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第十七章《白か黒か》

俺の名前は伊藤。

本名は青木龍二だ。

カッコいいだろ!

この前、刹那さんに呼び出された時はヒヤッとした。

こっそり刹那さんのプリンを食べたことがバレたかと思ったー。

フー、危なかったぜ。

そして、今日も呼び出しを食らっている。

プリン、バレたかなー。

ということで、動揺がバレないように頑張ります!

あー、怖いなぁ。

「失礼します!」

「おー、伊藤、来たか。」

怒ってなさそう。

よかった。

「ちょっと、この椅子に座ってくれ。」

「は、はい!」

「お前……。」

あー、バレたか?

怒られたくないよー。

「ラーメン好きか?」

「はへっ?」

「いや、ちょっと作り過ぎてしまって。」

あー、これはバレてない?

どうだろう?

天城刹那(夜桜悠生)の心の中

これでいいんだよな?

奏多、早くしてくれ……!

「では、心眼通話テレパシー・リンクを使います。」

奏多は伊藤と目を合わせた。

「……ここからが本番です。」

心眼通話・テレパシー・リンク・トゥルー――。

奏多の視界に、伊藤の記憶と感情が一瞬だけ流れ込んできた。

「残り……九秒。」

んっ!

……ヴェールの地下施設。

これは……中枢装置?

場所は……第七研究区画……!

「残り一秒。」

「ヴグッ……!」

「大丈夫か?奏多。」

「……大丈夫です。今の魔法を使った反動です。」

「そうか。無理するなよ。」

「はい。」

「で、伊藤はどうだった。」

「伊藤さんは白です。」

「そうか。」

「そして、伊藤さんの記憶に魔法使い撲滅計画で、使う中枢装置の構造などがありました。」

「マジか!」

「これで、一歩前進です。」

「おう!じゃあ、またな。」

「はい、さようなら。」

その瞬間――

「誰だ?」

「あっ。」

しまった!

この時間は職員が見回りに来てるんだった。

「あっ、えーと。知り合いの子でちょっと預かっている子で……もうすぐ迎えがきます!」

これでどうだ……!

「そうか、では。」

ゆっくり歩いて部屋をでて行った。

俺たちは職員の足音が聞こえなくなるまで気が抜けなかった。

「行ったか?」

「はい、遠くへ行きました。」

「危なかったな。」

「ヒヤヒヤしました。」

「そういえば、伊藤は?」

「あ、伊藤さんなら僕の魔法の影響で気絶しています。」

「えっ?それって大丈夫なのか?」

「はい、問題はありません。そろそろ起きる頃ですよ。」

「うー、あっ!ここは?」

「おい、伊藤!何寝ぼけてるんだ!」

「あっ、すみません!」

「じゃあ、僕はこれで。」

「また、よろしくな!」

「はい。」

「……奏多。」

「どうしました?」

「一つ、言い忘れてた。」

「何をですか?」

「中枢装置には、俺たちが知らないもう一つの機能がある。」

「えっ?」

「魔法使い撲滅計画は、ただ魔法使いを追い出すだけじゃない。」

「……どういう意味ですか?」

「俺も全部は知らない。」

「ただ――」

「あの計画が成功したら、魔法使いだけじゃ済まない。」

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