第七章《ヴェールの影》
俺、天城刹那は部下が使い物にならないので自ら出動した。
そして、一緒についてきたのが伊藤だ。
「ここが、白水たちの店か?」
「はいっ、そのようです。」
「ほうほう、では、一回寄ってみるか。」
ガチャッ、
「いらっしゃいませ!」
この子達は白水たちか?
髪の色や目の色が違うが?
年齢は同じくらいだな。
ちょっと聞いてみるか。
「すみません、ここら辺で白水……夜桜時雨って見ませんでした?白髪でわかりやすいんですけど。」
えっ、この人たち、もしかして浄化機関の人たち?
「いやっ、見てないですよ。」
「そうですか……じゃあ見つけたら、この番号に電話してください。」
「はい、わかりました。」
「ご協力、ありがとうございました。」
そして浄化機関の人たちは出て行った。
「アレって。」
「あぁ、おそらく浄化機関の奴らだろう。」
「やっぱり?」
「バレてないから大丈夫かな?」
「今は大丈夫だ。でも、いつバレるかわからないから気をつけた方がいい。」
「うん。」
「それじゃあ、作戦会議始めるよ。」
「うん。」「あぁ。」
心菜が店の扉を閉め、鍵をかける。
「まず、さっきの人たちについて。」
「浄化機関で間違いないと思う。」
「でも、なんでここに来たんだろう?」
「たぶん……時雨を探してる。」
「そりゃそうだろ。」
「問題は、どうしてこの店を知ったのかってこと。」
「……もしかして、誰かに見られてた?」
その言葉に、三人は黙り込んだ。
「もしそうなら、ここも安全じゃない。」
「じゃあ、店を閉める?」
「いや。」
琉夏が首を横に振った。
「ここを閉めたら、逆に怪しまれる。」
「確かに……。」
「だから、今まで通り営業する。ただし――」
琉夏が声を落とす。
「今まで以上に、周囲を警戒する。」
「うん。」
「それと、時雨は絶対に一人で行動しないこと。」
「わかった。」
三人は頷いた。
しかし――
店の外。
誰もいないはずの路地裏に、一つの人影があった。
「……なるほど。」
その人物は、店の看板を見上げる。
「やはり、この店に何かある。」
そして、静かにその場を離れていった。




