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魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク  作者: 白崎詩葉
第2章

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第10話 記憶の魔女たち②

 頭が回らない。割れるほど痛む。内側から金槌を討ち続けているようだ。

 アキセは暗い中にいた。

 少し考えただけで、激痛する。何にも考えられない。早くこの場から逃げるには、少しずつ耐えて考えるしかない。

 おそらくこの中は魔女の空間の核。なら、ジャンヌからひそかに奪っていたエンジェライト弾を打ち出すだけ。

 銃を召喚し、引き金を引く。弾が当たった瞬間に黒い壁のヒビが入った。ガラスが割れるように、暗かった周りに光が入った。

 核から抜け出した。

 痛みから解放された。落ち着くまで呼吸を整える。落ち着いたところで体を起こす。頭にじんまりと血が流れている。

 そして、思い出した。とっても古い記憶を。

「そうか・・・1回じゃない・・・2回も死にかけたんだ」



 また急に景色が変わった。

 どうやら幻は消えたようだ。人は消え、ただの廃墟になっていた。実験に使われたと思われる陣は割れている。

「今のって・・・」

 もう考えが追いつかない。あの白衣たちは何を実験していたのか。

「あれ?終わっちゃった?いいところだったのに」

幼い女の声がした。振り返れば、二人の幼い子が浮いていた。

「ちょっとナナエ!なんで見てないの!」

「ノノエが順番でしょ!」

 なぜか、言い合っている。

「そうか、おまえたちが見せたのか」

「そうだよ。形見(かたみ)の魔女ノノエ・ゲデヒトミス・メモリーと」

 ノノエは、短い白髪に赤い目。頭に長いリボンをつけ、短いワンピースを着ている。

廃忘(はいぼう)の魔女ナナエ・フェアゲッセン・メモリーで~す」

 ナナエは、短い黒髪に青い目。頭に長いリボンをつけ、体を覆いかぶるほどの被りを着ている幼女。

「それよりあの風の魔女どこにいったか知ってるかしら」

 懐からロザリオを取り出す。

「「べー。聖女なんかに教えるもんか」」

 ノノエとナナエが舌を出して言う。

 生意気な。

「あっそ。教えてくれたら、見逃してあげたのに。だったら、吐かせるまでぼこぼこにやってやる!」

「「うわ~こわ~い!」」

 息ぴったりに言う。

 その時、大きく建物が揺れる。

「何!?」

 


 建物に揺れは、すぐに治まった。

「なんだ?さっきの揺れは?」

 アキセはふらつきながら、壁を沿って歩いていた。

 ウィムめ。どこにいる。ぶっ殺してやる。わざわざこの施設にまで運びやがって。どういうことだ。まさかとは思うが。

 その時、背後から物音がした。

 振り向けば、底に穴が空いていた。

「何だ?」

 その穴から大きい紫色の手。

「おまえか・・・」

「コロシテヤルコロシテヤル」

 片言の言葉が聞こえる。

「まだ生きていたのか。今は相手したくないんだか・・・」

 


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