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第7回 七夕に想う
【原文】
わがせこが 牛に牽かする荷の岩と なりぬるよりは雲とならまし
【現代語訳】
彦星が、牛にひかせて運んでいる荷車。
その荷車に積んだ大きな重い岩のように、わたしのいとしいあの人の負担になるくらいだったら、わたしは軽い雲になってどこかへ飛んでいってしまいたい。
【解説】
せこ(背子)は愛するパートナーのこと。
牛を飼っていることで有名な恋人といえば、まず浮かぶのは七夕のカップル、『織姫と彦星』の彦星の方である。
荷車に重い岩が載っている、というのは苦悩や障害、心の重荷などをたとえて言っているのだろう。
どうやらすでに成立している関係であるはずなのに、自分のせいで相手に負担を強いていることを思い悩んでいるらしい。
それならばいっそ離れてしまいたい、ということだが、雲は誰かがこの世を去る時の情景にも使われることがある。もしやこの詠み手は、単に別れるだけでなく自分が消えてしまいたいとまで思っているのかもしれない。
⋯⋯というのはまた、深読みのしすぎだろうか。
響きまでもが、やわらかでしっとりとした一首。




