表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『40歳OLと高校生、世間では“母子”、本当は恋人――バレたら即終了の年の差ラブコメ、始まります。』  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
シーズン8.5《社会人8年目と2人の出世…家族5人編のその後と特別編 ~ 》
PR
128/149

特別編③「湖のそばで、ほどける時間」


京都での一日を終えたあと。


車はそのまま北へ向かっていた。


次の目的地――

滋賀県。



運転席には悠真。


助手席には真希。


後部座席では、結翔と未来と莉嘉がすでに少し眠そうにしている。



「大丈夫?」


真希が小さく聞く。


悠真はハンドルを握ったまま答える。


「まだいける」


その声には余裕があった。



長距離運転。


どちらかと言えば得意なのは悠真だった。


一方の真希は、長くても一時間ほど。


だが、少し休めばまた動ける。


そんなバランスで、これまで二人はやってきた。



「疲れたら代わるよ」


真希が言う。


悠真は少しだけ笑う。


「寝たら復活するタイプだろ」


「まあね」


そのやり取りは、自然だった。



やがて車は

彦根城 の近くへ到着する。



「着いた!」


結翔が一気に目を覚ます。


未来と莉嘉も続く。



白く美しい城。


青空に映えるその姿に、子どもたちは一気に元気を取り戻した。



そして――


「ひこにゃんだ!」


ゆるやかな動きで現れたキャラクターに、三人は大はしゃぎ。


記念撮影。


笑顔が並ぶ。


その瞬間だけ、時間が止まったようだった。



真希はその様子を見ながら、小さく呟く。


「こういうの、いいね」


悠真も頷く。


「うん」



そのあと向かったのは――

クラブハリエ



店内に入ると、甘い香りが広がる。


「これ食べたい!」


莉嘉がすぐに指を差す。


有名なバームクーヘン。


ふんわりとした見た目。



一口。


「……おいしい」


未来が静かに言う。


結翔も頷く。


「これ、強い」


悠真が思わず笑う。


「強いって何だよ」



真希も一口食べる。


「……うん、これは買う」


その一言で決まりだった。



いくつか種類を選び、箱に詰めてもらう。


「実家にも持っていこうか」


悠真が言う。


真希は頷く。


「うん、喜ぶと思う」



夕方。


移動の疲れもあり、少し休憩を取ることにした。


向かったのは――

Grand Mercure Lake Biwa Resort & Spa の近く。



“かたらいの森”。


そしてその先に広がる――琵琶湖。



静かな水面。


広がる空。


風がゆっくりと流れる。



子どもたちは最初こそはしゃいでいたが、やがて静かになる。


自然の中にいると、不思議と落ち着く。



「ここ、いいね」


真希が言う。


悠真も同じ方向を見ながら答える。


「うん、時間止まってるみたいだ」



2時間、3時間。


何もせず、ただ過ごす。


それだけで十分だった。



夜。


ホテルへ。


レストランには温かい光が灯っていた。



「いただきます」


五人で手を合わせる。


料理が並ぶ。


笑顔が増える。



「今日、楽しかった!」


結翔が言う。


未来と莉嘉も頷く。



真希はその様子を見ながら、小さく息を吐く。


「よかった」


その一言に、すべてが込められていた。



食事を終え、部屋へ戻る。


子どもたちはすぐに眠りについた。


長い一日だった。



静かな夜。


部屋の灯りも落ち着いている。



真希は窓の外を見る。


琵琶湖の夜。


昼とは違う静けさ。



悠真が隣に来る。


何も言わず、少しだけ距離が近くなる。



「疲れた?」


悠真が聞く。


真希は首を横に振る。


「ううん……いい疲れ」



しばらく、並んで座る。


言葉は少ない。


でも、空気は満たされている。



真希が少しだけ寄りかかる。


悠真も自然に受け止める。


そのまま、静かに額を寄せる。


短く、穏やかなキス。身体を重ね合い…


それは一日の終わりを確かめるようなものだった。



「明日もあるね」


真希が小さく言う。


悠真は頷く。


「まだ続く」



ベッドに入る。


静かな呼吸。


隣にいる安心感。



外では湖が静かに広がっている。


その中で、二人の時間もまた、ゆっくりと流れていった。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!


その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ