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SECOND YOUTH~二回目の青春~  作者: 六依由依
第三章:夏休みサマーデイズ
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第4話:朱音さんの幼馴染事情


私の水着は二人に決めてもらった。

フレア・・・トップ?とパレオの白い水着。

私も可愛いと思うし、満足してる。


鈴も鈴で、自分のは決めているらしい。



残るは朱音さん。



「朱音ちゃんはどんなのにすんの?」

聞くのはいつもどおり鈴。

会話のアクションスピードが私より早いからいつもこうなる。



「私?ああ、私ね。うん」

歯切れの悪い朱音さん。

どうしたんだろう。これ企画したのは朱音さん自身なのに。


「朱音さん?どうしたの?体調崩した?」


「あーいや、違うんだけど・・・」

落ち着かない雰囲気の朱音さん。

「その・・・驚かないでね?」


「・・・うん」

何を言われるか分からないけど、そういうしかない。


「ほら・・・海に慎二が付いてくるでしょ?」

朱音さんの幼馴染の牧原さんのことだね。


「牧原さんの事?」

「来るね」


「そう、でね・・・実はさ、あいつに私水着見せた事無くて・・・」

いつもの朱音さんとは全く違う小さな声でつぶやいている。


「でさ、なんか気取った水着着て、やる気マンマンだなって思われるのも嫌だし、かといって、変な水着着て笑われるのも嫌だし、可愛いのはキャラじゃないし、だけどセクシーなのは着る勇気ないし、でも無難なの着て置きに来てるなって思われるのも・・・」

早口でしゃべりながら私の持っていた水着を奪い、

そして表情を隠すように顔に押し当てている。

それさっきまで私が着てた奴だけど大丈夫?


「ねえどうしたらいいかな!?」

チロリと私の水着からのぞかせた顔は赤く染まっていた。



「へー・・・そうだったんだ。意外ー」

明らかに取り乱している朱音さんと対照的に、とても冷静な鈴。


前に牧原さんと話してた時は、昔は一緒に風呂に入ってた仲って言ってたけど、

意外だなぁ・・・幼馴染同士で海とかプール行った事無かったのかな。



「幼馴染なのにプールとか、行った事無かったの?」

私は聞いてみることにした。

流石に風呂の話はしちゃいけないと思ったから言わないことにする。


「プール?うん。無かったよ。昔は私も慎二も泳げなかったから・・・」

まだ赤いままの朱音さんが答える。


「あー、なるほどね」

鈴が大げさに納得している。

確かに二人とも泳げなかったら行かないか。




「でも牧原君のこと凄い気にしてるよね」


「だって・・・長い付き合いで初めての水着だよ?」


「好きなの?」


「っ!?」

ひたすらに朱音さんに対して煽りまくる鈴。

朱音さんと鈴の間には強弱関係ができてしまっているようだ。


「そ、そんなことはないよ!?でも、ほら、幼馴染としての関係が悪化したら嫌だし・・・」


「はぁ・・・まぁとにかく、いい感じの水着が見つかればいいんだね?」


「うん」





「やっぱあれ気があるよね?」

私に鈴が耳打ちしてくる。

「かもね」

前から仲いいなぁとは思ってたけど、ここまで露骨な感じなのは初めてだった。


「ってわけで、わたしは朱音さんに成功してもらいたい!」


「何を?」


「こ・く・は・く」

思わせぶりな一文字区切りで告げて来るけど、

告白?まだそれは早くない?


「いや、多分そこまではいかないと思うんだけど・・・」

それに私たちにできるのは水着選びだけだし


「まぁそうかもしれないけど、なるべく最善の答えを出してあげようよ」


「そうだね」

いっつもお世話になってるし、その恩返しと思えば


「って訳で、作戦会議しよう」









-------------------------







朱音さんを前に私たちは立てた作戦を発表する。

なぜか鈴はあちらこちらからいろんな水着を持ってきてる。

可愛いフリフリなやつ。セクシーな黒いやつ。変な模様のやつ。えげつない露出のやつ。

なんでこんなもの持ってきたの?


「わたしはさ、牧原君との関係にとって一番変な感じになるのは、変な事考えすぎて、朱音ちゃんらしくない事する事だと思う」


「私らしくない事?」


「そう!具体的には牧原君がどう思うだろう・・・とか他人を意識して水着を選ぶ事!」

「!?」

ビシッ!と指をさして鈴が宣言する。


「可愛いのだとどうなるかーとか、気取ったのだとどうなるかーとか、変わった水着だとどうなるかーとか、人がどう思うかばっかり考えてさ」

目の前をうろうろしながら、例を挙げていくたびに、水着をラック戻していく。


「朱音ちゃんらしくないじゃん。自分が着たいもの着るのがやっぱ一番いいよ」

そういいながら最後に持ってた露出度がえげつない水着を手渡す。

・・・・・・え?



「私にも、この水着に、私はどう思ってるの?って聞いてくれたし、やっぱり、自分が一番気に入ってる水着を見てもらうのが一番なんじゃないかな・・・?」

鈴と二人で考えた作戦は、やっぱりその人らしい恰好でいるのが一番。

というものだった。

小学生以前からの付き合いなら、お互いの人となりだってわかってる筈だし、

お互いが自分らしい選択をしていれば変なことにはならないと思う。



「・・・そっか・・・やっぱり、私が一番好きなもの選ぶほうがいいのかな」


「もちろん!一番朱音ちゃんらしい水着の方が一番喜んでくれると思うよ!」





「うん。わかった。ありがと。なんか吹っ切れた気がする」

顔の赤みも消えて、スッキリした感じの朱音さん。

よかった。なんとかなったみたい。








「・・・でもさ、」

でも朱音さんはそのまま続ける。


「私らしい水着がいいよ!って言いながらなんでこれ渡してくるの!?」

それは、鈴が手渡した、誰が見てもちょっと引くようなえげつない水着。


それに関しては私もわからないから聞いてこないで欲しい。


「あ、それ?なんかウケ狙えるかなって・・・あはははは」


「あの時ほんと困惑してたからね?鈴ちゃんから見る私のイメージってコレなの?って思ってたからね?」


「わたしだってこれ陳列棚から持ってくるの勇気だしたんだからね!」


「それ関係なくない!?」



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