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第百四話

 「糞ッ!!もう始まってる!!」


 「なんてことだ……」


 ウッディーネに向かって飛ぶキマイラとテュポーンの二人だったが、彼らはそろって苦虫を噛みつぶしたような表情になった。

 サマラスとウッディーネの境界ですでに戦闘が始まっていたのだ。

 大砲と銃撃の音が鳴り響きサマラス側が押している。

 そしてそれらの兵士と共に攻撃している異形の化け物の群れがいる。

 キマイラ…本から生み出された者達だ。


 「俺の相手は俺がする。テュポーン、お前は人間を」


 「いや、私は人間を攻撃したくはない。あれの相手は私が」


 「…面倒な男だな。お前は」


 「失礼。では一番槍は私が」


 急降下しつつ、一直線にキマイラの群れに向かって行くテュポーン。






 「糞ッ!!きりがないぞ!!」


 「俺たちは何と戦ってるんだ!?あいつらどう見ても同じ国の…」


 「今は黙って撃ちまくれ!!もうあいつらは敵だ!!」


 重機関銃で迫りくるサマラス兵やキマイラの群れに向かって弾を撃ち続ける。

 だがそれで人間は倒せてもキマイラに致命傷を与えることはかなり難しい。

 人間状態のキマイラの頭に一撃を加えられれば効果もあったが、それも獣のような俊敏さで動き回る彼らには当てづらい。


 「援軍は!?」


 「援軍要請は届いてるはずだ!持ちこたえろ」


 喚き散らす兵士、悲鳴を上げる銃、轟音を轟かせ地面もろとも吹き飛ばす大砲。

 お互い自国民のはずが、今ではただの敵となっていた。


 「一匹来るぞ!!」


 「大砲をぶち込んでやれ!」


 そんな中一体のキマイラが巨大な獅子の姿になり猛進してきた。

 すかさず兵士側も大砲で迎撃、キマイラの肩付近に命中し前のめりに倒れ伏した。


 「弾込め急げ!!化け物を狙うんだ!!人間は歩兵に任せろ!!」


 「了解!!」


 

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