表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過労死したら異世界転生  作者: とし
ギルドゲーム
46/47

開幕!2


冒険者ギルドの個人戦が始まり、王都イグナレスは活気に溢れ、続々と各ギルドの競技が開催されていく。商業ギルドの魔具競技も例外ではない。予選を明日に控えた魔具店サナギのなつき、エミリーとレオの3人は最終打ち合わせをしていた。


「いいかい、2人とも?まずはルールを確認するよ。」


エミリーは過去に何度かギルドゲームを観戦したことがあるらしいが、なつきに関しては完全なるど素人のため、ルールに最も精通しているレオが改めて競技内容を説明する。


「毎年予選では、指定されたある機能を備えた魔具を作らなければいけないんだ。去年は確かボディソープで一昨年は、、筆記用具だったね。」

「結構身近なものがお題にされるんだね。」

「まあ予選のお題自体に難しいものが出されることはないよ。ただ勝つにはそれ相応の作戦が必要だ。」

「そういえば、どうすれば勝ちなの?」


以前にも、予選では魔具を大量に作らなければいけないことは聞いていたが、肝心の勝つ条件を聞いていなかったことをなつきは思い出した。


「お客様がたくさんくるのよ。それで稼ぎを競うのよ。」


エミリー曰く、当日会場には参加者だけではなく、多くの観覧者がきて、実際に魔具を買うことができるらしい。その売り上げを競うのが、魔具競技の予選となる。普段よりも安く魔具を買うことができるため、多くの観覧者が訪れるのだとか。


「なるほどね。てことは、経営の腕も問われるのか・・・」

「そう。色々な要素が絡み合うからね。役割分担はとても大事になってくるんだ。」


レオが提案した役割分担はこうである。

なつき:魔法陣の書き入れ、店頭販売

エミリー:魔具のデザイン・作成

レオ:材料調達、会計、店頭販売


「まあ、これが一番いいね。ところで材料調達って?」

「会場には原材料を販売しているブースがあるんだ。そこでは、普段のフェントは使えなくて、当日支給されるギルドコインで全ての取引が行われるんだ。確か10000ギルドコイン支給されるよ。その限られた元金でできるだけ多く良質の原材料を調達する必要があるんだけど、交渉とかは僕がきっと一番得意だから任せてくれないか?」

「なるほどね。わかった。結構複雑なんだね・・・」


予想以上に奥が深そうな魔具競争の内容になつきは顔を引きつらせた。


「でも3人で予選に出場って少なくないかしら?私が前観戦したときは各お店にもっとたくさんの人がいたわよ。10人くらいかしら?」

「え!?そうなの?」

「まあ普通はね。でも僕たちには複製の魔法陣があるからね。人手は十分さ。」


基本的には予選には各店舗10人まで参戦可能らしく、それぞれの店の手際がいい人が選ばれるのだとか。


「じゃああとは明日に備えてゆっくり休もう。」


レオの言葉に頷き、その日は解散となった。






そしていよいよ、商業ギルド魔具競技予選の日を迎えた。


「うわ、すごい人・・・・!!」


会場には人、人、人。人で溢れていた。そして中心には数多くの屋台が並んでいて、それぞれ魔具競技参加店の売り場となる。

なつきとエミリーが指定された屋台の場所へ行くと、そこには魔具店サナギ(オーナー:なつき)と書かれた小さな看板が立っていた。場所は間違っていないみたいだ。


「よいしょっと」


ドサりとここ最近集めていた材料を置き、競技会の準備を着々と進めていく。


「これで全部かしら?レオ、遅いわね」

「そうだね。まあまだ始まるまでに時間はあるし、大丈夫でしょ。」


サングラスをかけたエミリーが不安そうにしている。複雑な気持ちでそのサングラスを眺めてしまうが、表に出たがらないエミリーがこうして一緒に出てくれるだけでもよしとしよう。



「ごめん、遅くなった!」


「レオ!待った・・・・よ・・・。え、レオだよね?」



少し息を切らして、現れた人はレオに見えるのだが、髪と瞳の色がいつもと違う。レオはいつもフードをかぶっているイメージがあるけれど、今日はそうもいかないため変装しているのだろうか。やっぱり、レオって相当なお貴族様なのではないか?


「ごめん、ちょっとバレると親がうるさいからさ。」

「ふぅん。まあいいや。ちょっとびっくりしただけ。それより、準備ってこんな感じでいいのかな?」


エミリーもおそらく私と同じように考えているみたいで、レオの変装に特段突っ込むことはしなかった。

レオは屋台を確認して「大丈夫」だと言ってくれた。よし、じゃああとは頑張るだけだ。



『それではただいまより、商業ギルド部門、魔具競技、予選会を開催いたします!』



会場内に大きくアナウンスが響く。そしていよいよ競技内容が発表された。



『今回の課題は"リップクリーム"です!』



「リップクリーム!?」


私を始め会場がどよめいた。しかし、なるほど。確かに男女共に需要がある品ではある。



『準備期間は5時間!販売時間はその後2時間となります!それでは!競技開始です!!!』



周りが一段と慌ただしくなった。


私の初めてのギルドゲームが今開幕した。目指すは優勝だ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ