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どうでもよさそうな大事な事

「そういえばご主人様」

「なあにネル」

「下着はつくらないのかにゃ?」

「!?」


 言葉と共にネルがスカートの裾をぴらりと裏返す!

 思わず声にならない声を上げそうになる。


「ネル!そういうのは気になってもスカートは捲らないの!」

「じゃあノー下着でいくんです?」

「……それは作るけど……ともかくいきなりスカートを捲ったり上着を剥ぐのは禁止」

「はーい」


 元気に返事をするネルだけど本当に解ってるのかしら。

 なにせこの子は下着要らない族だからなぁ。

 それともこの子にも服を着せて服の重要性を解らせた方が良いだろうか?


「ええと、手触りが良くて伸縮性があって……色は……」


 下着はちょっと気合を入れてメイキング。

 服はゲーム時代っていうモデルがあったけど、下着はそうはいかないもんね。

 必死に脳内から下着カタログなんかの記憶を漁ってきやすそうな下着を生み出していく。


「あにゃー、こんなに下着っているにゃ?」

「地上に出てから穿きやすい下着が調達できるかわからないし……その、大事な部分に触れる物だから気合いれたいの」

「そっかぁ、がんばるにゃ!ご主人様!」


 ネルが猫耳をピコピコさせながら両手を交互に招き猫みたいに持ち上げて応援してくれる。

 うん、何かが違う気がするけどその心遣いが私は嬉しいよ、ネル。


 その時私に電流走る。

 下着も問題だけど生理用品どうしよ……!

 ネルに聞いて解るだろうか?うーん、如何なものか。


「うにゃ?どうして下着作るのやめちゃうんですか?もう下着はいいんですかご主人様」

「あ、あのね。ネル。聞きたいんだけど……」

「はい」

「私って生理とか、あるのかな?」


 なんとなく小声になってネルに耳打ちするような姿勢になってしまう。

 身長が全然足りなくておっぱいにお伺いを立ててるような感じになってしまっているのだけれど。


「うーん、あると思えばある、ないと思えばない、です」

「あ、そこらへんは融通が利くんだ……良かったぁ」

「重要な問題でしたかにゃ?私ご主人様のお役に立てましたか?」

「うん、すっごく。ありがとうねネル」

「やった!じゃあ小龍包食べたいにゃ!」

「あ、うん。そうだね。ネルの好物だったねー」

「大好きにゃ。ご主人様、一杯食べさせて……?」


 うーん、私よりおっきい身体を小さく縮めておねだりするその姿が可愛い。

 よし、一杯ご馳走してあげようじゃない!

 ……でも、地上に小龍包ってあるのかな?

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