第5話 魔女図鑑を作る男③ 挿絵あり
飛んでいるノレッジから必死に走っていた。
「あれからいつも逃げていたわけ?」
「はい!いつかラプラスと願って逃げています!」
ナタルは答える。
「何?ノレッジに盗まれるほどの知識を持っていないから、会ったことないのか?」
アキセが茶化すので、ジャンヌは一発殴り、アキセを地面に顔をつかせ、置いていく。
「あ~リリムの証人が~」
ナタルは情けない声を上げながら走る。
「どーせ。すぐ来る」
「殴るなんてひどいじゃないか~」
――ほら来やがった
殴ったはずのアキセがもう追い付いてきた。
「てか、おまえ、あんな大量に来るってどんたけ魔女の知識を手に入れたんだ?」
アキセがナタルに訊く。
「まあ、スリーサイズまで調べつくしていますので」
「それが原因じゃないか?」
「あんたが言うが」
性欲しか考えていないアキセにジャンヌは突っ込む。
「それにいつもより数が多いような・・・」
ナタルが不思議がるようにいう。
その隙に前からノレッジが突っ込んでくる。
ジャンヌとアキセはかわし、ナタルは地面に伏せる。
見上げれば、ノレッジに囲まれた。
「もう面倒くさい。どーせ。ラプラスが現れないなら、手っ取り早く燃やしてやる!」
その時だった。
「ノレッジがやけに騒いでいると思ってみたら」
突然、少女の声が森の中に響く。
声をした方へ向けば、木の枝の上で立っている少女がいた。
先端が黄色に混ざった黄緑の短髪。エルフのような長い耳。ノースリーブの上着。白の長い手袋。紺色のズボンだか、片足は膝まで切れ、足を見せている。首には足まで長いマフラーを巻いている少女だった。
「魔女・・・」
ジャンヌは一目で見破る。
「ふ~ん。まさか聖女がいるとは思わなかったなぁ」
魔女はイタズラな笑みを見せる。
「あ!君もしかして・・・」
ナタルが話に割り込む。
「ノレッジを操るってことはしょかんの魔女ラプラス・ライブラーですか!」
ラプラスと呼ばれる魔女は、笑みを見せる。
「そうだよ!僕は、書館の魔女ラプラス・ライブラーさ」
ナタルは、やっと目的の魔女を見つけたのか、目を輝く。
「こんな間近で見られるなんて・・・ぜひお話を・・・」
「そんな場合じゃないでしょ!逃げるわよ!」と話を割りこむジャンヌは、ナタルの裾を引っ張り、森の奥へ走り出す。
「置いていくなって!」
情けない声を出しながら、アキセも走り出す。
「逃がさないよ」
手を上げ、人指し指を立て、ジャンヌたちに向かって下ろす。
「行け!脳みそを食べて来い!」
鳴き声を上げながらノレッジは、ラプラスに答えるようにジャンヌたちを追いかける。
「よ~し、僕も遊ぼう!」
ラプラスは手から、本を取り出す。
「出で来い!べスティア!」




