52話
シャキーン壊滅作戦から10日。
天使の残骸の処理や、残っていた文献だなんだかんだの処理をして過ごしていた。
残骸だけはまだ残りがわからない状態だが、シャキーン笑の大将曰く、他に天使に関する情報はないし、自分以外に天使は使えないんだとか。
構成員は僅かで大体はパトロンだとか。あほばっかりだな。
「タツ、お前これからどうすんだ。もうやることないだろ」
「嫁たちと静かに暮らすかな。やりたい事あるとしたらヤスも呼んでお疲れ会くらいだろ」
「メンドイ」
「ひでぇな」
同窓会するには少ないし俺今回は何もしてねぇからな。やる気なんぞ出ない。
「お前それよりいつ式挙げるんだよ」
「エリス次第」
「刺されるぞ」
「うるさい」
俺は悪くねぇ。一途ではないですか。
「皆もとっくに帰ってんだからメンドイだろ。後で後で」
「んな事言ってもせっつかれてるんだろ?そのうち振られるぞ」
「愛想つかされるのが先か、子供が出来るのが先か…」
「…………がんばれ」
「いい意味で捉えとく」
何1つ頑張りたくないってのが現状なんですがね。
シャキーン戦が終わってから2日くらいは宴モードで皆楽しんでたんだが、お開きになった途端すぐに帰りやがった。
感動の再会なんて屁みたいなもんだったよ。
それどころか弱くなった俺見て鼻で笑う奴が出る始末。泣ける。
タツだけは残って魔王様と色々と話をしている。
俺は聞かないように心がけている。中身が何にせよ聞きたくないのです。
「とりあえず俺も帰るわ。暇な時また来るよ」
「どっちでもいいけどナディは連れてくんな。殴りたくなる」
「やり返されて終わりだろ」
「本気出せば余裕だ」
「それ本当か嘘かわからねぇから怖いんだよ。んじゃまたな」
「とっとと帰れ」
蹴りを入れて送り出してやった。これで俺は面倒事から解放されたと思う。思いたい。
「サクラ、もういいの?」
「別に待ってなくて良かったんだぞ」
「邪魔しない方が良いと思ったから」
「大した話じゃねぇし何でもないんだけどな」
「ふーん。それじゃ、デートしよ」
「断る。仕事しろ」
「…………デートは仕事」
「お前バカだろ。今までした事ねぇだろ」
「デート!」
「うるさい」
怒るな。あと俺の手を振り回すな。肩外れちゃうじゃん。
結局城内、城下町、郊外をパトロールさせられる羽目になった。かなり疲れるんですけど。
歩き周って夜遅くに帰ったら帰ったでゼノ様にめっちゃキレられたし。
しかも魔王に言うことを俺の顔見ながら言うって何の嫌がらせだよ。俺断ったよ。
「フィーネ、お前には魔王としての自覚が薄くなっているんじゃないのか」
「それこの人に言って。俺見ないで」
「自覚くらいある。だから周辺の視察に行ってたんじゃない」
「嘘つけ。ぶらぶらしてただけだろ」
「それは他の者でも出来るだろ。他にやる事が溜まってるのだからそっちを片付けろ」
「それはお父様でも出来るでしょ」
「俺はあくまで代理だ。何故今更そんな事を言うんだ」
明らかに俺のせいって顔して言わないで。見ないで。殺気もやめて。
「明日からはちゃんとやる」
絶対嘘だろ。
「ならいいが、これからは気をつけろよ。魔王の責務をしっかり果たしなさい」
甘いよ。子離れ出来ない親の典型かよ。
「うーい」
「貴様!フィーネに何を吹き込んだ!」
「勝手に真似してるだけでしょ!俺のせいじゃない!」
とばっちり痛い!当たりが強いんだよー。
「チッ、次は無いからな」
俺より遥かに悪い子いるよね。ちゃんと叱りな。
「ふん、早く部屋に戻れっ」
「態度。子供かよ」
「ほしいの?」
「何聞いてたらそうなった?」
空耳じゃ通せないレベルだからな。
「………お前そろそろ自分の部屋に帰れ」
「ここでしょ」
「確かにお前の城の一室だけどよ。お前の部屋別にあるだろ。ここは俺に貸してる部屋だろ。出ていけ」
「言う事聞かないと追い出す」
「あっそ。世話になったな。んじゃ」
「嘘!違う!バカ!ダメ!やだ!好き!」
最後の全く関係ないから。どうやって出てきたんだよ。
「はぁ、言っとくけど、俺は、もう、寝るから、邪魔すんなよ。いいな?」
「邪魔した事無いでしょ」
「俺は今すぐに寝たいんだよ。お前に構わないからな」
「いつも途中からノリノリなのに?」
「うるせぇ!」
この人やだ。エリス、助けて。
結局搾り取られ、翌朝ゼノ様にこってりしぼられた。俺悪くないよね?




