第三十三章《呪い》
僕たちは仲良くなった。
「黎華!今日も遊ばない?」
「いいよ。」
「やったー!」
僕たちは毎日のように一緒にいた。
森へ行ったり。
海を見に行ったり。
夜になれば、三人で星を眺めたり。
「今日はあの星が一番明るいね。」
「本当だ。」
「リゲル、あの星って何ていうの?」
「分からない。」
「えー、分からないの?」
「星の名前なんて知らないよ。」
「じゃあ、僕が名前をつけようかな。」
「いいね。」
そんな他愛のない会話をしていた。
ずっと、この時間が続くと思っていた。
――でも。
その日は突然やってきた。
「魔法使いは危険だ!今すぐ取り押さえろ!」
「きゃー!」
「黎華!」
僕たちは何もできなかった。
ただ見ていることしか。
「このガキが最初の魔法使いか?」
「はい、そうです。」
「では、例のものを。」
「承知。」
「そこのガキんちょ二人!大人しく見てろよ!」
黎華は地面に書かれた魔法陣の上にそっと乗せられた。
「では、始めます。……!」
その男は何かの呪文を唱え始めた。
それと同時に黎華の下にある魔法陣が光だし……。
「あ、ヴグッ……グッ。」
黎華が苦しみ出した。
「黎華!」
「小僧、見ているか?これが魔法をこの世にもたらした罪だ。」
「黎華!しっかりして!」
「はっ!」
黎華の意識が戻った。
そして――。
「お前は世界中から嫌われている。」
「……。」
「俺が死んでも必ず誰かがお前を倒す!」
「……うるさい。」
「お前は誰からも愛されない!そして、一生その魔法という呪いに付き纏われるだろうな!」
「うるさいって言ってるでしょ!」
黎華はあっという間に男たちを倒した。
「黎華、大丈夫?」
「うん。多分。」
次の瞬間!
バタン。
「黎華?」
「ごめんね、本当は嘘。さっきの魔法陣の……効果で私の体は少しずつ……。」
「黎華……!」
「嫌だよ。死なないで。」
「……。」
「黎華。」
黎華の体は少しずつ崩れていった。
「黎華……いっちゃダメ。」
「ごめんね……今まで楽しかったよ。」
「……黎華。」
それは黎華の最期の笑顔だった。




