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比留間さんの安否の確認は取れたのだが、未だに俺の『後悔』とやらは取り除けていないようだ。俺の後悔は、比留間さんの生死ではないようだ。じゃあ何に後悔をしているのだろう。なんとなく比留間さんの後を追っているが、見当外れだとしたら時間の無駄である。本当にこれが正しいのだろうか。
「ああ、正しい」
え?
視界が真っ白だった。
「おかえり」
「なんで……」
「だから帰ってこれるって言っただろ? 時期が来れば帰ってこれるんだよ。ユウは俺のことが信じられないのかな? まあ俺に限ったことではないんだろうけどさ」
突然やってきた思いがけない出来事に俺は目を丸くした。と同時に安堵もした。あの伽藍堂に戻ってきたのだ。目の前には仮面の男がいる。何か月ぶりだろうかの再会だが、安堵の方が大きい。ちょうど助けが必要だったところだったのだ。行き詰っていたところだった。
「ゲームに攻略本はつきものだろう?」
「教えてくれるんですか?」
「アホ。それじゃ面白くないだろう。あと、私のことを神様だと思うなよ。私にだってわからないことはあるんだからな」
「じゃあ……」
「オプションを使わせてやる」
「オプション?」
「ああ。今の俺はすこぶる機嫌がいい。お前にだけ特別オプションを用意した。なんだと思う?」
「高級エステ無料券とかはやめてくださいね」
切実に頭を掻きながら言った。
「じゃあ何が欲しいんだ?」
「伝える方法」
男はニカッと歯を見せる。
「なんだ。わかってんじゃねーか。話が早すぎて面白くねーの。まあとりあえずまた行ってこい。使うべき時が来れば自然と使えるはずだ。説明はそんなとこだ。グットラック!」
そうして俺は、数分後には再び現世に舞い降りたのだった。これぞまさに直帰。
また傍観者の日々が訪れる。
男は「正しい」と言った。ひとまずその答えを受け止めるとして、比留間さんの後を追ってみようと思う。




