第2話 女の国 後半④
町ではぶんかいの魔女ジュノ・デュラハンが暴れていた。
黒いモヤが広がり、建物は崩れる。黒いモヤに触れた人間は体を分解されている。
叫びと崩壊で響いていた。
「あ~いい音。いい声。さあ~もっともっと騒いで~!」
高い屋根の上で眺めているジュノは手を大きく広げた瞬間、ジュノの元へ白い炎の波が飛んでいく。
ジュノは察したのか、避けられる。屋根に着地する前に、ジャンヌは屋根に飛び上がり、ロザリオで白い炎の波を放つ。ジュノは手を伸ばし、黒いモヤで白い炎を防がれる。
「見つかると分かってて、こんな派手なことをしてさ。まだ頭が割れてた方が回っていたんじゃないの」
「何よ!邪魔しないでよ!」
ジュノは黒い塊を飛ばす。ジャンヌはロザリオで真っ二つにする。
「今夜は満月。負ける気はしない」
雲一つもない満月の夜。『光』が満ちている。勝算はあった。
ジュノは悔しがり、「これでもくらえ!」と黒い塊を屋根に叩きつける。黒いモヤが広がり、屋根が分解し、崩れていく。ジャンヌは足場を失い、下へ落ちていく。
ジュノは、月の『光』が届かない地下に追い込むつもりだ。そうはさせない。
ジャンヌは足に集中させ、白い炎を噴き出す。ジュノに一直線に飛び、白い炎をまとったロザリオでジュノの体を切る。ジュノは白い炎に包まれる。
ジャンヌは屋根にしなやかに着地した時には、ジュノは浄化され、消えていた。
この技は、『光』がかなり消耗するため、『光』が満ちている日や月と非常時にしか使わない。それに微妙に格好が悪いから、やりたくない。
安堵の溜息を吐く。
「とりあえず倒した」
町は破壊され、脱獄者も暴れている。魔女のおかげで大事になってしまった。
そういえば、こんなに町が騒いでいてもアガタの姿がない。
つまり。
「もう!アガタさんたら!」
ジャンヌは急いでアガタの元へ行く。
ロランとクレア女王が城の中で逃げている途中だった。
「ロラン・・・」
クレア女王は声をかける。
「申し訳ございません・・・」
ロランは振り向きもせず、謝罪した。
「操られたとしても・・・あなたの道を狂わせたのも・・・僕の・・・責任です・・・」
「そんなことは・・・」
その時風が吹いた。
室内で外と繋がる道や場所もない中で唐突に風が吹いた。
鈴の音と共に少女が現れた。
「あなたは?あの時の・・・」
「大丈夫。もうこれっきりだからさ」
少女は手を大きく振り、風を吹かせる。
「なんなの!このアマ!」
サッフォーは距離を取り、態勢をとりなおす。
「おいおい。さっきまでの偉ぶった態度どこにいったんだよ」
笑顔が絶えないアガタが2本のシチリア・リングを地面に引きずりながら歩いていく。
いつの間にかステンドグラスの窓のある玉座に着いていた。
アガタはサッフォーと距離を詰め、サッフォーは棍棒で受け止める。棍棒と刀が混じり合う。アガタの圧倒的な力にサッフォーは押されている。
そんな中、ドアが開き、馴染みのある顔が見えた。
やっときた。
アガタは、シチリア・リングで棍棒を弾き、サッフォーを蹴り飛ばす。そしてジャンヌが扉から飛び出し、サッフォーの腹をロザリオで真っ二つに切る。




