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第八章 燈の逆襲
薄暗い地下道。
捕らわれていた燈は、拘束具を破壊し、静かに息を整えていた。
拘束された日々は、彼女の身体と精神を削り取ったが、決して屈しなかった。
外の世界では、蓮とユウトが燈の救出に動いていた。
しかし、燈は自らの力でこの檻を壊し、敵の懐に潜り込もうと決めていた。
彼女は知っていた。
神堂香澄が送り込んだ刺客たちの動きを。
その影には、かつての裏切り者や、名古屋の闇に染まった者たちの姿があった。
燈は冷たい目を光らせ、廃工場の闇を抜け出すと、夜の街に消えた。
彼女の狙いはただ一つ。
――赫き女帝、神堂香澄の心臓を貫くこと。
夜の名古屋は、かつてない緊張感に包まれていた。
燈の逆襲が、赫き業火の焔を一層激しく燃え上がらせる。




