⸻第二十四章 リーファとの対話
エルフの豆知識として、 現代ファンタジーは弓とエルフはセットのような印象がありますが、創作上のイメージなだけ。だからと言って剣を持つのはイメージと違うと思うのが僕の感じることです。
その夜、エルフの集落で開かれた歓迎の宴の後、レオンはリーファに声をかけられた。
「レオン、少し話がしたい」
「ああ、なんだ?」
二人は集落の外れ、月明かりが差し込む樹上のテラスへと移動した。
「正直に言おう。私は最初、そなたたちのことを信用していなかった」
「知ってる。仕方ないと思うよ」
「だが、今日の一件で、少し考えが変わった。吸血鬼の令嬢が、自らの血を捧げてまで、我らの森を救おうとするとは思わなかった」
リーファは、遠くの景色を見つめながら続けた。
「我らエルフは、長い時を生きるが故に、変化を嫌う傾向がある。特に、人間や人ならざる者との関わりについては、過去の争いの記憶から、頑なに距離を置いてきた」
「その気持ちも分かる気がする。過去の傷は、簡単には癒えないから」
「そなたは、本当に、この世界を変えられると思っているのか? 融和など、夢物語のように思えてならぬのだが」
レオンは少し考えてから、静かに答えた。
「正直、簡単なことじゃないと思う。長い歴史の中で積み重なった溝を埋めるのは、一朝一夕にはいかない。でも……」
「でも?」
「今日、あんたの考え方が少し変わったみたいに、一人一人の心が少しずつ変わっていけば、いつか大きな変化に繋がると思うんだ。俺一人の力じゃ限界があるけど、それでも、諦めずに続けていきたい」
その真っ直ぐな言葉に、リーファは暫し沈黙した後、小さく微笑んだ。
「そなたのような人間が、もっと早くに現れていれば、我らの歴史も違っていたのかもしれぬな」
「これから、少しずつでも変えていけたらと思ってる」
「――良かろう。私も、そなたの融和の理念に、協力してみようではないか」
「本当か?」
「エルフの中でも、変化を望む声が全くないわけではない。私が橋渡し役となり、族長や長老たちを説得してみよう」
「ありがとう、リーファ」
こうして、また一つ、レオンの融和の旅に、新たな協力者が加わることとなった。
よろしくお願いします




