我 美少女になる
朝起きたら性別が変わっていた。しかも超絶美少女である。
実際にそんなことを願った日もあった。でも、まさか本当に美少女に生まれ変わるなんて……
最高すぎる。これで玉の輿になれば働かなくても済むかもしれない。
それになんの取り柄もない男子大学生でいるよりも、超絶美少女に生まれ変わった方がいいに決まっている。
確かに最初は驚いたけれど、そこまでの動揺は我には無かった。近年ではごく稀にts病という性別が反転してしまう病気があることを知っていたからだ。
まさか我がそうなるとは思いもしなかったけれど。
しかし、これからどうすればいいのだろうか?
まずは病院に行くのがいいのだと思う……でも、めんどくさい。今日の我はもう一眠りしたい気分なのだ。
ただ、寝る前に誰かにこの出来事を伝えたくなり、とりあえず茜にだけ写真付きでメッセージアプリに送信しておいた。
『我、美少女ナウ』
・・・
私には大学で仲のいい男の先輩がいる。その人は一つ上の4年生で、私が1年生の時からの付き合いになる。
出会ったきっかけは面倒な相手にナンパされているところを助けてもらったことだった。
しつこい輩だったのでその時は本当に助かった。
そこから何やかんやで話すようになり、波長が会うのかよくつるむようになった。
だからと言って恋愛的に好きなわけではなくて、あくまでも先輩後輩としての間柄だ。
先輩が私好みの超絶美少女だったら惚れていたかもしれないけれど、残念ながら彼は男性である。
確かに先輩はどちらかと言えば可愛い系の顔立ちをしている。
とはいえやっぱり性別は男性。私の恋愛対象ではない。
なので本当に仲のいい先輩と後輩という関係なのだ。
そんな先輩が早朝からケータイに写真付きでメッセージを送ってきた。
これは珍しいことで、普段なら寝ている時間のはずだ。
『我、美少女ナウ』
そして、送られてきたその画像には1人の少女が写っていて……
何この超絶美少女! 可愛すぎるでしょ!
え? 誰?
これは今すぐにでも確認しなければ! とにかく今すぐ先輩のところに向かおう!
私は大急ぎで準備をして、車に乗って先輩の家に向かった。




