⸻第二十章 新たな旅の始まり
ここで冒険者の一区切り。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。これかも精進します。
旅立ちの日、レイヴンフォード邸の前には、多くの人々が見送りに訪れていた。
「レオン様、道中お気をつけて!」
「わたしも、いつか一緒に旅ができるように頑張ります!」
リルは、レイヴンフォード家で更なる修行を積むため、ひとまず領地に残ることになっていた。
「ああ、また会おう。その時は、もっと強くなったお前を見せてくれ」
「はい!」
「レオン様……」
父レジナルドが、珍しく優しい笑みを浮かべながら、レオンの肩に手を置いた。
「エリザベートも、きっと誇らしく思っているだろう。行っておいで、レオン。そなたの道を」
「はい、父上」
旅立つパーティー「黄金の絆」の面々は、ミア、アリシアに加え、新たな仲間として、あの獣人街での事件を経て打ち解けた協力者――冒険者ギルドから紹介された斥候の青年ケインも加わることとなった。
「よろしくお願いします、レオン様!」
「よろしく、ケイン」
そして――
「わたくしも、ご一緒させていただきますわ」
馬車の前で優雅に微笑むヴィクトリアの姿があった。
「お前も来るのか?」
「当然ですわ。『黄金の使徒』の橋渡しの旅に、我がノクターナ家として同行するのは当然のこと。それに」
ヴィクトリアは扇子で口元を隠しながら、悪戯っぽく笑った。
「あなたのことを、他の女性に独り占めさせるつもりはございませんもの」
「ちょ、ちょっと! それなら私だって!」
「わたくしも当然、同行いたしますわ」
賑やかなやり取りに、レオンは思わず苦笑した。
(前世じゃ考えられなかった、賑やかな人生だな……)
馬車に乗り込み、レイヴンフォード領を出発する一行。前方には、まだ見たことのない広い世界と、多くの出会いと冒険が待っている。
「さあ、行くぞ! 俺たちの新しい旅の始まりだ!」
レオンの声に、仲間たちが力強く応じた。金色の髪をなびかせながら、レオンは新たな冒険への一歩を踏み出していく。
剣と魔法、そして人と人ならざる者の絆を結ぶ「黄金の使徒」としての物語は、ここからさらに大きく広がっていくことになるのだった。
よろしくお願いします




