第十六章《伊藤》
ここは浄化機関の捕縛部。
「天城さん、お疲れ様です。」
「あぁ、伊藤、お疲れ様。これから空いてるか?」
「はい、空いてますけど?」
「ちょっと話がある。」
「はい?」
こいつは、監査対象No.百十つまり元魔法使いだ。
伊藤という名前は多分百十から来ている。
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い とう
そんなことはさておき、協力してくれないか一か八か聞いてみることにした。
「なぁ、伊藤。」
「はいっ、なんでしょうか?」
「いいか、今からお前の過去について話す。そのあと質問する。」
「はい。」
「ではいいか?」
「はい……。」
俺はこいつの過去を話した。
過去って言っても企業秘密に載ってることだけだがな。
伊藤はびっくりしていた、それと同時に悲しそうだった。
「俺が知っていることはこれだけだ。では、ここで質問だ。」
「な、なんですか?」
「お前はこのまま浄化機関に残るのか?それとも、俺とこの機関を潰すかだ。」
俺の方には来ないだろう。
浄化機関を敵にまわすんだからな。
「あ、えっと……やらせてください!」
「えっ?」
「俺にやらせてください!」
「いいのか?浄化機関を敵にまわすことになるぞ。」
「はい、俺!天城さんについていきます!」
「よーし、わかった。後悔はしないな。」
「絶対しません!俺は天城さんについていくって決めたから!」
「いいだろう!それと、俺の事を苗字じゃなくて名前で呼ぶように!」
「はい!刹那さん!」
その後、俺は奏多に電話した。
「あっ、もしもし。悠生さん。」
「奏多、協力者が増えた。」
「それは本当ですか?」
「あぁ、俺の部下の伊藤っていう奴だ。」
「では、一応、念のためこちらで伊藤さんの心を読んでみますね。」
「そんなことできるのか?」
「はい、僕の心眼通話の力を最大限使えば、少しの間心を読むことができます。」
「すごいな!」
「でも、問題があります。」
「なんだ?」
「これは、十秒しか発動できません。」
「えっ?」
「なので、こっそり僕が浄化機関に忍び込みます。そして、悠生さんが伊藤さんの気を惹きつけ、その隙にやってみます。」
「了解だ。」
「あと、この魔法は月に一回しか使えないのでチャンスは一度きりであとはありません。」
「まじか。」
「それに、魔法使い撲滅計画は来月に迫っています。」
「確かに、急いだ方がいいな。」
「明日の十三時に向かいます。」
「わかった。」
「では、明日。」
「おう!」




