⸻第十章 翡翠の迷宮、最初の試練
冒険者の仕事は大変だー。僕も仕事頑張らないといけないと感じてます
翡翠の迷宮は、その名の通り、緑色の鉱石で彩られた美しくも危険なダンジョンだった。
「わあ……綺麗ですね」
ミアが壁面を彩る翡翠の輝きに目を奪われる一方、アリシアは油断なく周囲を警戒していた。
「見惚れるのは結構ですけれど、油断は禁物ですわよ。ここは低層でもそれなりの魔獣が出現しますもの」
「わ、分かってます!」
パーティーの先頭を歩くレオンは、レインボウフェイトを片手に、慎重に足を進めていた。
(レオン、前方に反応がある。三体……いや、四体だ)
「みんな、構えろ。魔獣が来る」
剣の警告と共に、闇の中から緑色の鱗を持つ大型のトカゲ型魔獣、リザードファングが四体、姿を現した。
「わたしが足止めします!」
リルが素早く前に出て、鋭い爪と敏捷な動きで魔獣たちの注意を引きつける。獣人特有の身体能力を活かした立ち回りだった。
「私も回復の準備を……!」
ミアが後方から支援魔法の詠唱を始める。
「わたくしは範囲攻撃で援護いたしますわ。『水牢の氷刃』!」
アリシアの魔法が氷の刃となって降り注ぎ、魔獣たちの動きを鈍らせる。
「よし、決めるぞ」
レオンは全属性を活かした複合魔法を発動させた。
「――複合魔法、『七色断ち』」
剣先から放たれた七色の斬撃が、鈍った魔獣たちを一閃のもとに斬り伏せる。あっという間に戦闘は終結した。
「やった……!」
「お見事ですわ」
「レオン様、すごいです!」
初めての実戦を無事に乗り越え、パーティーの絆はさらに深まっていくのだった。
しかし、迷宮の奥へと進むにつれ、レオンたちはただの魔獣の異常発生ではない、何か大きな存在の気配を感じ始めることになる。
「……なんか、嫌な感じがする」
「レオン様?」
「奥に何かいる。今までの魔獣とは、桁違いに強い何かが」
ダンジョンの最深部から漂ってくる、禍々しい魔力の気配。それは、レオンたちがこれから直面することになる、より大きな運命の序章に過ぎなかった。
よろしくお願いします




