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『40歳OLと高校生、世間では“母子”、本当は恋人――バレたら即終了の年の差ラブコメ、始まります。』  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
シーズン8.5《社会人8年目と2人の出世…家族5人編のその後と特別編 ~ 》
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特別編⑥「にぎやかな火と、ひとつの輪」


秋の運動会から、二週間後。


少しずつ涼しくなった空気の中で、ルクシア株式会社ではもう一つのイベントが用意されていた。


――BBQ親睦会。



会場は会社の裏にある公園。


朝から準備が進み、テントや机、コンロが並んでいく。


その奥には――


まるでお祭りのように並んだ屋台。



「すご……」


結翔が思わず声を漏らす。


未来と莉嘉も、目を輝かせる。



くじ引き、輪投げ、千本引き、射的。


子ども向けの遊びがずらりと並び、


さらにその横には――


クレープ、たこ焼き、唐揚げ、フランクフルト、はしまき、


チュロス、ベビーカステラ、肉巻きおにぎり、ロングポテト。


ざっと見ても二十台近い屋台。



「これ……会社のイベント?」


真希が少し驚いたように言う。


悠真は苦笑する。


「やりすぎだろ」



だが、その“やりすぎ”が、場を一気に盛り上げていた。



「行っていい!?」


結翔がすでに前のめりになっている。


「いいけど、ちゃんと順番ね」


真希が言うと、


三人はすぐに「はーい!」と返事をして走り出した。



射的。


結翔が真剣な顔で構える。


「これ、難しい……」


狙いを定めて撃つ。


一発、外れる。


二発目――


「当たった!」


小さな景品が倒れる。



未来と莉嘉は輪投げへ。


「入った!」


「もう一回!」


二人で笑いながら挑戦している。



その様子を少し離れて見ている真希。


自然と口元が緩む。



「楽しそうだな」


悠真が横に立つ。


「うん」


真希は頷く。



その間にも、BBQの準備が進む。


肉が焼ける音。


香ばしい匂い。



「焼けたぞー」


社員の声。


一気に人が集まる。



紙皿に盛られる肉と野菜。


子どもたちも戻ってきて、また賑やかになる。



「いただきます!」


声が重なる。



「うまっ!」


結翔がすぐに言う。


未来と莉嘉も夢中で食べる。



真希も一口。


「いいね、これ」


悠真も頷く。


「外で食べると違うな」



しばらくして、


また子どもたちは屋台へ戻る。



千本引き。


紐を引くと、小さなおもちゃやお菓子が当たる。



「これ出た!」


「いいなー!」


三人で見せ合う。



気づけば、手にはたくさんの景品。


袋もいっぱいになっていた。



夕方。


空が少しずつオレンジ色に染まる。



イベントはゆっくりと終わりに向かう。



「楽しかった!」


結翔が満足そうに言う。


未来と莉嘉も大きく頷く。



家に帰ると――


そのまま“二次会”のような時間が始まる。



リビング。


今日の戦利品が並ぶ。



「開けるよ!」


結翔が袋を広げる。



射的の景品。


輪投げでもらったおもちゃ。


千本引きのお菓子。



「これいいな」


悠真も思わず手に取る。



そのあと、


カードゲームが始まる。


笑い声が響く。



さらに――


ゲーム機の電源が入る。


Switch、そしてPS5。



「次、パパ!」


「いや、俺かよ」


悠真が苦笑する。



そしてその横には――


屋台で買ってきた食べ物。


チュロス、カステラ、たこ焼き、フランクフルト、はしまき、唐揚げ。



「もう夕飯これでいいよね」


真希が少し笑いながら言う。


「十分すぎる」


悠真も同意する。



ソファに寄りかかりながら、


それぞれ好きなものを食べる。



整った食卓ではない。


でも――


すごく“楽しい食事”だった。



夜も更けていく。



子どもたちは、遊び疲れてそのまま横になる。


景品を抱えたまま、眠りに落ちていく。



真希はその様子を見て、小さく息を吐く。


「……すごい一日だったね」



悠真も隣に座る。


「イベント続きだな」



真希は少しだけ寄りかかる。


「でも、こういうのもいい」



悠真は軽く頷く。


「うん」



外は静かになっていた。



にぎやかな一日の余韻だけが、


まだ部屋の中に残っている。



それは、家族の時間の“音”だった。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

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