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第三章 血塗れの契約
名古屋の深夜、錦三丁目のネオンが雨に滲む。
路地裏の薄暗いバーの一室で、蓮は美咲と密談をしていた。
話題は、新たに名古屋を牛耳ろうと動く黒い影。
「奴らはただのヤクザじゃない。政治家、警察、宗教団体まで手を伸ばしてる」
美咲の瞳は冷たく輝く。
「その中でも、特に危険なのが、あの神堂香澄だ」
「神堂……香澄?」
「燈の姉よ。名古屋の裏社会を裏で操る“赫き女帝”。
彼女は宗教団体“赫耀教団”のトップであり、裏社会の利権を総取りしようとしている」
蓮は拳を握り締める。
「俺たちにできることは?」
「契約を結ぶことよ。条件は厳しいけど、力を貸す代わりに、あの女の縄張りの一部をもらう」
その時、バーのドアが激しく開き、数人の男たちが乱入してきた。
「ここで話すな、外でやれ」
男たちは黒スーツで、明らかに神堂の手下だ。
蓮は美咲の手を握り、静かに頷いた。
「この街の闇は、俺たちの血で塗り替えるしかねぇ」
二人は雨の夜に消えていった。




