表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク  作者: 白崎詩葉
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/155

第8話 勝利の聖女②

 ヴァルキリーの発言に思わず目が点になった。

 さいはこの魔女パンドラ・ピュクシスは、最古の魔女の一人。

 パンドラは、常に箱の中で眠っている。

 その間、『呪い』を溜め込んでいる。目覚めれば、『呪い』をまき散らし、世界に災害を起こす。『呪い』を使い切れば。箱に戻り、箱と共にどこかに消えていく。箱は転々と移動するため、所在は分かっていない。

「箱を見つけたの?」

「この先にある洞窟の中に発見した。パンドラを弱っている内に討つ」

「ちょっと待って!弱っている内って。パンドラが目覚めたのは、数百年前よ。その間にも『呪い』を溜めている。いくらあんたでも・・・」

「分かってる・・・」

「分かってるって・・・」

 最強の聖女だったにしてもパンドラを殺すという教会の指示の無茶ぶりに呆れる。イヴやマリアでも一人で討伐に行かせない。

「だから、協力してほしい・・・」

 ヴァルキリーが真剣な眼差しで見つめる。

 断ったにしても、騎士団がジルコニアで襲撃されるだろうし、本気になったヴァルキリーから逃げきれる自信もない。どっちにしても簡単には逃げきれない。だったら。

「最後までは付き合う気がない」

 パンドラと戦っている隙に逃げるしかない。

「それでもいいさ」

 その発言に違和感を覚える。

――何を考えている。ヴァルキリー



 その洞窟は、山の中にあった。

 人を通れるほどの高さに、横に広い洞窟で木が入口を隠すように生えている。

「本当にここにあるの?」

「1週間前に調査員が発見されたんだ」

「よく見つけたもんだよ」

 どこにいるのか分からない箱を見つめたものだと呆れて言う。

 洞窟は一本道だけだと思ったが、奥に行けば、広い空間に着いた。『光』が届かず、『呪い』が蔓延し、結晶化したカースネロが壁に張り付いている。

 カースネロの中に『呪い』を栄養にする魔獣(モンスター)カースホタルが住んでいる。魔獣(モンスター)にしては攻撃性が低くが、刺激を与えれば、自身を爆発する。

 カースホタルが放つ紫色の光が点々と光り、洞窟を照らしている。

 壁一面にカースネロが張り付くほど、『呪い』の濃度が高い。

 聖女は『光』が宿り、騎士団は、『呪い』に耐えるようにエンジェライトを溶かした鎧から、『呪い』から守っている。どっちしても長くは持たない。

ヴァルキリーは何時間でもいられるだろうが、ジャンヌは持って数時間。早く出たいところだった。

「洞窟崩しても意味ないよね」

「それで殺せば苦労はしない」

「だよね」

 それで終わるなら魔女狩りも楽なもの。

 崩れやすい洞窟の中では大技が繰り出せない。壁には爆弾が張り付いている。どうやってパンドラを倒すつもりだろうかと考えた時だった。

「目標確認!」

 騎士団の1人が声を上げる。

 視線を上げれば、階段のような作りの石段の登頂に目的の箱が見つかった。

「あれがパンドラの箱・・・」

人が入れるような大きい箱。黒紫色の箱に、金を装飾されている。

「前衛前へ」

 騎士団は2段に整列し、銃を構える。

「放て!」と隊長が声を上げる。

 一斉に射撃する。

 エンジェライトを込めた弾が箱に集中に狙うが、弾は箱に弾かれるだけで、傷一つもなかった。

「無理よ。あんなの」

「名声が欲しいだけなんだ。少しでも魔女退治に協力したと・・・」

「ヴァルキリー・・・」

 その時だった。

箱がパコっと開く。箱から黒いモヤが広がっていき、長く白い足が伸びる。

 淵に足を組み、体を起こす。

「だ~れ?災箱(さいはこ)の魔女パンドラ・ピュクシスを起こした愚か者は?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ