表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク  作者: 白崎詩葉
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/155

第5話 魔女図鑑を作る男①

 それはいつもながら突然くる。

 ジャンヌが広がる草原の木の陰で休んでいた時だった。

「助けてください~」

 情けなく助けを求む声でジャンヌは目を覚ます。

「もう~何よ」

 目を擦りながら、目を開ける。

 広がる草原で一人男が大牛のミノタウロスから逃げていた。

 ミノタウロス。

 『呪い』の影響により異形へと変化する異形化した牛。

 より1.5倍に巨大化し、さらに凶暴化した異獣(エヴォル)

 突進しただけで大岩を壊すほどの破壊力をもつ。

「お助け~」

 その男がミノタウロスを連れて、ジャンヌの元に近づく。

「わああああああああああ」

 ジャンヌは思わず叫んでしまった。



 ジャンヌは勢いでミノタウロスを倒し、ついでに男を助けることになった。

「ちょっと、あんた!何、ミノタウロスを連れてくるのよ!」

 息上がりながら、男に言い放つ。

「いや~すみません」

 呑気に言う男は、茶髪にメガネをかけている青年だった。

 男と目が合った瞬間、目に映らない速さでジャンヌの手を掴む。

「え!?」

「ありがとうございます!あなたはもしかして聖女ですよね?」

 男は目をキラキラと輝かせる。

「え・・ええ」

「あ!これは失礼しました」

 男は、ジャンヌの手を離す。

「僕はナタル・イーブラーといいます。聖女様は?」

「ジャンヌよ・・・」

 いやいや言う。

「実は僕、魔女図鑑を作っているんです」

「はあ?」

 ジャンヌは目が点になる。

「今までの研究で魔女の詳細はほどんとない。だから、僕は世界を旅たち、各地の魔女の情報を収集して一つの本にまとめる。世界人類に魔女を知ってもらうのが僕の夢です!」

 勝手に語り出すナタルをジャンヌはジト目する。

「えーと、ナタルだっけ。その研究辞めたほうがいいわ」

「はい?」

 ナタルは首をかしげる。

「まさか、知らないとは言わせないけど、その研究続けたら、いつかノレッジに集めた知識を奪われるわよ」

ノレッジは、しょかんの魔女ラプラス・ライブラーの使い魔で、知能の高い者から知識を奪うという。知識は頭にあるため、頭ごと食べるらしい.

「ああ、いつも襲われているので大丈夫です」

「え?」

 あまりにも堂々と言ったので、思わず口を空いた。

「このペンタントを持っているので平気です」

 ナタルの首元からペンタントを取り出す。

 光り輝く白い宝石はエンジェライトだろう。だか、エンジェライトを銀で包まれている。

「それ・・・ただのエンジェライトじゃないよね」

「はい。銀の街で作った特産品なんですよ。『光』が結構強力で『呪い』を除去してくれるんですよ。これさえあれは大丈夫です」

「それだけで対処できるとは思えないんだけど・・・」

いくら『光』を吸収したエンジェライトにしても、使い魔から守れるほどの効力はない。

人間で作ったものでも、今の時代の技術でそこまでできるものだろうか。

「でも、警告はする。ノレッジから逃れてもいつかラプラスが出できても知らないよ」

「それでも、かまいません!」

「・・・」

 呆れて声が出ない。

「しょかんの魔女ラプラス・ライブラー。世界中の人類の知識を奪ったという大犯罪者。それゆえ彼女は滅多に現れず、代わりに知識を奪っているのは、彼女の使い魔であるノレッジ。そんなレアな彼女と会えると思って、時々このお守りを外して、日々ノレッジに追われてもなかなか会えないこの頃・・・」

 こいつ、馬鹿なの。

「ああ、彼女に会いたいな」

 なんでこんな変な人と会うだろうかとジャンヌの人の運の無さに嘆いてしまう。

 その時だった。

「こんなところで何やっているんだ?」

 アキセがいつの間にか現れた。

「はあ~」

――面倒な奴が現れた。

 ため息を吐き、顔に手を当てる。

「なんだよ。俺に会えてうれしいんじゃないのかって。何、そいつ?」

 アキセは、ナタルを見つめる。

「え、こいつは・・・」

 よし、思いついた。

「こいつね。リリムなんだ」

 ジャンヌは、親指と人指し指を立てた指をアキセに指す。

「おい!何急に言うんだ!」

 アキセは慌てる。

 アキセの手にナタルが握る。

「あなたは、よきの魔女リリス・ライラ・ウィッチャーの子供ですか!」

 ナタルは、宝物を見つけた子供のような輝く目でアキセを見つめている。

「リリムなんて、これはこれはいい情報が得られそうだ!」

 どうやら、ナタルは気に入ったらしいので、ジャンヌはこっそり歩き出す。

「あれいない!」

 アキセは気付いたようで叫ぶ。

「相手よろしく~」

 ジャンヌは、振り替えず、手を振りながら去っていった。

「おい、待て!何俺に押し付けていくんだ!ジャンヌ~」

 アキセの声が木霊していたが、ジャンヌは無視を続ける。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ