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楽して生きたい拳闘士  作者: 猫背
第1章
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40話

タツの力で空間に穴を開けて魔界へ移動する事になった。こいつすげぇな。

空間が続いてた先は魔神の城の玉座の目の前らしい。面倒なの嫌いだろ?ってよ。イラっとして殴った。


「やっと来たか、勇者。龍神、俺、お前の3人で天使を潰す。だから力を貸せ」

「上からモノ言うなボケ。死にたくなけりゃ今すぐ命乞いしろ。半殺しで許す」

「………貴様、何者だ。この俺に楯突くとは、ただの死にたがりにしか思えんな」

「ホモ野郎のくせに調子に乗んな」

「だから違うって!!……え?な、なんで?」

やっと素になりやがった。

ヤスは元々真面目な優男だ。キモいキャラ付けすんな。


「なんでもクソもねぇよ。花が何と言おうとお前は許さん」

「え?花って…、も、もしかして、サク?」

「だぁからその呼び方やめろ」

「サク」「サク君」「チビサク」「サク兄さん」

「次に呼んだ奴からぶん殴る。エリスはベロチューだ」

「変態!」

「シスコンやめろよ」

「サクはブレないな」

お前らはブレブレなんだよ。威厳なんかカケラもねぇんだからな?


「サク、どうして生きてるんだ?確かに死んだよな」

「知らねえんだよ。高校までしか覚えてない」

「多分、魂は強すぎて消滅しなかったんだな。んで、このクライスト君を押しのけて体を使ってるとな」

「なるほど。だから魂が2つもあるのか。戦い方は?」

「大丈夫だ。俺の部下に見させたら、前と一緒だった。やる気は全く無いけどな」

んなのいつも通りだろ。だから呆れた顔やめろ。殴るぞ。


「そっか、なら勇者の力が無くてもどうにかなるかも」

「え?それは、なんでですか」

「サクがなんとかするからだよ」

「俺に振るな。少しは働け」

「もちろん、俺は体は使えないけど、魂を一緒に連れてってくれれば役に立つよ」

なんかキモい。自分でなんとかしろよ。取り憑かれてるみたいじゃん。


「あ、あの、話が急で、よくわからないんですけど」

「ん?あぁ、天使のオリジナルをサクと俺の2人で破壊する。そして、君たちの世界の天使の贋作をタツが中心となって、掃討してもらう。こういう作戦だ」

「ま、魔神様、それ本当に大丈夫なんですか?元々は勇者の嬢ちゃんに手伝ってもらう予定だったんですよね?」

「ああ、サクなら勇者以上の働きを必ずしてくれる。彼は俺の友達であり、義兄だから」

「殺すぞヤスぅぅぅ!!!」

「落ち着けバカ!!死ぬって!!」

妹に群がる虫は駆逐する!!1匹たりとも逃さぬ!


「で、でも、兄さんは頼りないですし、私の方が闘気も魔法も得意です」

「え?サクの妹なら軽く送り出すと思ってたんだけど」

「花と違って甘えたがりなんだよ」

「いえ、兄さんの体なんで。ボロボロになって返されたら腹立つので」

全然違った!俺の事好きだよね!?


「正直、サクは今度こそ死ぬかもしれない」

「え?」

「オリジナルがどの程度力を取り戻してるかわからないからね。前より強いかもしれない」

「なら!私も戦います!」

「ダメだ。君はまだ勇者として目覚めてない。それに、もう時間が無い。天使が総攻撃する前にオリジナルを壊さなくてはならないんだ。ごめん」

「そう思うならお前らでやれよ」

「その中心がサクだ。頑張れ」

俺中心にすんな。俺の気持ち中心で考えろ。


「私達に手伝える事はありませんか?」

「出来ることは、俺達がオリジナルを破壊するまで贋作を抑える事くらいだ。すまないな」

「そうですか……」

「マーリンさんが代わりに行ってくれても」

「そうですか……」

同じ反応なの?私が!じゃないの?


「具体的にどうすんだよ。俺1人じゃ勝てなかったんだろ。おまけに死んだらしいし」

「でも見た感じポテンシャルは前と殆んど変わらないよ」

「チビで女顔で口悪くてモテるけど彼女出来ないけどな」

「妹がいるから俺の勝ちだろ?」

「どこがだよ」

妹が全てを物語っているだろ。馬鹿め。


「作戦という程じゃないけど、プランは、サクが闘神気って呼んでるやつを使って戦ってもらう」

「そんだけ?なんか普通じゃね」

「前はこれで押されてたぞ」

「はあ?しんど。どうやって壊すんだよ」

「そこで、俺とサクの魂を使う」

「断る」

「そうすれば、闘神気の性能が飛躍的に上がるはずだ。つまり、俺たちの魂が消滅しきる前に破壊出来れば勝ちだ」

「断る」

「サク次第だからな。死んだら花ちゃんにチクってやる」

「断る!」

「なんでそこだけ本気の拒否なんだよ」

花は怒ると怖いんだよ。まぁそこもかわいいんだが。


「私じゃ、ダメなんですか」

「ダメだ。まず、サクが妹に危ない事は基本させないから。次に、俺達の魂じゃないと意味がないんだ。だからサクにしか出来ない」

「お前ら2人でやれよ」

「俺らじゃ戦いにすらならねぇよ」

「龍神様はお強くないんですかー。ザコなんですかー」

「お前と比べんな。第一出来てたらやってますーそんな事もわからないんですかー馬鹿なんですかー」

「お、おう」

「振ったのお前だろ!」

え?何が?言いがかりはよして。


「チビで本当に大丈夫なんですか?いくらお二人がついてても…」

「不安に見えるだろうけど、俺は今確信してるよ。サクが破壊してくれるって」

「ちゃんと義兄さんって呼んでやれ」

「それは作戦失敗を意味する」

「安心しろ。後でやる」

「兄さん」

エリスたんが俺を、見つめてる!

わかったから睨まないで。


「その作戦はいつ実行しますか?」

「出来れば今すぐ」

「早い。後5日くれ」

「5秒ならいいぞ」

「それくらいあればお前ら始末できるな」

「チビの仲間じゃなかったのかよ」

「だからこそ俺が……やってやらなくちゃ!」

「もう5秒たったぞ」

「あ、はい」

数えんの早いよ。俺に数えさせろよ。


「その前に、一度魔王城に戻ってもいいですか?」

「別に大丈夫です。サクだけいればいいので」

「いえ、この子を一度連れて行きたいんですが」

「え?なんで?」

「実は、兄さんには、婚約者が」

「は!?嘘だろ!?」

「妹にしか発情しないサクに!?」

「してねぇよ!」

俺は妹をいやらしい目で見たりしない!

……………しない!


「テキトーな事言ってたらそうなったんだよ」

「あー、出た。流されるまま。色々雑だよな」

「おかげで周りがすごく苦労したよ」

「私もすごく手を焼かされました」

「マーリンさんはそろそろ俺に謝った方がいい」

今までの悪虐の数々、忘れたとは言わせんぞ!


「なら挨拶だけしておこうか」

「お前ら来んの?」

「タツは君達の世界で戦うし、俺はサクの体に魂を入れるだけだから。それにサクのお嫁さん見たいしね」

「うざ」

「まぁどうせ脚で選んだんだろ」

「正解です」

「兄さん変態ですから」

「乳も見てましたよ」

「皆違うかんな。乳見てんの兄貴だけだろ」

俺はエリスしか見てないよ!


「それじゃ、魂を移すよ」

「断る。うぇ、キモ」

拒否を無視してやりやがった。体の中に人が入ってるっていう違和感みたいなものがある。なんかキモい。


軽く魂を移し、空間をまた移動して転移で魔王城に戻った。ダル。


「ゲロカス!遅い!」

「誰?」

「あれが俺の嫁(仮)」

「お前ああいうの好きだよな」

「それ見た目の話だよな」

「性格も」

「ぶっ飛ばすぞ」

「べ、別に、ゲロが、私を好きなの知ってるし!知ってるし!知ってる!」

何回言うんだよあわてんぼうの魔王様。


「それで、話はどうなった」

「俺が天使の親玉を潰す。その間ザコはよろしく。親玉終われば終わりだから」

「ああ」

「軽!それでいいのかよ」

「このジジイはこれでいいんだよ」

「はぁ、お前が死ぬかもしれないって言ってもか?」

「いつも通りだ」

「ほらな」

「……………お、おう」

ガチで引くな。俺なんて泣きたい。


「旦那様死んじゃうの?ならその前に子作りしないとね!」

「お前まだいたの?帰っていいって」

「そんなに嫌なの!?私も戦力じゃん!」

「ナディ、落ち着きなさい。彼は照れてるんだ」

何をどう見てそう思うのか問いただしたい。


「小僧、本当に倒せるのか」

「さぁ?見なきゃわからん」

「そうか。まぁお前なら何とかするだろ」

おじじも謎の信頼とかやめて。わからんって出来るって事じゃないから。


「なら、フィーネの婿を探しておかなければならないな。忙しくなる」

「お父様、私はゲロカス1人で十分です」

「いや、あいつはもうすぐ死ぬからな。ふっ、さすが娘が認めた男、刺し違えて天使を葬るとはな」

お父様ブレないな。でも勝手に殺さないで。


「お前の仲間変なのばっかりだな」

「お前が1番変態だけどな」

「嘘つけ。お前もケモノ耳の良さに惹かれてんだろ」

「そう見えてたら目ん玉取り替えた方がいいな。俺が取り出してやる」

「キモい、触んな」

うわ、腹立つ。後でぶっ飛ばす。


「ゲロクズ」

「なんだよ」

「終わったら式を挙げるから」

「断る」

死亡フラグ立てるとかバカじゃん。

あれ?死ねって事?マーリンさんの読み当たってる?


「だから…」

「なんだよ」

「浮気したら殺す」

「何にだよ!」

こいつバカなの?殺戮兵器に興奮する奴に見えてんの?


「んじゃそろそろ行くか」

「ちゃんと準備出来てんのか?目の前に空間繋げるんだぞ?」

「いいっての。…………皆何見てんだよ。準備しろよ」

「兄さん、無事で」

「エリスだけだよ。心配してくれるの」

「私もしてるよ?」

「マーリンさんはオモチャの心配だろ」

「………頑張ってっ」

そろそろちゃんと否定して。あと歳考えろ。そのぶりっ子みたいなポーズキツイからな。


「クライスト」

「あ?ああ?」

「早く帰ってきなさい」

「へいへい」

「へいは一回」

「……はいはい」

「ゲロバカ!」

結局それかよ。女の子がゲロ言うなって。


「準備いいぞ」

「ああ、開けるぞ」

「お前らもすぐ戦闘だからな。頑張れよ」

皆の顔を見ると大体真剣だ。大体ってとこが辛いよ。


真剣なタツが空間を繋げる。

もうすぐで死ぬかもかー。しんど。

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