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2.訓練場にて

 システムウィンドウを開き、クエストの項目からチュートリアルを選んで再追跡をする。


  《訓練場に行こう》

           』

 地面に光の道標が現れ、街の奥へと案内しているようだ。

 訓練場に入ると一瞬ホワイトアウトする。この世界で唯一ロードが入る空間だ。

 広い空間に入り、目の前には丸太でできたカカシが何体か並んでいる。

 手前にはテーブルがあり、全ての武器種が並んでいた。


 《武器を1つ選んで手に取ってください》

                   』

 

「え~っと~ 左から..」

 

 ・片手剣

 ・短剣

 ・双剣

 ・レイピア

 ・両手剣

 ・刀

 ・槍

 ・棍

 ・斧

 ・片手ハンマー

 ・鉤爪

 ・ナックル

 ・杖

 ・両手杖

 ・弓


「ん~迷うな~、とりあえず片手剣から触ってみるか」

 

 剣を手に取り、その場で3回ほど振ってみる。


 ずっしりとした重さ、手に伝わる硬くヒヤリとした感触、ほんの少しの鉄臭さと、剣身の光沢が本物の鉄の剣だと錯覚させる。

 それと同時に不思議な感覚に襲われる。

 

 本来の自分なら、こんな重い剣を片手で軽々と振り回すことは到底できないからだ。

 街を散策している時は気付かなかったが、筋力も体力も大幅に補正がかかっているらしい。

 

 体が軽い...

 いくら剣を振り回しても息が切れない。


 目の前のカカシに目が行く。

「ちょっとあれで試し切りするかっ」


 調子に乗って走り込み、思い切り片手で剣を振り下ろす。

『ガンッ!~~~』木材が叩きつけられる音と剣身の鈍い反響音が響く。

 

 衝撃と痛みが手に伝わり、思わず手を離してしまう。

 剣は地面に落ち、カカシは数センチの切り込みが入っただけだった。


「痛っっった!、なにこれ硬すぎだろ...そこは一刀両断するところだろ」


 剣を拾い、今度は両手で斜めに振り下ろす。

 さっきよりは深く切れたと思う。剣が自重で落下しない程度には切り込めた。

 しかし、一刀両断には程遠い。


 剣を抜き、剣の持ち方や構えを試行錯誤する。

 すると突然システムウィンドウが表示される。


  《ミッション1:武技を使用してカカシを攻撃する》

                          』


    武技:『エッジスラッシュ』

  【スキル詳細】

  攻撃力110%の無属性攻撃を与える。

  剣の鋭さや敵の硬度に関係なくノーマルヒット以上を発生させる。

  クールタイム:10秒


 【発動方法】

 剣を片手で持ち、後方に構えた状態で剣先をやや下に向け、剣を強く握る

 溜め時間0.4秒

                                   』

 次にカカシを切りつけている3人称視点の映像が流れる。

 技を発動する時の姿勢を見せるためのチュートリアル動画だ。


「弱そうな技だな~、攻撃力の110%って、つまり普段の攻撃に10%の補正がかかっただけだよな……いかにも初級って感じがするわ...たぶん2行目の文章がこのスキルの重要な部分なのかな?.. 会心の一撃とかマイナス会心がある系かな?、だとしたら、切れ味が凄く悪くてマイナス会心がついているけど攻撃力だけめちゃくちゃ高いみたいな尖った性能の武器でこのスキルを使ったら強いのでは?...」


『 

《武技を発動するためには、武器を持っている腕及び上半身の70%以上が定められた姿勢に類似している必要があります。

 また誤爆を防ぐために、[技名の詠唱] または 技の発動を強くイメージする必要があります》

                                     』


「技の詠唱って・・・恥ずかしくてそんなのできるかっ!、発動のイメージとか曖昧なこと言いやがって、どうやるんだよそれっ!...」

 

(まさかレジェンドオブミスティカがこんなクソゲー臭が漂うゲームシステムだったとは...)


「・・・えっ? 本当に説明これだけ...??」


  ・・・


「まぁ.. 仕方ない... やってみるしかないか...」


(武器を後方に構えて剣を強く握るっと...)

(あれ、出ないな... ・・・ あ そっかイメージね...)

(フンッ!!)


 ・・・


(むむむっ!)


 ・・・



(せいっ!)

 ・・・

 ・・・

 ・・・




「……なんで出ないんだよ!」


 苛立ち混じりに声を荒げた瞬間、後方へ構えていた剣へと視線が流れる。

 すると、鍔元から剣先にかけて淡い光が走った。

 遅れて――[キンッ]と澄んだ金属音が耳に届く。


「ん? やっと発動したか...? とっさに姿勢変えちゃったけど、大丈夫なのか?」


 剣は少しの間光っていたが徐々に光を失っていった。

(これは.. 姿勢を変えてもしばらくは技の受付状態が少し残るのか?)

(今度はちゃんとカカシに当ててみるか)


(フンッ!……クッ!...ハァッ!……)

(なかなか発動しないな... これ致命的だろ.. 戦闘中にこうなったらもう終わりじゃん..)


「詠唱の方を試してみるか...はっず... 誰も見てないよな?...」

(・・・ ふぅ~~)


「・・・・『エッジスラッシュ』!!」

 詠唱と同時に金属音が聞こえた。


「おっ! 一発で発動した!」


 そのまま剣を振り上げると途中から体が軽くなり、達人さながらの剣技でカカシの腹部を斬りつける。

 

 「これがモーションアシストか、自分で体を動かしている感覚はあるのに、途中から他人の意思で体が動いているようだったな」


 (ん?  あれ?...)


「さっき、名前言い終わる前に音が聞こえなかったか...?気のせいか?」


「このゲーム、どこまで脳波を読み取ってるんだ……?」


 やっぱり“イメージ”って条件が曖昧すぎる。


(もしかして、名前を口に出す必要すら無いのでは?)


(試してみるか…… 『エッジスラッシュ』!)


 頭の中で唱えたはずなのに、さっきと同じくらいの速さで発動した。

 カカシを斬った瞬間、「スコンッ!」と気持ちいい音が響いた。

 

 その後カカシが真っ2つに割れ、地面に落ちる。


「まじか... スキルを使うだけで一刀両断できるようになるのかよ...」


 呆然としているうちに、落ちたカカシが消え、切られたはずのカカシが再生していた。


(なるほどね~ 詠唱は一種のトリガーであって、発動の意思が読み取れればなんでもいいのか、)

(これは.. 練習すればもっと簡略化できるかもしれない..)


 しばらく考え込んでいると再びシステムウィンドウが表示される。


 《ミッション2:魔法を使用してカカシを攻撃する》

                        』

 

      攻撃魔法:『フレイムショット』

   【スキル詳細】

  前方に炎の玉を放ち魔法攻撃力40%の火属性魔法ダメージを与える。

  MP消費:2

    

   【発動方法】                              

  魔法名の詠唱、もしくは特定の動作を登録して再現することによって発動可能。

                                      』


(なんか.. 倍率がめちゃくちゃ低い気がするな、まぁ 杖を装備すると火力が上がるとかかな?近接武器は魔法を使ってもろくなダメージにはならなさそうだな……特定の動作を登録ってどうやるんだ?..)


《次へ》のボタンを押すと、別のウィンドウが表示される。

 魔法名の横に空欄があり、触ると登録する動作を求めてくる。

 

 まずは、右手・左手・両手の中から1つを選ぶ。

 右手を選ぶと、右の手のアウトラインが光り強調表示される。

 すると《スタート》《ストップ》《キャンセル》のコマンドが表示される。


(なるほど、手の動きをいちいち収録する系か? めんどくさいけど詠唱するよりマシだから頑張ろう..)


 ウィンドウの左上に《プリセット》というボタンを見つける。


「なんだ、プリセットあるなら先に言えよ~」


 ボタンを押すとプリセットが一覧で表示され、簡単な説明とサムネ動画のようなものが流れる。


「よくわからないし、指パッチンでいいか」


 登録が終わるとウィンドウが閉じてしまった。

 

 手順通りに指を鳴らしてみると右人差し指の先に球体状の炎が出現する。

 

 炎が指先に触れそうなくらい近くを漂っているが、まったく熱くなく少し温かいくらいだ。

 不思議な光景に感心していると、視界に映るカカシに魔法陣のような的が表示される。


「なんだこれ、あそこに向かって投げろってことか?」


 軽く手首をスナップさせてカカシの方を指差すように振り下ろす。

 すると、なんとも言えない速度感で炎がカカシめがけて直進していった、適当に投げたはずなのに見事カカシに命中する。

 さすが初級魔法というべきか、着弾と同時に炎が霧散しカカシが少し焦げた程度で効果的な攻撃とは思えない威力だった。


「まぁ ビルドを組まずに杖も使ってなければこんなもんか、PvPでは目くらまし程度には使えるか?」

 

「よし、次は剣を持った状態で……ミスった!! 右手で剣を持つのに魔法を右手で登録してしまった...」


 急いで『フレイムショット』の登録を左手に変更し、剣を持ちながら併用できるかを試していた。

 

 夢中で試しているうちに、SNSに通知が届く。


 八重樫『白坂、お前どこにいるんだ?もうみんなギルド前に集まったぞ 後はお前だけだ』


 白坂『すまん、訓練場でいろいろ試してて時間を見てなかった、すぐ行くよ』


 八重樫『いや、いいよ、俺達もちょうど訓練場に行こうと思ってたからな』

 八重樫『なんか、訓練場でエネミーと戦えるらしいぞ、さっき街で友達になった奴から教えてもらった』

 八重樫『だからフレンドコードだけ教えてくんね?パーティ招待するから』


 白坂『OK ちょっと待ってね』


 ステータス画面から自分のフレンドコードをコピーし、グループチャットで皆に知らせた。

 その後、全員とフレンド登録し、無事に訓練場で合流する。


小説を書くのは今回が初めてで、手探りで進めています。

読みにくい点や気になる部分などありましたら、教えていただけるととても助かります。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

引き続きお付き合いいただければ幸いです。

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