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SECOND YOUTH~二回目の青春~  作者: 六依由依
第二章:高校生のあれこれ
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第10話:わたしの誕生日


6月15日。


この日は私にとって特別な日だ。

私が生まれた日ではない。




それは、私が目覚めた日。



私の、第二の誕生日と言える日になるかな。















---------------------------














朝起きて、リビングに降りてきた私を待ち受けていたのは、

鈴のクラッカーの爆音だった。


「お姉ちゃん!おめでとう!」パァン!


「うわぁっ!」


「今日はお姉ちゃんが目覚めた日だね。覚えてる?」


「覚えてるけど・・・いきなり朝からやらなくても・・・」


「この日はね、お姉ちゃんにとって大切な日だけど、私たちにとっても大切な記念日だからね」


「だからって・・・やっぱり朝からこれはおかしくない?」

クラッカーのテープまみれになりながら私は言う。



「お姉ちゃんが事故に遭って、意識不明になってた間は祝えなかったし、それで、5年ぶりの誕生日だよ?盛大に祝わないと!」


「あっ・・・そうか・・・ごめんね、そんなに待たせて・・・」


「あぁ!ちょっと待ってそういう意味で言ったんじゃなくて、そんな暗い感じにするつもりはなくて」

あたふたしてる鈴はちょっとかわいい。


「大丈夫、わかってるよ」

私がそう優しく声をかけてあげると、鈴はすぐに調子をとりもどして、さっきのテンションに戻る。


「本当は目覚めてからすぐ、本来の誕生日が来てたんだけど、あの時はまだあんまり動けて無かったし、胃も万全じゃ無かったし、祝うって感じじゃなかったしね」

私の本来の誕生日は7月にある。

だけど、人生を歩み始めた日という意味では、今日の方が誕生日らしい。


戸籍上の私の誕生日は7月だけど、"今の私"としては、今日が誕生日だ。


「まぁ朝の部はこれで終了って事で」

鈴はそういいながら立ちすくむ私がかぶっているテープをてきぱきと回収していく。


「朝の部?」


「うん。昼の部と夕の部と夜の部があるよ」


「ええー・・・」

流石にそこまでやられると私の方が疲れてしまいそうだ


「待って、昼?学校でもやるの?」


「まあね。あ、クラッカーとかは使わないよ?学校らしく静かにやるよ」


「ま、まあそれならいいか」





--------------------------








昼の部とか、夕の部とか、てっきり冗談だと思ってたけど、


まさか本当に祝わわれるとは思わなかった。


「お姉ちゃん、誕生日おめでとう!」


「あれ、由依今日誕生日だったの?」

「正しくは、意識不明状態から目覚めた日・・・になるかな。本来の誕生日は7月だよ」


「目覚めた日かー・・・まぁ今の由依的にはそっちが誕生日かもね。新生由依!って感じだったんでしょ?」


「そんないきなり、第二の人生だ!ってはならなったけどね」


「まぁそっか、さすがにそれはメンタルが強すぎるか」


昼は、朱音さんと一緒にコンビニで買ったプリンで祝うささやかな感じだった。













--------------------









家に帰り、玄関のドアを開ける

「ただいま「誕生日おめでとう!」

パァン!パァン!


「っ!」

開けるなり、前と後ろからクラッカーを喰らう。

こ、これが夕の部か・・・


「もー、お母さんも鈴も、ちゃんと家入ってからで良くなかった?」


「サプライズだよサプライズ」

「って、鈴が言うからね」


「はぁ・・・・・・」

開幕クラッカーはサプライズっていうよりドッキリに近いと思う。


「夕の部ってこれだけ?」


「ううん。私が選んだ変なお菓子コレクションがあるよ」


「ああ、ちゃんとあるんだ」


渡されたプレゼントの中身は、鈴が言ったとおり、変なお菓子の詰め合わせだった。

「・・・なにこれ」


「チョコだよ」


「どう見てもこれ鉛筆と消しゴムなんだけど・・・」


「食べてみればわかるよ」


「えぇー・・・・・・・・・・・・チョコだ・・・」

消しゴムに歯を立てるのは大変勇気がいる行為だった。






--------------------------









そして訪れる夜の部。


「「「お誕生日、おめでとー」」」パァン!パァン!パァン!


テーブルの上は、豪華な料理で埋め尽くされていた。

ピザにローストチキンに、お寿司まで、

カロリーすごそうだなぁ・・・と思いつつ、

こんなものを食べてもきっと私の体重にはあまり影響が無いし、食べても大丈夫だな・・・とも思う。

あ、でも鈴はどうなんだろう。


「どお?お姉ちゃんの為の御馳走だよ?召し上がれ」


「待って、これ私一人で食べるの?ムリムリムリ」

テーブルの上の料理は、家族4人でも大変そうな量だ。


「いや、一人で食べてねって意味じゃないよ」


「だよね・・・・」

無駄な早とちりでちょっと気恥ずかしい。
















結局というか、当然と言うか、料理は家族みんなで食べた。


「うーん・・・かなり食べた・・・思ったより多かったなぁ・・・」


「うん・・・結構辛いかも・・・」

案の定、あの量は4人には多かった。




「実はね・・・」

唐突にお母さんが言う

「まだケーキがあるの」


「えぇ・・・明日でいい?今日は無理かも・・・」




私の誕生日のお祝いは、夜の部では終わりきらなかった。

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