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雨音の行方  作者: 面映唯
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2

 比留間さんの安否の確認は取れたのだが、未だに俺の『後悔』とやらは取り除けていないようだ。俺の後悔は、比留間さんの生死ではないようだ。じゃあ何に後悔をしているのだろう。なんとなく比留間さんの後を追っているが、見当外れだとしたら時間の無駄である。本当にこれが正しいのだろうか。


「ああ、正しい」


 え?


 視界が真っ白だった。


「おかえり」

「なんで……」

「だから帰ってこれるって言っただろ? 時期が来れば帰ってこれるんだよ。ユウは俺のことが信じられないのかな? まあ俺に限ったことではないんだろうけどさ」


 突然やってきた思いがけない出来事に俺は目を丸くした。と同時に安堵もした。あの伽藍堂に戻ってきたのだ。目の前には仮面の男がいる。何か月ぶりだろうかの再会だが、安堵の方が大きい。ちょうど助けが必要だったところだったのだ。行き詰っていたところだった。


「ゲームに攻略本はつきものだろう?」

「教えてくれるんですか?」

「アホ。それじゃ面白くないだろう。あと、私のことを神様だと思うなよ。私にだってわからないことはあるんだからな」

「じゃあ……」

「オプションを使わせてやる」

「オプション?」

「ああ。今の俺はすこぶる機嫌がいい。お前にだけ特別オプションを用意した。なんだと思う?」

「高級エステ無料券とかはやめてくださいね」


 切実に頭を掻きながら言った。


「じゃあ何が欲しいんだ?」

「伝える方法」


 男はニカッと歯を見せる。


「なんだ。わかってんじゃねーか。話が早すぎて面白くねーの。まあとりあえずまた行ってこい。使うべき時が来れば自然と使えるはずだ。説明はそんなとこだ。グットラック!」



 そうして俺は、数分後には再び現世に舞い降りたのだった。これぞまさに直帰。


 また傍観者の日々が訪れる。


 男は「正しい」と言った。ひとまずその答えを受け止めるとして、比留間さんの後を追ってみようと思う。


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