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1.ゲームスタート

 ついにゲームのリリース日がやってくる。


 自室のベッドで横になり、オムニセンサリアライザーを眺めてはニヤニヤしていた。

「バイト頑張った甲斐があったな~、これ1つでハイスペックPCが買えちゃうからな~」


 ゲームが開始されるのは昼の12時。


 ただし、初期設定やキャラクターメイキングに時間をかけたい人のためか朝の8時にはログインして《始まりの街》を散策できると告知されていた。


 しかし、俺はさらに早い時間からオムニセンサリアライザーを起動していた、8時きっかりにログインするためだ。

 早くゲームがやりたくてウズウズしていたこともあるが、友達と合流する前に街中を隅々まで探索しておきたかった。


 ユーザー認証を終え、アカウントを作成し、キャリブレーションを終えた後、グレーアウトしたゲームアイコンが光るのをひたすら待っている。


「時間がこんなに長く感じたのは人生で初めてかもな~ 残り1分なのにすげ~長く感じる……」


 アイコンが光ると同時にタッチし、ゲームを起動する。

 オーディオ設定や明るさ設定などを飛ばし、オープニングもスキップする。どうせ後で見られるしな。


 ここからが勝負だ、キャラクターメイキングに時間をかけすぎてはいけない。

 かといって適当に作ったらそれはそれで後悔する・・・

 迅速に!なおかつ冷静に 頭をフル回転させる!


 作る内容はある程度決まっている。

 あらゆるMMOをプレイしてきた俺には既にテンプレートがある。

 それは、黒髪ロング、真っ白な肌に、ボンキュッボンの背が高いチャンネーを作ること!!!


 綺麗なお姉さんキャラを作ってネカマプレイをする!

 しかも今回は五感を使ったかつて無いほど完成されたネカマプレイ!


「ようこそ、レジェンドオブミスティカの世界へ」

「まずは自分の分身となるキャラクターを作成してください」


 半裸の男性と、その横にプリセットが表示されている。


「野郎の体でプレイするわけないだろ! え~っと、性別変更は~・・・ あ、これか」


 左上に小さく♂と♀のアイコンがあったため、♀をクリックしてみる。


 〘ユーザー情報と異なる性別を選択することはできません〙


「・・・は!?、女選べないの!?!?」


 オムニセンサリアライザーを購入する時、先にユーザー登録するとかなんとかで

 マイナンバーを提示させられたり、証明写真みたいなものを撮らされたのはこのためか・・・

 やたら契約書いっぱい書かされたし・・ちゃんと読んでおけばよかった・・・


「マジかよ、うわ~~  だったら最初からアイコンなんて作るなよ、どうせ選ばせる気がないんだったらさ!!」


 いや、冷静に考えればそうだ。

 五感を再現したフルダイブゲームだもの、感触まで再現されるゲームで性別偽装なんて許したら、絶対ロクなことにならない。


 でも、自分が女になれば体を触り放題だとスケベなことを考えていたのに、希望は一瞬で打ち砕かれた・・・

 この時点でレジェンドオブミスティカへのやる気は5割ほど削れていたが、まぁ 進めてみるか...


「もういいや、ネカマプレイができないなら 適当にイケメンにしよ」


 まぁ..前のMMOでも彼女に男だって打ち明けるのに苦労したからな~

 最初から男キャラでいればカミングアウトする必要も無いし、たまには男でプレイするのもいいか。

 と、自分に言い聞かせて納得させることにした。


 容姿を確定させると、今度は入るサーバーを選択する画面に移った。

 1~20のサーバーが表示されている。


「確かこのゲームはサーバーの行き来が自由だったよな、なら適当に選んで後で皆と合流すればいいかっ」

「ん~~~、こういうゲームは大体がサーバー1と2に人口が集中して、3~5にカジュアル層が集まりやすいよな~~・・・、テキトウに4でいっか!」


 決定ボタンを押すと同時に視界がホワイトアウトする。


 しばらくすると辺りが騒がしくなり、人の声や足音が数多く聞こえてくる。

 徐々に鮮明になっていく視界の先には、中世を思わせる街並みが広がっていた。

 

 あまりの美しさに体は身動きすることを忘れていた。

 石造りの家と、それに似つかわしくない色とりどりの装飾やオブジェに、時代錯誤な街灯と荷馬車を引いている見たこともない獣が目に入らなければ現実と見間違えたかもしれない。


 だが一度目をつぶれば、

 指の間を通り抜ける冷たい風と背中に浴びる温かな光、遠くから響く鐘の音、湿気を含んだ潮風の匂い、風に揺られて額に当たる髪の一本一本までもが、この世界を現実だと誤認させる。


 ついにこの日がきた...

 感動を噛み締めながら、ゆっくりと歩き出した。


 辺りを見渡すと、PVで何度も見た景色が広がっていた。

 俺は主人公が最初に訪れる王国の入口に立っている。

 

 正面には商店街や住宅街などの町並みと一際目立つ山の上に立てられた王国の城、

 後ろには鮮やかな海と人が行き交う白く大きな石橋が見える。


 ここは大陸の最南端に位置する王国〚アウリア王国〛

 その中でもさらに端、海上に作られた潮灯の都〚ルナセイル〛、ここが俺達プレイヤーが最初に訪れる始まりの街だ。

 国全体が陸から少しだけ離れた場所に位置し、外へ出るためには長い橋を渡る必要がある。


 景色に気を取られているとシステムウィンドウが現れ、チュートリアルを進めるように促される。

 しゃらくさい!

 俺はチュートリアルのウィンドウを消し、街の探索へと走り出した。


 市場、鍛冶屋、教会、宿、そして冒険者ギルド、

 冒険に必要な場所を一通り頭に叩き込んだ後、住宅街や路地裏を回りこのゲームの世界観を堪能した。


 歩き疲れて広場のベンチに腰を下ろした。

 そろそろみんながログインする頃だろう。

 視線を少し下に下げるとアイコンが表示され、指でタッチするとシステムウィンドウが開く。

 アカウント登録する際に各SNSとも連携ができ、ゲーム内でおなじみのSNSを操作して外部と連絡を取ることができる。


 グループチャットにログインしたことを報告してみるか。


 白坂「俺はもうログインできたぞ~、みんなどこにいる?」


 角倉「まだキャラメイク中」


 駒沢「同じく」


 八重樫「俺は今チュートリアルの真っ最中やで~しばし待たれい」


 船橋「まだアカウントすら作ってないわ、先に合流してて」


 白坂「OK~ @篠原は?」


「・・・」


 船橋「あいつまだ寝てんじゃね?電話して起こしてみるわ」


 八重樫「頼むわ、白坂どこいんの?てかサーバーいくつ?合流しようぜ~」


 白坂「あ~すまん、俺、チュートリアルやってないの忘れてた、俺もチュートリアル終わらせてくるからちょっと待ってて」


 八重樫「うんちじゃん、じゃぁ 10時くらいに集まれる人はギルド前集合で」


「了解~」×4


 ウィンドウを閉じて背伸びをする。

「さて、チュートリアルを終わらせてきますか」

小説を書くのは今回が初めてで、手探りで進めています。

読みにくい点や気になる部分などありましたら、教えていただけるととても助かります。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

引き続きお付き合いいただければ幸いです。

よろしければ感想や評価も励みになります。

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