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SECOND YOUTH~二回目の青春~  作者: 六依由依
第三章:夏休みサマーデイズ
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第1話:はじめての夏休み


高校生になったけれど、

夏休みを経験するのは初めてだ。



・・・とはいっても、特に特別感はないけど。






「・・・おはよう」

9:30。

休日ならともかく、平日なら確実に遅刻する時間に起きても何の問題も無い。

夏休みが始まって5日。

毎日私はこんな感じだ。



「あ、おはようお姉ちゃん」

リビングに降りると、鈴はもう起きていた。

鈴は学校の課題をやっている。毎日だ。

このペースだとあと2、3日くらいで終わっちゃうんじゃないだろうか。


「鈴、生徒会長の話聞いてた?」

宿題は毎日コツコツと、って


「うん。聞いてたよ?聞いてたけど・・・」

鈴は苦笑いのような表情を浮かべ、

「分割してやろうとすると、楽しい事した後になんかやる気なくなって、最終的に最後にいっぱい残っちゃうんだよねー」

あははははは・・・と笑う。


まぁ、わからなくはない。

思いっきり楽しんだ日に勉強とかはあんまりやりたくはないかも。





朝食を終え、食器を片付けた後、私は玄関へと向かう。


「じゃあ、私散歩にいってくるね」


「うん。行ってらっしゃい」


一応、私は夏休み中日課として、散歩に出かけることにした。

目的としては、近所の地理を知る事と、筋力の回復。


いくら成長しにくい、変化しにくいとは言っても、こうやって毎日運動していれば、

いつかは人並みの生活が難なく行えるくらいの体力はつくはず。



7月の10時頃は、まだ涼しくて、ただ歩くだけでは汗があふれて来たりはしない。


降水確率はゼロパーセント。空は青く、まばらに白い雲があるだけの、絶好の散歩日和。


肌身離さず身に付けているブレスレットを揺らしながら、もう見慣れた家近くの道を歩く。


自由な校風も奏して、校則で禁止されなかったこのブレスレットは、私の片身のようなものだ。

過去の私が残してくれたもの。

何となく運命を感じているもの。




私の最初の宝物。









休み休み、気の向くままに町を歩いて、気が付けば10時30分。

30分しか歩いてない?


大丈夫。私の足はそろそろマズイ。


いつもこの辺りで、何処か休める所を探して、一休みしてから帰る。



ちょうど近くにあったファミレスに入り、さすがにドリンクだけでは失礼だから、軽く軽食のようなものを頼む。



基本疲れた足を回復させる為なので、休憩中はとにかくのんびりしている。

今日は窓際の席だったので外をぼんやり見ていた。



ボーッとしていると不意にスマホが震える。

見ると、鈴と朱音さんのグループに書き込みが来ているようだ。


朱音「今大丈夫?」


鈴「暇だよ」



由依「私も」


朱音「よかった」

朱音「海に向けて水着とか買い物にいく話だけど」

朱音「明後日とか大丈夫?」


明後日かぁ・・・まぁ予定入れて無いし、平気かな?

えっと・・・「あさってなら、予定n」


鈴「平気だよ。予定無いし」



由依「私も」


二人の入力速度についていけない。

さっきから鈴の便乗しかしてない。


朱音「じゃあ明後日の9時に駅前集合ね」


鈴「おっけー」



由依「わかった」




「・・・ふぅ」

一息ついてスマホをテーブルの側に置く。


・・・水着。

水着かぁ・・・

私個人としては泳ぐ気は全くないし、泳げるとも思ってないけど、

ビーチに出る以上必要だよね。


どんな水着が似合うだろう・・・




細い腕を見つめながら、私の体を思い浮かべる。


私の体、全体的に細すぎるからなぁ

似合う水着なんてあるのかな。



体型に合わせた水着が云々ってテレビで見た気がするけど、あんまり覚えてないや。

後で調べればいいかな。





お会計を済ませ、店から外に出る。

「・・・うわ、暑・・・」


入ったときとは別世界のように外は暑くなってた。


時間はまだ11時ちょい過ぎ。

暑いからといってだらだらしてるともっと暑くなっちゃう。

はやく帰らなきゃ。



散歩特有の定まらないルートを捨てて、スマホ頼りの最短ルートで帰宅する。



それでも結局時間はあまり変わらず帰る頃には、11時30分。

外は蒸し暑く、

汗が服を湿らせる。

す、透けてないよね?



「ただいま・・・」

いろんな意味でヘロヘロになりながら玄関の扉を開ける。


「あっ、おかえりー」

鈴がソファに寝転がりゲームをしながら出迎える。



あ、涼しい。



どうやら既にクーラーの電源が入っているようだ。


「クーラー早くない?」


「だって暑いじゃん」


「そうだけど・・・ほら、エコロジーしなきゃ」


「えー?」



もうこのやり取りは夏休み入って4回目。


夏休み中ずっと繰り返すんだろうなぁ。




でも、もうクーラーが入っている以上、私も涼んじゃおう。

さっきまで蒸し暑い外を歩いてたんだし、

許されるよね。



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