
「エルドウィン族長の話だと、エルフとも縁のある一族が暮らしてるんだったな」
「ええ。『海の賢者』と呼ばれる、古い知識を継承する一族だそうですわ」
アリシアが手元の資料を確認しながら答える。
グリフォンが島の港町に降り立つと、そこには活気ある市場や、独特の建築様式を持つ街並みが広がっていた。人々の中には、耳が僅かに尖った、エルフの血を薄く引くような特徴を持つ者も見受けられる。
「ようこそ、レガリオンへ」
港で一行を出迎えたのは、褐色の肌に涼しげな目元を持つ、初老の男性だった。
「私はこの島の長老、サライ・マレウス。王国からの使者が来ると聞き、お待ちしておりました」
「レオン・レイヴンフォードです。お出迎えありがとうございます」
「エルドウィン殿から、鳥の便りで話は伺っております。『黄金の使徒』殿が、こちらへ向かわれているとのこと」
サライは、レオンの首飾りとレインボウフェイトを興味深そうに見つめた。
「実は、そなたにお見せしたいものがございます。この島に古くから伝わる、遺跡についてです」
「遺跡、ですか」
「ええ。我らの祖先が残した、失われた文明の痕跡が、島の中央にある山に眠っております。近年、その遺跡から不穏な魔力の反応が観測されており、我らも対処に苦慮しておりました」
「不穏な魔力……。もしかして」
「純血同盟、という組織をご存知でしょうか。恐らく、彼らの残党が、遺跡に何らかの干渉をしていると思われます」
レオンたちは顔を見合わせた。エルフの森に続き、ここでも純血同盟の影が見え隠れしているようだった。
「案内していただけますか、その遺跡へ」
「もちろんです。ですが、くれぐれもお気をつけください。あの遺跡には、古代の強力な守護機構が今も残されていると言われております」
よろしくお願いします




