↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SECOND YOUTH~二回目の青春~  作者: 六依由依
第四章:お悩み相談生徒会
60/280

第4話:白百合の恋愛のカタチ

ガールズラブタグを付ける原因になった話ではありますが、具体的なラブは出てこないです。


新聞部ゴシップ担当、新江先輩の恋愛相談を受けてから、

少し恋愛相談が増えた気がする。

評判を広めたりでもしてるんだろうか。



私恋愛経験ないんだけど。


毎回そう言っているのだけれど、それでもいいと言う人も多い。

私に何を期待しているの?


だからといって適当に受け答えするわけにはいかないので、真剣にお悩みは聞いてはいるけれど、


大体恋愛相談は「振られた時のリスク」で悩んでるケースが多い。

その時は、新江先輩に言った、

「好きな人の代わりになる人が居ないなら、見逃すのと振られるのは何も変わらない」

という文句が役に立つ。


本当にこの回答が正しいのかはわからないけれど、今の所特に問題は出ていない。





でも、そうでないパターンももちろんあるのだ。





秋の夕暮れ。



「あなたが六依さんですか?」


「はい。って事は、貴女が那珂《なか》 亜実《つぐみ》さんね」


「そうです」


「貴女の悩みは・・・?」

最近はかなり相談までがスピーディだ。どうやら裏で、開始までの手順が出来ているらしい。



そしていつものように、その女子生徒の悩みの打ち明けから、相談は始まる。




「実は私・・・女の子が好きなんです」








?








「えーっと?」


「つまり、恋愛対象として、女子の見てしまうって事・・・かな」


「・・・女の子なのに、女の子が好きって事?」


「・・・うん」



・・・・・・・・・



・・・どうしよう・・・



初めてのケースだ。




「その・・・それで・・・何を相談に・・・?その恋愛観をなんとかしたいの・・・?それとも・・・その・・・好きな子が、いるの・・・?」

探り探り、彼女の悩みを引き出そうとする。



「えっと・・・特にどうこうしようって訳じゃないんですけど・・・もしこれが友達にバレたら、引かれて、それで、友達じゃ無くなっちゃうのかな・・・って」

那珂さんは、憂いを帯びた表情で告げる。


重い!


・・・これ、私にどうこう出来る問題かなぁ!?



「友達・・・かぁ・・・」


「・・・でも、それを告げないでいたら、私は恋出来ないし・・・」


友情か、恋愛か・・・

その二択は・・・辛い・・・と思う。



もしそれが私だったら・・・私はどうすれば・・・



どちらを優先したい?



・・・でも、私だったら・・・



「・・・私は・・・どっちかしか選べないなんて人生は・・・嫌だな・・・」


「じゃあ、どうすれば・・・」


「因みに・・・その友達の事は・・・好きなの?恋愛的に」


「今の友達とは、友達のままでいたいかな・・・友達は皆私みたいに同性が好きって訳じゃないし」


「そう・・・じゃあ、やっぱり言うべきだと思う」

私は告げた。私がどうこうって訳じゃないけど、私の一言で誰かの人生が変わってしまうかもしれないと思うと、私もドキドキする。


「だけど・・・・・・」


「友達は友達として、恋愛対象としては見てないって所も一緒にね」


「・・・」


「私は女の子が好きだけど、今の友達との関係は崩したく無いから、同じ境遇でない限りは、友達のままでいたいって、全部話しちゃった方が良いと思う」


「そ、そうかな・・・?」


「きっと、皆もわかってくれると思うよ、自分たちに直接影響は無いって分かれば、そうそう崩れる事は無い・・・と、思う・・・」

最初は行けそうな感じで言ってたけど、もし鈴に、

「えっお姉ちゃんそうだったの?キモッ」って言われたら私ヤバいなって思い始めて、

途端に自信が失われてゆく。

挙句に、


「あっ、でも、私こんなの経験したわけじゃないから、その、絶対正しいって訳じゃ無いからね!?」

そんなことを口走ってしまった。

お悩み相談で確証は無いから、なんて不安にさせるようなこと言って、何言ってんだろう私。


「まぁ、そうだよね・・・」

と那珂さんは小さな声で呟く。不安にさせちゃったかな・・・と、思ったが、


「じゃあ、もし、打ち明けてダメだったら、私と付き合ってくれる?」



え?



「ま、まって、え?も、もしかして・・・?」



「いや、その、今日会ったときに、あ、可愛いな・・・って・・・ダメ?」

那珂さんはすこし赤らんだ顔でこちらを見てくる。


「えっあっ、その・・・」

え、ええええええ!?

で、でも、もしあの選択が間違ってたら、責任は私にあるし・・・でも・・・

ううう、ここで嫌だっていうのも無責任だし、那珂さんを否定することになるし・・・



ええい!

当たって砕けろだ!

散々他の人に勧めてきたんだから、私もしないとダメだよね!



「・・・わかった・・・もし私のアドバイスが失敗して、友情にヒビが入っちゃったりしたら、私が責任とるよ」

半ばヤケクソではあるけれど、自分で蒔いた種である以上、自分で収穫するしかない。


「へぇ、ほんとぅ?」

那珂さんが少しずつ距離を詰めてくる。


それにたいして私は後ずさるが、

ガンッという音と共に、背中に衝撃を感じる。

振り向くと、そこには手摺がある。


向き直ると、目の前に那珂さんが。

鼻先が触れそうなほど近い。


「ん?」

那珂さんの澄んだ目が私の目を捕らえる。


「ほ・・・本当ですっ」

目を合わせたまま、私は宣言する。

逸らすのは、何か違う気がしたから。



「ふぅん」

那珂さんは私の唇に人差し指をそっと触れると、


「約束だよ?私、明日皆に打ち明けてくるから」


相談、ありがとね

そういって屋上から出ていった。




まだ私の唇には軽く触れられた柔らかな感触が残っている。




私、大変な約束をしちゃったのでは?









翌日、私はまた那珂さんに呼び出された。


「その・・・あの件は・・・」


「うん。皆、今の私を受け入れて、友達続けてくれるってさ」


「良かったですね」

2重の意味で。


「でさ、それはそれとして、やっぱ私と付き合わない?」

えぇ?


「え?っいや、その・・・わ、私は、その、男の子と恋愛したい・・・から・・・その・・・」


「そう?残念。まぁ、ありがとう。私の悩み聞いてくれて」


気が変わったら何時でも付き合うよ?

そう言うと彼女はふふっ、と笑みを浮かべ、そのまま手をヒラヒラと振りながらくるりと反転し、去っていった。




ともかく・・・一件落着・・・かな?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。