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雨音の行方  作者: 面映唯
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3

 その後、俺はまた現世に舞い戻った。仮面の男の話を思い出す。本物の愚か者の話。本来人間に備わっているはずの心が、消えてしまった女の話。自分の想いを本気で押し殺すことができる。死んでからではないと気づけないような、そんな大きな理性を操る力。


 そんな人間もこの世にいるのだなと思った。少し共感してしまう。


 俺は一人空き教室でうなだれていた。俺の推測でしかないが、先ほどの仮面の男の言っていた彼女とやらは比留間さんなのではないか。そんなことを考えていた。だが、それがどうしたというのだと我に返る。だから何なのだと。比留間さんがあの部屋に来たことがある人だからなんだというのだ。仮面の男は、実際に生き返ったやつもいるとほのめかしたかったのか。


 俺には到底たどり着けない真意だった。人の心をこそこそ読み取ろうとするなと言われたばかりだった。


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