表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約者を寝取られた姉が真の聖女だった!? ~祖国の人たちが戻ってきてと言ってももう遅い!~  作者: mimiaizu


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/62

IF第52話 醜い聖女と王子

戦いの後で意識を取り戻したユームは恐怖にかられて王宮の外に逃げてしまった。側近の声が後ろから聞こえていても気にすることなく外に向かうために走っていった。自分だけ助かるためにだ。



「もう駄目だ……! あんな化物が現れたんじゃこの国はもうおしまいだ!」



目覚めた直後に逃げ出して走り出していたため、悪魔がシシラ達の手で倒されたことなど知りもしない。負傷した兵士がいても介抱することもなくユームは走り続ける。


同じく逃げるために走っていたアビスとぶつかるまでは。



「うわっ!?」


「きゃあっ!?」



ユームとアビスは互いにぶつかって倒れ込む。そして、互いにぶつかった相手が誰か分かると怒りを向けて騒ぎ出した。



「アビス! お前、お前が、お前が悪魔なんかを復活なんかさせたからこの国はもう滅茶苦茶だ! どうしてくれるんだ!」


「ユーム様!? な、何よ! 悪気なんかなかったのよ! 偶然復活しただけじゃない! 私を悪く言うなんてそれでも婚約者なの!」


「お前なんか婚約破棄だ! こんな馬鹿な女だと知っていればシシラを捨てたりなんかしなかった!」


「なんですって! 私は馬鹿じゃないわ! 馬鹿なのは貴方でしょ! 害虫駆除なんかのために私をこき使って! 王子様のくせに甲斐性なしにも程があるわ!」


「な、なんだと! この状況の元凶のくせに! 見ろ! あの王宮の惨状を!」



ユームが指さした王宮は半壊していた。それもこれも巨大な悪魔が暴れまわった結果だった。そんな王宮を目にしたアビスは罪悪感を抱くよりも危機感を感じた。



「そうだった、悪魔が王宮にいるんだわ。早く逃げないと!」


「おい待て! この状況で聖女が逃げるな! 責任持って戦え!」



王宮から離れるように走り去ろうとするアビス。そんな彼女の手をユームが掴む。元凶のアビスに悪魔と戦わせようとしてのことだが、アビスはそんなつもりは毛頭ない。



「王宮に戻って悪魔と戦え! 頭のイカれた偽物聖女が!」


「ふざけんじゃないわよ! 私の手を離せ! 【ホーリースパーク】!」


「ぎゃああああああ!?」



アビスは魔法の雷を掴まれた手から放出してユームを攻撃した。ユームは堪らず手を離して痙攣を起こす。



「ふん! 王子のくせに聖女様をなんだと思ってるのよ!」


「あ、あ……!」



倒れ込むユームとそれを侮蔑の目で視るアビス。そんな二人の耳に思いも寄らない知らせが耳に入る。



『皆の者! 朗報だ! 隣国の聖女シシラ様が悪魔を打ち倒してくださった! 脅威は去った!』


「「っっ!!??」」



拡声器による国王ジョケア・ジュンメウキ自らの音声放送、嘘を言うはずがない。それを聞いて王宮の兵士たちは勿論、王宮の外に出ていたユームとアビスも驚愕した。



「し……シシ、ラ……が、悪、魔……倒……し、た……?」


「う、嘘でしょ!? あんな恐ろしい化物をお姉様が!? そんな馬鹿なことが……!?」



二人は信じられずに動揺してその場で動けないままでいた。だが、王宮で悪魔の騒ぎが聞こえなくなり兵士たちの治療がされていると知るとやっと信じて王宮に戻っていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ