第二章《初めての友達》
私は今年中学一年生になった。
そして心菜と琉夏と同じクラスになった。
「みんな、おはよう!」
心菜が教室に入ってきた。
心菜がいるだけで教室は明るくなった。
「しーちゃんおはよう!」
「......えっ、私?」
「うん、時雨だからしーちゃん。嫌だった?」
「うぅん。ただびっくりしただけ、私の事覚えてたから……」
「小学校ではあまり話せなかったけど、また同じクラスだね!」
「……覚えててくれたんだ。」
「もちろん、忘れるわけないじゃん。」
「でも、私といたら、いじめられるかもよ……」
「えっ、なんで?」
「……だって、小学校のときもこの白髪のせいでいじめられていたから。」
「まぁ、大丈夫だって、私が守ってあげるよ。」
「どうやって?」
「まぁ、いろいろとー、あーやってこーやって……」
「ありがとう、五十嵐さん。」
「ちょっと〜、苗字にさん付けやめて、私のことは心菜って呼んで。」
「うん、心菜……」
私は少し顔が赤くなってしまった。
「何照れてるの?私たちもう友達でしょ!」
「お前ら、さっきからうるさい。」
「あっごめん。」
「ちなみにこっちは琉夏、私の隣の家に住んでる。」
「よ、よろしく。」
「……うん。」
「名前……時雨、だったよな。」
「あっ、覚えてたんだ。」
「一応な。」
「……よろしく。」
「よしっ、仲良くなったし、三人で帰ろう!」
「いいの?」
思わず聞き返してしまった。
「いいよ。」
「いいぜ。」
「だってもう友達じゃん。」
「ありがとう。」
(この人たちは巻き込んじゃいけない。)
そして帰り道
「じゃあ、帰ろー!」
「あぁ。」
「うん……」
「ねぇ、コンビニ寄らない?」
「いいぜ。」
「うん。」
「やった!私コロッケ食べよー!」
「俺はたこ焼き。」
「しーちゃんは?」
「……私はハッシュドポテト。」
「オッケー!あっ、あと、遠慮しなくていいからね!」
「友達なんだから。」
「あっ……うん。ありがとう。」
(でも、私といるとアイツらに……。)
その頃、遠くでは双眼鏡を片手に観察している者がいた。
監視対象 No.百三十二
通称:白水
氏名:夜桜 時雨
年齢:十三歳
性別:女
特徴:白髪
魔法使用:水、植物回復 現在は活動なし
危険度:調査中
備考:継続監視対象
この時の私は、まだ知らなかった。
平和な日常が、もうすぐ終わることを。




